Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


●なめこ(原木短木サンドイッチ栽培)

■植菌
2026年は3月29日に行った。この日、同時に仮伏せ。

短木サンドイッチ栽培

■仮伏せ
2026年の仮伏せは、梅(ダンコウバイ)の下に仮伏せ、雨が多かったこともあってか、菌の周りはかなり良かったように思う(中央部にサンドイッチしたにもかかわらず、上部や底部の辺材まで真っ白になっていて、まるで白いドーナツのようだった。

サンドイッチ部に植菌したのに、上部や底部にまで辺材が白く醸された白いドーナツのようになった。




■本伏せ
2026年は7月9日に行った。カエデの林の林床に伏せた。
緑色の葉が乗っているものは、植菌後、全面をラップでくるんでみたもの。果たして違いが出るものだろうか?
茶系のカエデの葉の載っているものは、菌の周りが悪かったもの。
また、樹皮面に青カビが少し発生しているものがあり、それらはなるべく外側に配置した。

奥が21号(早生)で手前が22号(晩生)。22号の上よりにある緑の葉が置かれているのが、全面ラップを被せた短木。菌の周りはいいように思えた。手前の一番下にあるショウジョウモミジの葉の載っているものは青カビが発生してしまい菌の周りがよくなかったもの。どんな違いがでるのか楽しみ。





◯無農薬稲作 次年度への覚え書き

なかなか起き上がってこない苗を心配そうに見守る図

1年たつとすっかり忘れてしまうので、次年度への覚え書き&反省点をブログに書き留めておくことにしました。

■2027年への覚え書き■
・タネまき(=浸種)の日をもう少し送らせてたほうが良さそう。
・田植え直前の重いトラック用チェーンでのチェーン除草は良かったと思う。
(時間的な余裕があれば、交差させた2方向からやるとよりいいかもしれない)

・植える苗(の丈)が大きくなりすぎない内に植える。←チェーン除草する場合はこれかなり重要に思える。2026年は丈がありすぎて、かなり倒れてしまい、そこにチェーン除草で浮いた草が絡んでしまった。

ここまで大きくしてしまうとチェーン除草の際、倒れやすい。また、根も長くなり過ぎで断根される量が多すぎる?

 

・早めにエンジン田車をかけたのは正解だったと思う。
・エンジン田車後、株間トールで株間のコナギをあらかたとり、その後、米ぬか散布がよさそう。チェーン除草後すぐだと米ぬかが倒れた稲に付着し弱らせてしまうように感じられる。米ぬか散布は、しっかり起き上がった状態で、なおかつ雑草の姿が見えていない状態で散布するのがよさそう。

・6月中旬になってもアキアカネの羽化がほとんど見られない、ので、せめて(下の田んぼに迷惑のかからない)2畝の棚田だけでも、冬季湛水してあげたい。
・浮草が出始めると米ぬかを撒きにくくなる(光を遮光してくれている浮草に申し訳ない)ので、米ぬかはエンジン田車後、株間も株間トールなどで除草し、早めに濃いめに撒く、というのがいいのかも?(でもこの時期、いろいろ忙しくて難しい)。

農薬や化成肥料を使わずにお米をつくった場合の時給が知りたくなった……随時更新

農業所得から算出したところ「米農家の時給は10円」と言われ、話題になりました。
でもそれは経済効率を考え、除草剤などの農薬や、コンバインなどの機械を使ってお米を栽培した場合。
農薬や化成肥料、それに最新の機械を使わずに、お米をつくった場合はどうなのだろう?という思いから、虫草農園がお米をつくるに当たってどのくらいの労力や経費が必要なのか算出してみたくなり、その都度、記録してみることにしました。

●2025年11月2日 2畝と8畝別々の日に行った (2人で3時間)計6時間

やったこと 藁切りカッターで藁を切って米ぬかを混ぜながら積み上げ。
エンジンカッターの整備(タイヤにエアを入れる)と搬入出。
米ぬかの調達など。

ご老体ながらも一度もトラブルなく田起こしをしてくれた天ぷら廃油駆動のヤンマー

 

●2025年12月7日 藁撒き3時間、トラクターで田起こし2時間、トラクター修理と整備1時間 合計6時間(トラクターオペレートや農機修理を標準賃金で換算する方法もあり)ここまでトータル12時間

やったこと フォークで藁を田んぼ全体にまんべんなく撒いた。その後、トラクターで田起こし(朝は土がガチガチに凍っていたのでヒヤヒヤだった)。
トラクター:バッテリーあがりのためジャンプスタート、燃料フィルターの清掃、天ぷら廃油燃料作成、タイロッドエンドなどのグリスアップとギアオイル&エンジンオイルの点検&給油

米ぬかを混ぜて積み上げてあった切り藁を田んぼ全体に均す

耕転後(最も粗い1にして)一度だけ耕した。

こちらは慣行農法の周囲の田んぼの現状。すでに何度か耕転している模様。

●2025年12月14日 緑肥用ヘアリーベッチ、植え付け 3時間 ここまでのトータル15時間
タネまきに間に合わなかったので、雨の中、こぼれ種ででていた30番のヘアリーベッチを掘り上げ、田んぼの畔や隣の葡萄棚の下などに移植した。緑肥というだけでなく、ヘアリーベッチが繁茂すると、他の草たちを抑えてくれるので、土手草刈りの回数も一回減らせるのではないかという目論み。

●2026年3月18日 ヘアリーベッチ植え付けと用水路のゴミすくい 2時間 トータル17時間
12月に植えたヘアリーベッチはだいぶ傷んでしまっていた、3月に植えるのとどちらが正解か、明日雨の予報だったので、試しに植えに行った。

 

●2026年4月19日 鳥原中山間地総会  1時間 トータル18時間
今年の堰上げ(4月26日)、用水路草刈り(5月10日)などの予定を調整、獣害などの報告と対策を協議。

 

●2026年4月22日 天日干し、温湯消毒、浸種 2時間 トータル20時間

午前中に約2kgのモミを天日干し。夕方まで干したが曇りがちで水分量は12%までしか落ちなかった。その後、60度近辺で10分温湯消毒。カマドで大きな寸動鍋を使ったので、モミを入れても温度が下がらずいい感じ。
半割ドラム缶に水を張り、農業用水を少し流しながら浸水。水温は13度Cだった。

●2026年4月26日 用水路の堰さらい 3時間 トータル23時間
地元の方たち10人ほどと、南沢水路と「ホラ」と呼ばれる沢道の土砂や竹切りなどを行った。朝7時半集合。なぜ朝早いのかと言うと、地元の方たちは日曜日は他にも普請作業があり、重ならないように時間を調整している模様。

●2026年4月22日~29日 タネモミの浸水終了 10分×8日≒約1時間 トータル24時間
温度の測定とタネモミを一度引き上げての水切り、流水の水量調整など。


●2026年4月30日~31日 催芽 2時間 トータル25時間
クーラーボックスの中に熱帯魚用のサーモスタット付きヒーターを仕込み、その中にタネモミをつけて、30度~32度を20時間キープ。


●2026年5月1日 土入れ&タネまき&保温 5時間×3人=15時間 合計40時間
午前中 苗箱を洗い、土入れ。午後、タネまき、潅水、覆土、母の家に運び、電気敷毛布や電気アンカなどを熱帯魚用のサーモスタットにセットして保温。


●2026年5月1日~3日 温度調整&天地返し 1時間×2人=2時間 合計42時間
温度が思ったほど上がらないのでサーモスタットの調整を行う。
天地返しは、保温している苗箱を出し、箱の上下で温度差が生まれないように上下を逆にする作業。

●2026年5月3日 プールの準備 3時間×2人=6時間 合計48時間
午後、ビニールハウス内の野菜たちを路地に移植するなどしてハウス内を整理し、ハウス内に耕運機をかけて土を柔らかくしたあと、プールとなる部分を水平に凹むように掘る。その後、単管パイプや板などを用意し、プールの縁をつくる。
シートに穴が開いてしまっていた部分があったので補修。
シートを敷き、水を少し入れて水平を見て調整し完了。

●2026年5月4日 プールに苗箱を移動 1時間×2人=2時間 合計50時間
母の家で保温させてもらっていた苗箱をビニールハウス内のプールに移動し、ネズミよけの寒冷紗を張る。

●2026年5月9日 田んぼ周囲の草刈り&桑の伐採 約2時間半×2人=5時間 57時間
明日、地元の堰さらい&草刈りがあるので、田んぼ周囲の草を刈り、お隣の田んぼに日陰をつくってしまっていた桑を伐る。

●2026年5月9日 田起こし 1時間半 合計58.5時間
スズメノテッポウの草原となってしまって田んぼの田起こし。集落はもう夕食の時間で、申し訳ないと思いながらもきょうしか時間が取れず、オールドトラクターで大きな音をとどろかせながら田起こし。

●2026年5月10日 堰さらい&水路周囲の草刈り 約2時間 合計60.5時間
南沢と千が松水路の草刈り&堰さらいを地元集落の方たち20人くらいと行った。わたなべの受け持ちは南沢水路と洞の上流部で、サラシナショウマやミヤマカタバミなど山野草が多く残っている。こんな機会でもなければなかなか歩かない場所なので発見があって嬉しい。主な作業は刈払いだが、洞の上流部は竹藪なので邪魔な竹や倒れている竹をコードレスチェンソーで伐採。前回から広域農道とサントリー入口の交差点付近の草刈りをサントリーがやってくれるようになり助かる。

●2026年5月10日 害獣侵入防止のネット張り 約1時間 合計61.5時間
草刈り後、南沢水路近くで稲作をしている人と中山間地の役員(計10名)でネット張りを行った。

●2026年5月12日 トンボで均す 1時間半   合計63時間
トラクターによる耕転が深すぎたのか、2速での耕転が災いしたのか、大きな凹みが出来てしまっていたので、トンボで均す。水を入れる前、乾いている状態で慣らしておいた方が楽かと思ってやったけれども、大汗をかくほどの重労働だった。

●2026年5月17日 ヌルミを深く掘り直す 1時間 合計64時間
わが家でお借りしている田んぼは最上流部で上から農薬や除草剤が流れてくる心配がほとんどなくありがたいのだけれど、水が冷たいのが欠点。入水路近くのイネはどうしても育ちが悪くなってしまう。それを補うために回遊水路を田んぼの縁に作り、沢水を暖めてから入れるというのがヌルミの本来の目的。
でも虫草農園の場合は、中干しなどの際の水生生物のエスケープゾーンとしての役割りもある。農水省が行っている農業の「見える化」でも、水生生物のエスケープゾーンとしてのヌルミをつくるかどうか(あるいは中干しをアキアカネの羽化後に行っているか)を評価の対象としていたりする。注目される機会の少ない取り組みではあるけれど、こうした細かなことまで評価対象にしてくれていることは虫屋としてありがたい。

●2026年5月19日 代かき&トラクターメンテ 2時間半

●2026年5月20日 スパイダーモア修理 2時間

●2026年5月24日 「ぬるみ」掘り 1時間

●2026年5月25日 田んぼの周囲をトラクターで踏んだあと、代かき 2時間 
●2026年5月29日 最後の代かき 2時間

●2026年5月29日 トンボで修正 1時間

●2026年5月29日 トラクター清掃&グリスアップ 1時間

●2026年5月29日 トラクター尾輪脱落の修理(ベアリング交換) 2時間

●2026年6月1日 朝、トンボで凸凹の均し 1時間

●2026年6月1日 田植え前用の重めのチェーン除草機製作 1時間

●2026年6月1日 午前中 田植え直前のチェーン除草 1時間

●2026年6月1日 苗運び&お田植え 3時間×2人 6時間

●2026年5月4日-31日 苗の管理(水位調整とハウスの温度管理) 10分×2回×29日

●2026年6月2日 田植え機清掃&給油(オイル)&メンテ 30分

●2026年6月2日 補植(主に8畝) 1時間×2人 2時間

●2026年6月3日 台風で大雨 排水路をつくる 1時間

●2026年6月3日 補植(主に2畝) 1時間×2人 2時間

●2026年6月8日 チェーン除草(田植え後、初) 1時間×2人 2時間
まるで小さなマリモのような緑色をしたホウネンエビがたくさんいた。

●2026年6月10日 鹿よけの柵を設置 1時間半×2人 3時間
田んぼの中にシカの足跡多数。鹿よけのネットを張ることにした。ネットを設置してしまうと草刈りがしにくくなるのでまずは草刈り。その後、2畝の田んぼに、支柱を打ち込み、鹿よけのネットを張った。

●2026年6月13日 チェーン除草 2回目 1時間×2日 2時間

●2026年6月17日 エンジン田車 ポンプ修理 30分

●2026年6月17日 エンジン田車8畝 1時間

●2026年6月18日 エンジン田車&株間トール2畝 30分×2人=1時間

●2026年6月27日 株間トール 30分

●2026年6月27日 米ぬか散布 30分

●2026年6月29日 土手草刈り 1時間×2人=2時間 葡萄棚下が終わらず。

●2026年6月29日 草取り 30分×2人=1時間

●2026年6月30日 米ぬか調達 1時間 6袋約100kg調達成功

●2026年6月30日 草取り&米ぬか散布 1時間×2人=2時間

●2026年7月1日 草取り&米ぬか散布 1時間 
午前中に行い無駄なくらいに株間トールで土をゴシゴシやって濁らせると夕方まで濁ったままにできる。

いろいろ試したけれども、稲を痛めることなく草を効率よく取ることができるという点で、真ん中の「株間トール」が一番いいように思う。

●2026年7月5日 2畝と8畝(沙羅側)の草取り。1時間半

曇りで涼しかったので越境して草取りをした。

 

 

●2026年5月12日から毎日 水見(水入れと取水停止) 20分×◯日

 

 

10月8日頃「自給知足がおもしろい」という本が発売されます。

朝、目を覚まし窓の外を眺めて、息をのみました。
遠くには雪を冠った南アルプスの山々、手前には黄緑や淡い萌木色がグラデーションで広がる山肌。
見渡す限り家はなく、ウスバシロチョウが妖精のようにふわり、ふわりと舞っています。

「こんなに美しい山里に移住はしたものの、果たして本当にやっていけるのだろうか?」
「この景色にも関わらず過疎が進むということは、どこかに大きな落とし穴が隠れているのではないか?」

――そんな不安とともに始まった田舎暮らしでした。

けれど結局、ちょっとつまづくことはあっても、落とし穴はありませんでした。
それどころか、想像以上に刺激的で楽しい日々が待っていて、あっという間に時間が過ぎていきました。
そうして少しずつ、自然と共に生きるための知恵やコツも身についてきたように思います。

そんな中、自給的な暮らしの楽しみやアイデアを綴った『dopa』での5年間の連載をベースに、本を書かせてもらいました。

移住当初は何かと忙しく、収入は激減。
にもかかわらず、一番の心配ごとだった経済的な不安はなぜ消えていったのか?

完璧な自給自足をいきなり目指すのではなく、「少しずつ自給率を高めていく」という過程そのものにある「おもしろさ」。
お金に依存しすぎない生活がもたらす、精神衛生効果――。
今度の本では、そんな私たち虫草家族の実践的な試行錯誤を紹介しています。

例えば──
中古のソーラーパネルと中古の電気軽自動車を組み合わせることで、ガソリン代をゼロ円にする方法。
里山の手入れや薪集め、あるいは薪ストーブをつかった料理のおもしろさとおいしさ。
きのこや菌類、米麹など微生物との付き合い方。
自作コンポスト図鑑や虫草農法と称する「ぐうたら農」のこと、などなど。

2025年10月8日ごろ発売予定で定価は税込2,420円です。

Amazonでも予約がはじまっていますが、

自給知足がおもしろい

自給知足がおもしろい

Amazon

虫草農園のSTORESでも販売します。
(送料無料、ご希望があればサイン入りのチラシなども添えてお送りします)

musikusa.stores.jp

虫草農園STORESからご購入いただいた方には、思いを書いた「イラストしおり」をお付けしています。イラストはコピーですが、サインは直筆です。

虫草農園STORES

よろしくお願いしまーす。

#自給知足
#虫草農園
#わたなべあきひこ
#自給知足がおもしろい
#山里暮らし

ヒトとの共生を果たしている里山昆虫ニホンミツバチの奇跡と希少性について

前回の蜂群崩壊症候群以上のミツバチの大減少が米国で起こってしまっているようです。

forbesjapan.com

以下は、その記事を読んでみての、ニホンミツバチ愛好者としての、私見です。
 セイヨウミツバチに関してはゲノム解析がかなり進んでいて、コロニー減少の原因が分かれば、それに関連する遺伝子を特定し、遺伝子操作(あるいは交配)による品種改良が可能な時代になっています。
 今や家畜のような存在であり、受粉昆虫(ポリネーター)として役割が確立され、経済の一翼を担っているので、セイヨウミツバチがそうした操作を阻止するのは難しいことのように思われます。

刈払機の普及で、晩秋の吸蜜植物であるハギが少なくなった中、外来種であるアレチウリから吸蜜し、越冬用の貯密をするニホンミツバチ産業革命以降の急激な環境変化にもかかわらず、なんとかこれまでは絶滅することなく耐えてきた希少な里山昆虫の一種と言えそうです。

 一方、トウヨウミツバチの亜種であるニホンミツバチも100コロニー以上の個体で、全ゲノム解析が行われています。

 ゲノム解析により、中央北部(山梨、長野はここにはいります)、中央南部(岐阜以南)、南部(主に九州)の3つの地理的変異種に分けることができ、ヘギイタダニに耐性のある遺伝子の特定などが行われつつあります。
 そんなわけで、趣味で和蜂の養蜂を行う人が増えていますが、ゲンジボタル同様(いや全ての野生生物においてですが)できるだけ遠距離の移動は控えていただきたいです。
 本来であれば、野生生物の遺伝子の進化(時間変化)は、淘汰による変化がベースであるべきで、ヒトがメントールや蟻酸などの薬物をつかって人為的にアカリンダニを忌避することは、淘汰による変化で耐性のある遺伝子群が増えることを妨害してしまっていることになってしまうようにも思います。
 ただし、薬物などを使って維持されたコロニーからは女王やオス蜂を自然群との混生の可能性がある蜂柱に飛び立たせない処置をしているのであればかまいません。
 ニホンミツバチは在来種であることから、自然群も存在するわけで、セイヨウミツバチのようにゲノム操作をしてしまったり、人為的に薬物を投与したり、砂糖水などの給餌をし、セイヨウミツバチのように家畜化してしまっていいのか? 
 そのあたりは、目先のコロニーの存亡に囚われすぎず、ニホンミツバチは、在来の野生種ながらもヒトとの共生を果たしている奇跡的ともいえる稀少なハチと考えてもらえたらありがたい……、と思っています。

●遺伝子変異のスピードについて追記●
 我々ヒトは、生まれてから数年以上経過しないと子どもを産むことができません。現代は晩婚化や少子化で、世代交代による遺伝子変化のスピードはもっと遅くなっています。
 一方ミツバチたちは、一回の結婚飛行で複数のオスの精子を受け入れることが可能だったりします。その上、1シーズンに1万個以上(洋蜂の場合は20万個以上)の卵を産みます。さらにその卵から孵る多くの個体はメスで、それらのメスは緊急時には無性生殖でも次の世代の成虫を生み出すことができたりします。しかも無性生殖の場合に生まれてくる成虫はすべてオスであり、近親交配により遺伝子の多様性が損なわれない仕組みが構築されています。
 遺伝子変異のスピードということでいうと、非常に優れたシステムの中で、環境変化などへの遺伝子レベルでの追従性を保っていたりします。
 一方ヒトは、環境変化に対して、脳を発達させることで対処してきました。なのでこのあたり生理的に理解しにくい部分があるようにも思われます。
 虫の場合は、遺伝子の多様性や淘汰による遺伝子変異のスピードで環境の変化に対応していたりするので、ヒトと共生する野生種に関しても、家畜でなく自然の生態系の中に遺伝子を紛れ込ませる以上は、そのあたりのことを考慮に入れて飼育する必要があるように思っています。

廃材で薪用の玉切り台をつくりました。腰をかがめずに使えるのがポイント。きのこのほだ木づくりにも使えそうです。

愛用していた(薪用)玉切り台がだいぶ傷んできたので、補修するとともに、新しくもう一台、(廃材でですが)新調しました。

30年以上、薪ストーブを焚く生活をしているので、玉切り台も少しだけど、進化しています。

これが初期の玉切り台。新品のツーバイフォー材、しかもCCA材を使って作ってあります。細枝を切る際、チェーンソーのチェーンに引きずられて、引っ張られてしまわないための加工などが施されていますが、いかんせん、高さが低いのが欠点。これだと腰にかなり負担がかかります。

 

こちらは次世代の玉切り台。高さを軽トラからスライドさせられる高さに合わせたことで、腰への負担も少なくなりました。でもいろいろと弱点も露呈し補強や改修がされています。ひとつはXの部分の角度が緩く開きすぎていること。細い丸太は、これだとチェーンで引っ張られやすく、また重い薪を載せたときの耐力の上でも不利だったりします。

田舎暮らしを30年くらいやっていると、廃材などがそれなりに集まったゴミ屋敷になるので、「そこらでアルモンデ工作」が比較的楽にできるようになります。

今回もそこらにあった廃材がメイン。買ったものは、コーススレッドと塗料くらいかなぁ。それらを買ったのも何年も前のことではあるけど。

接地面は斜めに切りました。切り落とした端材も捨てません。

切り落とした端材は補強を兼ね、こんな風に使ってみました。

Xの交点はコーススレッドで固定しているのですが、この部分に一番力がかかるので、長め&太めのコーススレッドを使い、突き出た部分をハンドグラインダーで削ることにしています。ツーバイ材用の鋼鉄釘を使ったこともあったのですが、釘の方が釘自体の強度はあるのですが、使っているうちに、緩みが出てしまいます。あとから気がついたのですが、せん断力が働かないXの交点のセンターはコーススレッド、せん断力が働くオフセットした場所にツーバイ用の鋼鉄釘が正解だったかもしれません。

ふたつのXを渡す板は、(格好はよくないけど)強度的にはある程度の幅のある合板がよさそうです。無垢の垂木の方が美しいのですが剛性が足りず、壊れやすかったりしました。

ざらしにされることも多く、地面との接地部の傷みが進みがちなので、接地部には、タイヤを切った切れ端(薪割り腹巻き製作時にでた端材)をステンのコーススレッドで取り付けました。

端材があったので、さらに補強。写真のくらいのXのハサミ角であれば、細い丸太もチェンソーのチェーンに引っ張られずにきることができます。また、手前と奥で、Xの突き出し長さを少し変えています。

そしてほぼ完成。

ざらしにされることも多いので、被膜ができるタイプの水性塗料で塗装。これで完成です。

どんな風に使うのか? というと、こんな感じ。運んできた丸太を軽トラの荷台からスライドさせて玉切りします。この高さだと腰をかがめる必要がなく、腰への負担も少ないのです。

玉切り台がふたつあると、こんな感じでセットでき、作業性が向上します。また旧タイプ(写真左)と今回作ったもの(写真右)ではXの角度が異なることが分かるでしょうか? 新しいタイプの方が、チェーンで引っ張られて、丸太が暴れることが少なかったりします。

今回つくったのはXがふたつのタイプですが、Xが3つのタイプも以前、作りました。でも、丸太が接地するのはたいてい2箇所なわけで、ふたつのタイプの方が丸太は安定するように感じました。また、金属製も使っていたのですが、丸太が切断される最後にチェーンソーが振られ、金属に刃が触れてしまってチェーンソーの歯が欠けてしまうトラブルが多く、薄めの木製がいいように思いました。
今回使った材は、ツーバイ材よりもさらに薄く、使いやすいです。薄めですがこれくらいの幅があれば直径30センチ以上の丸太を載せても安定していて、セット位置が高いので、チェンソーの重みを有効に使うことができ、手は添えるだけのような感じで、かなり楽に玉切りができます。

で、玉切ったあとの丸太は、こんな風に、廃タイヤの腹巻きを使って薪割りしています(素性のいい丸太であれば、薪割り機よりもタイムパフォーマンスにも優れています、体も暖まるし、体力もつく?)

●こちらは力まかせの年寄り編●


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●軽い斧をつかいテクニックで割る若者編●


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■年末、てんてこ舞い日記2■サクラの木の移植と井戸の配管

「■てんてこ舞い日記1■ユンボの修理」の続きです。
 ユンボが動くようになったのでいよいよ、サクランボの木の移植! といきたいところなのですが、このサクラの木、家に密接しているので、その前にテラスの一部を解体する必要があるのでした。
 サクランボの木が大きくなったら2階の窓やテラスの屋根からサクランボを収穫できたら素晴らしいじゃないか! というのが当初の目論見。そんなわけで、木は建物に沿って順調に大きく育ったのでした。
 ところがサクランボは木全体にネットを被せない限り、サクランボの収穫はほぼゼロ。毎朝、群れでやってきた鳥たちのレストランになる、ということを知り、ネットを被せやすいように近年は小さめに剪定していました。とはいえ、ネットを被せていても完熟になると、ハクビシンがネットを噛み切って中に入り、食べ放題のビュフェ状態になり、ヒトの口に入るサクランボはゼロ、なんて年がこのところは続いていました。
  バールと金槌でテラスを解体後、ユンボで恐る恐るテラスの基礎を探ります。地上に出ているボイド管の柱は簡単に取り除けた(折れてしまった)のですが、その下のフーチンが思いのほか大きく、ユンボバケットですくったら、ユンボが前のめりに持ち上がってしまうほどの重さ大きさでした。
 その後、井戸水の配管をよけながら、サクランボの木の抜根。研いだスコップで根を切りながら掘り進みます。
 これまたユンボが倒れそうになりながらも、サクラの木をなんとか軽トラの荷台に載せることができました。軽トラで所定の場所に移動。移植先は周囲に障害物がなく、収穫時にはネットをかけた上で(ハクビシンやアライグマ対策用の)電柵が設置しやすいような場所に移動しました。
 と書くといかにも順調にことが進んだかのようですがさもあらず。サクラの木を軽トラの荷台から植え穴に落とす際、木が転がってしまい、(冷静に考えれば到底無理なのに)それを支えようとして抱えてしまい、人もいっしょに転がり落ちてしまうという大失態。
 頭から土を被ってしまったくらいで幸いにもケガはなく、サクラの方も枝が少し折れたくらいだったので助かりました。
 百姓は体が資本。ケガや病気には十分な注意が必要です。出社時間も退社時間もなく、通勤時間もない自由業は気楽な商売ですが、有給休暇も労災や保証もないので、体や精神が健康であることがとても大切だったりします。
 障害物がなくなったので、いよいよ井戸水の配管にアクセス。土の中の配管を壊してしまうとヤッカイなので、ユンボから降り、この先は手掘りです。
 地表から60センチほど掘り進んだところで井戸からの配管を発見。でもこのパイプ、呼び径「13(ミリ)」でも、「16」でもなく、もっと太い「20」でした。13だったらひと通りのジョイントをストックしてあり、16→13の変換アダプターもあったのですが、20はエルボくらいしかありません。万事休す。
 いつもだったらネットで取り寄せるのですが、年内になんとか終わらせたかったので、隣町にある長野県富士見町のホームセンターへ(往復で25㎞以上もあるのですが、ここが一番近いのです)。
 年末12月30日のホームセンターは駐車場が満杯なくらいの大混雑でした。こんなにたくさんのヒトを見るのは久しぶり。みんな、なんとか年内に作業を終わらせようと、ホームセンターにやってきた者同士のように見えて、なんだか妙に嬉しくなってしまったのでした。

小粒ながらもこんなにたくさん、サクランボが実っていた頃もありました。ハクビシンがネットを食い破るまでは。

まずはテラスの解体から。 サクラの木を移植するのに邪魔になりそうなあたりの天板を外したところ。 天板は傷んでいたけど、POR15を塗布しておいた中の桟は比較的いい状態でした。 移植後の蒸散を少なくするため枝もかなりバッサリ落としました。

テラスの桟をユンボが使えるところまで切断。独立基礎をユンボで撤去します。 まずはボイド管の基礎ふたつを撤去します。基礎のひとつは、サクラの木の根本すぐのところにあり、根がまとわりついてちょっと難儀しました。

あらかた外周をユンボで掘ったあと、手掘りで根を切り根鉢を残します。 左の奥側には井戸からの水道管が埋まっているので、奥はかなり慎重に根を切りました。

スコップで根を切りながら掘り進むためには、グラインダーに研磨用砥石を付けスコップに刃を付けます。 こうした根堀り作業用スコップとしては、金象の鋼つき造園用ショベルが秀逸。刃先にはS50C鋼材が使用されている上、熱処理がされているのでグライダーで研ぐだけで切れ味のいい刃をつけることができます。 ただし鋼に刃をつけたスコップは足の指も簡単に切断できるので、刃先が物にあたって着地点がズレてしまったりしないように十分注意が必要です。

ついでにお気に入りのコードレスグライダーを紹介します。 今回使用したのは右端のオレンジのグラインダー。 マキタ互換のドラゴンツールですが、オレンジのモデルは回転数の選択ができ、刃物研ぎなど低回転での作業をする際に便利だったりします。 値段も4000円前後と格安(ですが、新品当初からガラガラちょっと気になる音はしています。 コードレスグラインダーはとても便利で、研磨砥石、切断砥石、木工用研削歯、刃物研ぎ用ダイヤモンド砥石などをそれぞれ装着し使っています。

刃付きのスコップで根を切り、根回しなしにもかかわらず、なんとか根鉢を残して掘り上げることができました。

軽トラのダンプ機能を使って、あらかじめ掘っておいた穴に、スライドさせながらズリ落とす作戦で、頭側を軽トラの鳥居にロープでしばり、頭から落ちないようにしていたのですが、最後のところでロープを外したら、根がアオリに引っかかり、頭側から転倒するように落ちてしまいました(人と共に)。

軽トラを植穴ギリギリまで寄せて、リフトダンプ機能を使い、ボールヒッチにロープを掛け、引き起こしました(あやうく軽トラまで倒れるところでした)。 その後、根穴に一昼夜水をいれ、水極めで埋め戻し。うまくついてくれるといいのだけれど……。

サクラの木がいなくなったので、井戸のパイプを探りつつ、独立基礎を新たな位置に埋め戻します。

ボイド管部分が折れてしまったので、コンクリートを練って接合。夜は氷点下でしたがなんとか固まりました。

やっと見つかった井戸の配管。地上から60センチ以上の深さに埋設されていました。ところがサイズが予想外に太く、手持ちの配管材料では対応できず、万事休す。

ホームセンターに20→13の変換アダプターを買いに走りました。 なんとかフーチンをギリギリよけた場所に井戸の単独配管が完成。 公共の上水道と違って井戸や湧き水使用のいいところは自分で工事ができること。メンテナンスも自分でやらなければいけない、とも言えますが。

井戸のポンプを駆動し、不凍栓をあけ、恐る恐る蛇口をひらいたら、水が出てきました。
蛇口をひねると水が出る、という当たり前なことへの感動。
この感動はインフラの整った地域に住んでいる人たちにはわからないだろうなぁ。そこらを走りまわりたくなるような喜びだったりします。

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実は……、拙著「自給知足な暮らし方」ですが、納戸の床が抜けそうなくらいまだ(1000冊以上)在庫があります(にもかかわらず出版社は重版をしたので「虫草農園」の在庫は売れなくなり、ちょっと困っています)。自分で言うのもなんですが、116ページ全ページカラーで、貧乏くさいけれどもかなり面白いノウハウがギッシリ詰め込めこまれたいい本だと思います。出版社経由でamazonなどからも手に入りますが、もしもよろしければ、虫草農園のSTORESからお買い求めいただけるとありがたいです。(あんまり安くできなくて申し訳ないのですが)業販も承っています。よろしくお願いします。

musikusa.stores.jp