Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


天ぷら廃油かまどで、ミツバチの巣からミツロウをいただく。

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アフリカが好きでアフリカの支援をしている友だちから、アフリカでは自然巣を採ってそこから蜜を採っていて巣は捨ててしまっているようなので、その巣カスからミツロウ(蜜蝋)をしぼり、支援につなげることはできないだろうか?……という相談を受け、ミツロウの採取の方法の問い合わせをもらったので、ウチで行っている方法を記しておきます(支援につなげるなにかいいアイデアがあったらよろしくお願いします)。

虫草農園では昔ながらの重箱式という方法でニホンミツバチを飼っています。

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重箱の一番上の箱に蜜を貯蔵するニホンミツバチの性質から、蜜が溜まったら重箱の一番上を巣箱から切り離し、それを底上げした大型タッパウエアの中に入れて蜜を自然落下させていただいています。

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⇧この中に箱ごと巣を入れ巣のフタをパン切り包丁で切って、蜜を垂れ流す、という方法です。

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⇧金属のネットの上に100均で買った洗濯ネットを載せ、巣のカスなどが落ちないようにして、日向に置き、太陽熱で温度をあげてハチミツを自然落下させています。

その後、残った巣クズからミツロウを採取します。

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⇧2~3日ほどかけてハチミツを自然落下させた後、残った巣を箱から外し、洗濯ネットに入れます。
次に、ステンの寸動鍋(小)の上部に寸動鍋の内径にピッタリのステンレスのザル(これも100均で購入)を載せ、そこに洗濯ネットに入れた巣をセットします。

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⇧結露が入らないように寸動鍋(小)は事務用品のクリップでフタをして、水を入れたステンの寸動鍋(大)の中に浮かべます。当初は上の写真のように浮かべていたのですが、それだと中の鍋が斜めになってしまい、フタが斜めだと結露が寸動鍋(小)の中に入ってしまうことがあるので、寸動鍋(大)の底に素焼きの植木鉢を置いて、その上に寸動鍋(小)をセットするようにしたら改善できました。

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⇧鍋のセットができたら火にかけます。薪を使うのはモッタイナイので、自動車の燃料に使えないようなゲル化してしまった天ぷら廃油を燃料にしてみたりもしました。
今回使ったのスペシャルアイテムは、ゴミ屋さんからいただいてきたアルミのケーキ型(真ん中が抜けている)。

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⇧粗朶(そだ)を種火として、熱で気化した天ぷら廃油が、上昇気流によりケーキ型の真ん中の穴と一斗缶の側面から入ってきた空気で燃えるという電気を使わないナチュラルアスピレーションタイプ(自然吸気型)の天ぷら廃油ストーブ。

火力も強くいい感じ!

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と思っていたら、ちょっと火力強すぎ。
正確に言うと、火力が強く流速が早いとベルヌーイの定理(流体の周囲に負圧が生じる)で内部に空気が供給されるのですが、常にある程度の流速(上昇気流)がないと燃焼のための空気を引っ張れないので、常に全開バリバリ状態。
で、その結果……、

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⇧アルミのケーキ型が溶けてしまいました。
この形状、燃焼炎の真ん中付近にも空気が供給できていいと思ったんだけどなぁ……。

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⇧とまあ、そんなこともあって、いつもの省エネかまどに落ち着き、朝から夕方まで巣クズを蒸すと、

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⇧洗濯ネットの中の巣クズはこんな感じになり、

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⇧翌日、温度が下がるとこんな感じにミツロウが上澄みに固形化し、その下には加熱蜜が採れるのでした。
温度管理などはあまり必要ではなくて、火にかけて放置しておくだけで、比較的キレイなミツロウが採取できる、というのがこの方法のメリットなのでした(ただし空焚きにならないように外側の寸胴鍋の水は時々点検する必要があります)。