Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


アイミーブi-MiEV、駆動用バッテリーの交換・その1「突然死」

前の晩までほぼ満充電状態だったアイミーブの駆動用電池が、なぜか翌朝には完全放電してしまっていたのでした。バッテリーの残量はゼロでパワーユニット警告灯が点灯し、緑色の「Ready」が点灯せず、自力では1センチも走行できないという状態。
また、キーもなにもいじっていない状態にもかかわらず、駆動用バッテリーの冷却ファンがまわったり、止まったりしていました。
このアイミーブ、ウチに来てからまだ一度も急速充電をしたことがありません。充電は低電力でなるべく時間をかけて行ったほうがバッテリーに優しいとのことなので、時間はかかるけどいつも100V1500W(初期型なので)の純正ケーブルで充電し、バッテリーは大切に大切に扱ってきました。

エンジン車であれば、エアクリーナーからCRCを吸わせてみたり、あるいは点火プラグを外してアースし、火が飛んでいるかなどを確認したりするところなのですが、電気自動車が動かなくなってしまい充電もできないとなるとなすすべがありませんでした。三菱のディーラーに問い合わせをしたら、すぐには持ってきてください、任意保険に入っていればロードサービスを無料で使えると思います、とのことでした。
保険会社に連絡してレッカーを手配し、ディーラーで検査してもらったら、駆動用バッテリーが壊れてしまっているとのこと。
あいにくなことにウチの中古アイミーブは初期型(2010年=H22年式)で電池の保証期間はすでに過ぎてしまっているので駆動用バッテリーの交換は有料になってしまうとのことでした。

駆動用バッテリーの保証は登録より10年間(120か月)で、135か月経過してしまっているため保証の適用を受けることはできず、実費修理になってしまうとのこと。そしてバッテリー交換の見積りは110万円とのことでした。中古で40万円というリーズナブルな値段で手に入れたアイミーブの修理に110万円を掛けるのはかなり厳しい選択です。

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⇧2台の虫草EVと、天ぷら廃油ジープ。真ん中の電動軽トラには東芝SCiBバッテリーが搭載されていて、驚くべきことにほとんど劣化がなく、充電効率にも優れているように感じられます。とはいえ3台ともに、化石燃料を燃やさなくても走ることができるという優秀なクルマではあります。


今回故障したのはGSユアサの16kWhの駆動用バッテリーなのですが、ただ、これまで経験から、同じ三菱の電動軽トラなどに使われている東芝SCiBバッテリーの新品に交換が可能ということであれば、1台の車を末永く乗りたいという思いが強いので、なんとか110万円捻出しようか?と少し悩んだりもしました。
東芝SCiBバッテリーは、発売当時は廉価モデル用として取り扱われていて、容積あたりの電力容量は10kWhと小さいのですが、劣化しにくく耐久性には優れ、充電スピードも早かったりするのでした(充電ロスも少なく充電効率もいいようにも感じられます)。ところが三菱からの連絡では、今回故障したGSユアサのバッテリー(16kWh)から東芝SCiBバッテリー(10kWh)への換装は、できないとのことでした(でも実は同じアイミーブ同士のものであれば「換装可能」という情報もあとから入ってきたので、もっとしっかり確認するべきだったかもしれません)。

また、110万円かけて同じGSユアサの16kWhのバッテリーに交換したとしても、新しいバッテリーの保証は載せ替えから10年ではなく、補修部品の保証期間である1年とのことでした。クルマを走らせていたわけでもないのに10年ちょっとである日突然壊れてしまったという経験をしている身からすると、これではちょっと新品バッテリーは選択できません。だったら、東芝SCiB電池が載っている中古のアイミーブを新たに手に入れるほうが正解なように思えてしまいます。

かといって故障したアイミーブを廃車にしてしまうのでは、天ぷら廃油で走らせていた古いジープを辞めて電気自動車を選んだこととの間に矛盾が生じてしまいます。一般に内燃機関は古くなればなるほど環境性能が悪化してしまうので、新しい車への乗り換えはある程度は理にかなっています。
ただウチで使っていた古いジープは天ぷら廃油を燃料として改造して使っていたのでゴミとして捨てられてしまう廃油を燃料とする上、天ぷら油は植物油なのでカーボンニュートラルでもあります。ただ残念ながら天ぷら廃油には限りがあり、ウチは近くのお蕎麦屋さんや集落の方からいただいていたのですが、天ぷら廃油には限りがあり、クルマを使っている人全員に真似できる方法ではありません。
一方で、中古の電気自動車を中古のソーラーパネルで充電して使用するということであれば、経済的な負担も少なく環境にかける負荷も小さく、日当たりのいい一軒家に住む多くの人に可能な方法だったりします。
でもそれも、一台のクルマを長く使えてこそ。クルマを一台、新しくつくるために必要なエネルギーは膨大で、廃車は大量のゴミを地球上に発生させてしまいます。
「現代の廃車はリサイクルが進んでいるから問題ない」という新車販売の免罪符のような考え方もありますが、それはたぶんウソ。リユースであればまだしも、マテリアルリサイクルにどれほどのエネルギーが必要とされてしまうかを知らない人によるセールのための作り話で、一台のクルマをレストアするのに20年以上掛かってしまった身としては、車を一台つくるためにどれほどのエネルギーが必要になるのかを身を持って実感させられてきました。

そんなわけで(安い中古アイミーブが見つかったりもしたのですが)、故障したアイミーブを簡単に廃車にしてしまうというのは気持の上で納得のできることではなく、故障してしまったアイミーブをなんとか生き延ばしてあげたい、という思いを強く持っていたのでした。
そんなわけで三菱自動車のCEOに直訴状を書き、事情を説明し「故障したバッテリーを分解修理し、故障バッテリーをリユースする実験のモニターとして活用してもらえないか?」といった提案もしたりもしたのですが、そうしたことはやっていないと、断られてしまいました。
悩んだあげく、仕方なく、温存していた中古バッテリーへ、駆動用バッテリーを載せ替えをすることにしました。
まずは部品取り車から駆動用バッテリーを取り外す必要があるのですが、ディーラーにお願いすると載せ替えには新品に換装する倍の工賃が掛かってしまうとのことで、部品取り車をディーラーまで運び込み、そして駆動用バッテリーが外された部品取り車を再びレッカー車を使って回収しなければならず諸々、費用がかかってしまいます。
そこで、部品取り車からの駆動用バッテリーの取り外しはこちらで行い、外した中古バッテリーをディーラーに持ち込むみ取り付け&ダイアグノーシスを使った点検などを行ってもらうことにしました。
アイミーブ、中古の駆動用バッテリーへの交換・その2「中古バッテリーの取り外し」』に続きます。