愛用していた(薪用)玉切り台がだいぶ傷んできたので、補修するとともに、新しくもう一台、(廃材でですが)新調しました。
30年以上、薪ストーブを焚く生活をしているので、玉切り台も少しだけど、進化しています。

これが初期の玉切り台。新品のツーバイフォー材、しかもCCA材を使って作ってあります。細枝を切る際、チェーンソーのチェーンに引きずられて、引っ張られてしまわないための加工などが施されていますが、いかんせん、高さが低いのが欠点。これだと腰にかなり負担がかかります。

こちらは次世代の玉切り台。高さを軽トラからスライドさせられる高さに合わせたことで、腰への負担も少なくなりました。でもいろいろと弱点も露呈し補強や改修がされています。ひとつはXの部分の角度が緩く開きすぎていること。細い丸太は、これだとチェーンで引っ張られやすく、また重い薪を載せたときの耐力の上でも不利だったりします。
田舎暮らしを30年くらいやっていると、廃材などがそれなりに集まったゴミ屋敷になるので、「そこらでアルモンデ工作」が比較的楽にできるようになります。

今回もそこらにあった廃材がメイン。買ったものは、コーススレッドと塗料くらいかなぁ。それらを買ったのも何年も前のことではあるけど。

接地面は斜めに切りました。切り落とした端材も捨てません。

切り落とした端材は補強を兼ね、こんな風に使ってみました。

Xの交点はコーススレッドで固定しているのですが、この部分に一番力がかかるので、長め&太めのコーススレッドを使い、突き出た部分をハンドグラインダーで削ることにしています。ツーバイ材用の鋼鉄釘を使ったこともあったのですが、釘の方が釘自体の強度はあるのですが、使っているうちに、緩みが出てしまいます。あとから気がついたのですが、せん断力が働かないXの交点のセンターはコーススレッド、せん断力が働くオフセットした場所にツーバイ用の鋼鉄釘が正解だったかもしれません。

ふたつのXを渡す板は、(格好はよくないけど)強度的にはある程度の幅のある合板がよさそうです。無垢の垂木の方が美しいのですが剛性が足りず、壊れやすかったりしました。

雨ざらしにされることも多く、地面との接地部の傷みが進みがちなので、接地部には、タイヤを切った切れ端(薪割り腹巻き製作時にでた端材)をステンのコーススレッドで取り付けました。

端材があったので、さらに補強。写真のくらいのXのハサミ角であれば、細い丸太もチェンソーのチェーンに引っ張られずにきることができます。また、手前と奥で、Xの突き出し長さを少し変えています。

そしてほぼ完成。

雨ざらしにされることも多いので、被膜ができるタイプの水性塗料で塗装。これで完成です。

どんな風に使うのか? というと、こんな感じ。運んできた丸太を軽トラの荷台からスライドさせて玉切りします。この高さだと腰をかがめる必要がなく、腰への負担も少ないのです。

玉切り台がふたつあると、こんな感じでセットでき、作業性が向上します。また旧タイプ(写真左)と今回作ったもの(写真右)ではXの角度が異なることが分かるでしょうか? 新しいタイプの方が、チェーンで引っ張られて、丸太が暴れることが少なかったりします。

今回つくったのはXがふたつのタイプですが、Xが3つのタイプも以前、作りました。でも、丸太が接地するのはたいてい2箇所なわけで、ふたつのタイプの方が丸太は安定するように感じました。また、金属製も使っていたのですが、丸太が切断される最後にチェーンソーが振られ、金属に刃が触れてしまってチェーンソーの歯が欠けてしまうトラブルが多く、薄めの木製がいいように思いました。
今回使った材は、ツーバイ材よりもさらに薄く、使いやすいです。薄めですがこれくらいの幅があれば直径30センチ以上の丸太を載せても安定していて、セット位置が高いので、チェンソーの重みを有効に使うことができ、手は添えるだけのような感じで、かなり楽に玉切りができます。
で、玉切ったあとの丸太は、こんな風に、廃タイヤの腹巻きを使って薪割りしています(素性のいい丸太であれば、薪割り機よりもタイムパフォーマンスにも優れています、体も暖まるし、体力もつく?)
●こちらは力まかせの年寄り編●
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●軽い斧をつかいテクニックで割る若者編●
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