完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的でていねいな暮らし方が可能で、身近なところで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも一種の哺乳類として自然の生態系の中で
他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくて、いくらお金を得られたとしても、たぶんいつまでたっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうぞ、よろしく。


蛇との遭遇(写真なしだけど一応検索可能な記録として)

■きょう2020年6月30日の出来事■
かみさんが作業場で出荷作業をしていたら、PORメタルレディの取説フォルダーの引き出しの中にヘビを発見。大蛇と言ってもいいのではないかというくらい、全長2mオーバーのぶっといアオダイショウでした。
壁との隙間に逃げ込もうとしたので胴体を鷲掴みにしての引っ張り合いとなったのですが力が強く、胴体がブチ切れてしまうのではないかと心配になったほどでした。
一度は取り逃がしたのですが、その後、どうにか頭と胴体を押さえることができて、近くの林まで運んで退去いただきました。どうも作業場にネズミが居着いてしまったようで、それを食べてきてくれた模様。このところなんだか1階の作業場、生臭いよね、って家族で言っていたところでした。

散らかり放題にしておいたのがいけないと、一大決心のもと、ネズミの巣の材料として集めてきたらしい発泡スチロールの破片やウエスなどの片付けをしていたらまたまた引き出しの中から至近距離で2匹目を発見。こちらも大型で、逃げられないように首元を力いっぱい抑えておきたいところなのだけれど、強過ぎるとケガをしてしまい死んでしまうことがあるので力加減が必要なのですが、かと言って緩いとスルリと抜け出し反撃されるおそれもあり、そのあたりの力加減が難しい。でもどうにか2頭ともほぼ無傷でときどきこちらを振り返りながら逃げていきました。ヘビのお礼参り、じゃなかった恩返し、あるのだろうか?

■思ったこと■
○ゴムの厚手の手袋をすると手に臭いがつかないし、少し安心。
○しっぽを握ることができても相手につかまるものがある場合、引っ張り出すのはなかなか厳しい。
○広い場所の場合は裏返しにした竹の熊手のようなもので全体を押さえてから、首根っこをつかむのが正解だと思う。
○今回はせまかったのでトングを使ったが、右手に持ったトングで首をはさむと、その後、左手で首をつかむことになり、トングのつかんでいる位置によっては咬まれる。
○狭い場所の場合は力強くつかんでもヘビが傷つかないように緩衝材を巻いた剛性のあるトングで強くつかんだあと左手に持ち替え、右手で首を掴むというのが良さそう。
○余裕があったら個体に識別マークを付けたい(何がいいのだろうか?)

大きなヘビに興味がる人はこちらのブログもどうぞ。

キジとアオダイショウ - Blog「自給知足がおもしろい」

通路に出たこぼれ種発芽の作物たちは移植するのが正解!

今年は乗用草刈機の通れる幅でウネをつくったのでまっすぐのウネを作った畑は比較的楽に管理ができています。

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左寄りにあるのはゴミとして捨てられていた廃材で作った生ゴミコンポスト

問題は、こぼれ種を尊重してしまった畑。直線のウネばかりでは美しくない……などという天の邪鬼な思いから、こぼれ種発芽の作物を群落状に残してみたのですが、これが曲者。春先は良かったのですが、気温が上がり植物たちの成長が活発になると草刈り機はおろか人が踏むこむことも難しい畑?となってしまったのでした。ただし、フキだけはそれほど背も高くならず、他の植物も混ざりにくいので群落での栽培に適していると思います。

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⇧もし夏草が混じってしまいフキが負けそうになったら、上手いタイミングに根本から刈ると、他の草たちよりもフキは再萌芽性が強く成長も早いのでフキだけの群落を作ることができます。

来年のための備忘録として、書き記しておくのですが、邪魔になりそうな通路や道に出てしまったこぼれ種の作物は早めに直線の畝上に移植しておくのがよさそうです。

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道路上に出たライ麦は道路脇に一列に移植してみたところ、バインダーでの収穫もしやすそうでなかなかいい感じに生えています。
自家採種さえもしない、花を咲かせタネができてこぼれるまでそのまま放置する「ぐうたら・こぼれ種農法」これからもノウハウを探っていきたいと思います。

タモギタケが発生! 美味しい上に、アンチエイジング効果もあるらしい。

ミズキの樹液に朱色のコロニーをつくるファフィア酵母とか、あるいは落ち葉の間から顔を出したムラサキシメジとか、菌類には、自然の色とは思えないような派手な発色のものがいるけれども、この時期に発生してくれるタモギタケもそのひとつ。茶色が基調の雑木林の林床にレモンイエローのキノコが発光しているかのような鮮やかさでその存在を主張しています。

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タモギタケ 幼菌

梅雨時は湿度が高くきのこの発生には有利にも思えるけれども、意外とキノコは少なくて、キノコが大好きなわが家にとって、この時期発生してくれるタモギタケとアラゲキクラゲは(植菌時に)外せないキノコだったりします。

 


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⇧今年は梅雨らしい梅雨なので、アラゲキクラゲが巨大化してくれました。

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タモギタケ成菌 気温の高い時期なのでアッという間に大きくなります。

原木栽培のタモギタケは、香りも強く、一番のオススメはお椀。汁物でしょうか。
バター醤油炒めにする家中に幸せな香りが充満します。

しかもタモギタケには、コプリーヌことササクレトヨタケと同様、抗酸化物質であるエルゴチオネインが多く含まれていることが知られています。アンチエイジング効果や老化防止効果があるとのこと。

中国では「楡黄蘑」と呼ばれ珍重されているタモギタケ。中国語の通り、ニレ科の木を原木として使用するとよく発生してくれます。ニレやケヤキトチノキユリノキの伐採木が手に入ったときにはオススメのキノコです。





 

刈草を使った腐葉土のつくり方。

刈り草を集めて作る腐葉土づくりと、生ゴミを発酵させてつくる生ゴミ堆肥とは分けて考える、というのがいいように思っています。
刈り草だけの発酵であれば、水分量もそれほどあがらないので、嫌な臭いが出たり、ミズアブの幼虫(=ウジ虫)が発生したりするということも少ないと思います。

ということで、刈った草や抜いた草を使って腐葉土を簡単につくる方法の紹介です。
などというほど、たいした方法ではなくて超簡単。地面にただ棒を突き刺すだけ。そしてそこに刈り草を積み重ねていきます。強いてコツがあるとすれば、空気が入りやすいように少し高めに積み重ねるということ(好気性微生物が活動しやすくしてあげます)。
そのため、センターに棒があると積み重ねやすく、高く積んでも風に飛ばされにくくなります。

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↑ちょっと分かりにくいかもしれませんが、これで高さは1mくらいはあります。

刈った草や抜いた草を熊手で集めて、棒にからめて積み重ねます。ウチでは細めな割に丈夫なので、ビニールハウスなどに使われている一番細いパイプ(外径19φ)を使っていますが、トマトなどのイボ支柱でもいいと思います。土が硬い場合は叩ける丈夫なものがいいかも。

上の写真のように、ただこのままでもいいのですが、背の高い雑草があれば、円錐形(上から見ると放射状)に屋根のように重ねると簡単な雨よけになります。多少は水分があったほうが腐葉土化しやすいのですが、水分が多すぎると内部が腐敗して臭いが出たりすることがあるので、いい加減に雨水がしみ込む雨よけが必要で、季節によってはこんなくらいがちょうど良かったりします。

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↑水が外周に滴りやすいようにオオブタクサを円錐形に被せたところ。雨の少ない時期はこれだけでも十分だったりもします。

でも雨が多い時期は、ライ麦の藁束など背の高い草の束があればこんな感じに円錐形に屋根状にしてあげると中に水分が入りにくくなります。

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ススキでやれば、まさに「茅葺き」。

で、これらはその後どうなるかと言うと、こんな感じになります。

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⇧一番奥の円錐形が、今年、積んでいる刈草堆肥。
真ん中の土が露出しているのは、去年積んだ刈り草。
そして一番手前の波板の下にあるのが(すでにだいぶ使ってしまったけれど)、3年くらい前に積んでいた完熟腐葉土腐葉土になってからも雨ざらしだと、普通の土になってしまうのが早いので、波板をかけて置くと3年くらいは腐葉土の状態が保たれます。

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よく見ると、カブトムシの幼虫の糞がたくさん!

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カブトムシの幼虫の糞は、団粒構造なので水はけがよく、しかも粒自体は保水性があります。ミミズたちの糞も、用土としてはいい感じです。つまりこうしてできた腐葉土はポット苗などの鉢植え用土に最適。

ただしこれをそのままタネまき用土として使用すると、さまざまな草のタネが芽生えてしまいます。タネまきして発芽したときにどれが目的の双葉だか分からなくなってしまう場合は、黒のシートと透明のビニールとの間に腐葉土をはさみ太陽熱で温度を上げてタネを殺してから使用したり、あるいは焚き火のときにドラム缶のフタで焼いたり、はたまた覆土や上部の土だけ市販のタネまき用土を使用するなどの方法で使っています。

この時期、やらなければいけない農作業が山積みなので、手軽にできる方法としてオススメです。

③水稲の栽培(毎年更新) 育苗から田植えまでの覚書

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八ヶ岳と鎮守の森に見守られながら、今年もどうにか田植えを終えることができました。このあと補植と(終わりのない)草取りが待ち構えているのですが、田植えが終わるとなんとなくひと安心。
田植えは一年に一回なわけですが、最近は1年たつといろいろなことをすっかり忘れてしまってしまっていることも多く、覚書として来年のためブログに箇条書きで書き留めておくことにします。
「①稲の栽培の備忘録(毎年更新)浸種から催芽まで」はこちら

●2条植えの歩行型田植え機は、曲がりやすいのだけれど、トラクターで代(しろ)かきした方向と直行する方向で田植え機を走らせると曲がりにくい(たぶんトラクターの轍に車輪が入ることがなくなるからだと推測)。

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⇧トラクターによる代かきは写真の左右方向に、そして田植えは上下方向にしました。

●苗箱はなぜか、コメリの格安の稚苗用(たしかひとつ98円)が他と比べてどの品種でも成長が良かった。中苗用苗箱よりも節伸びもせずいい感じ。稚苗用なので、穴が小さく、穴の数も少ないのだけれど、もしかしたら床土の肥料分が潅水によって流れ出にくいなどの要因があったのかもしれない。
床土も市販のものの場合はやっぱりコメリがよかった。グラスウールの肥料の入ったマットなど(いただきものではあるけど)も試したが、違いが確認できるくらいに成長が良くなかった(古かったからかもしれない)。あ、これらは、種籾の播種は、稚苗用としては一番少ないくらいの量での話です。

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●苗の水やりは、朝あるいは夕方などと一定の決まりをつくらずに床土の様子を見て、乾いていたり気温が高かったら(昼間でも1日に2回でも)あげる,というのがいいように思う。ただし、(いつも湿潤ではなく)乾き気味の時間もつくるというのが大切なようにも思いました。

●田植え機をUターンさせるときの変速モードは、「移動」ではなく「植付」でOK。走行モード「植付」でも油圧モードを「植付」にしない限り、苗取りはされない。(移動でやってしまったので、Uターンがかなり大変だった)。去年は「植付」でやっていたのだと思うのだけれど、そのことをすっかり忘れていて糸魚川から薪割り機を届けてくださった五十嵐商店(農機具店)の社長が教えてくれた。
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⇧「移動」は高速、「植付」は低速の意味で、変速モードが「植付」であっても、苗が送られて植え付けられることはない。五十嵐さん曰く、「これは表示がオカシイですよ」とのことでした(「低速(植付)」として欲しかった。

●最後の外周は、田んぼの縁に沿って外側から2周し、中との接点は補植で調整するというのが正解(田植えのプロである小野田さんもそうされていた)。

●四角い田んぼを丸く耕し、角は田植え機が植付状態でカーブできるくらいのアールにしておくと、バインダーでの稲刈りの際、四隅を手刈りせずに済む。
田起こしや代かきの際も、ロータリーを上げることなくカーブすることができれば、田んぼの四隅が高くなることも防げる(でも高くなったら、レーキで均すのもそんなに大変ではないことが判明)。

●曲がらないためにはやっぱり、田植え機の先端部に目印があると便利(自作する) 。

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⇧木の棒で作った目安の棒が付いているのが分かるでしょうか?(隣の畝のラインをトレースする目印をつくりセットしておく)。


●外周2周分の目安は、棒を立てるくらいで十分。ヒモを引いたりそんなにカッチリやらなくても、どうせカッチリできないのだから、この部分は手作業でリカバリーすればいい(中山間地の大きくない田んぼの場合です)。

 

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●苗箱あたりの種籾の播種量が少ないので、苗取り量の調整は、少し多めでいい感じ。上の写真の位置で2~4本くらい植え付けられていた。苗取り量が少ないと寝も傷んでしまうのか? その後、葉が丸まってしまうものが多かった。


●田植え機に苗をセットする際、水で濡れている方が滑りが良くなる。乾いている場合は水をかけるといい。新しく追加した苗箱との継ぎ目をしっかり密着させることで、田植えの際の欠株を防げてその方が捕植するよりはるかに楽(時間的な余裕があれば補植も楽しいけど)。

●田植え作業終了後は、田植え機を水洗いし、可動部に浸透性の油スプレー(ノックスドール700)を吹き、燃料フィルターのコックを閉じ、保管庫(JRコンテナ)内でエンジンを全開にしてエンストするまでキャブ内の燃料を消費させる。最後にフロート室のドレンを引っ張る。エンストさせていてもキャブのフロート室内には若干ガソリンが残ることが分かった(これが蒸発してガム状物質によりキャブレタートラブルが起こる可能性はある)。

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⇧クボタの歩行型田植え機には、キャブのフロート室内の燃料を抜くためのノブが付いている。これを引っ張るだけでフロート室内の燃料を抜くことができるという親切設計。JRコンテナ内での保管であれば、燃料タンクの燃料までは抜かなくても大丈夫のようでした。

●同じ日に播種した場合、ハッピーチルドレン(バスバティ系香米)は成長が早く、コシヒカリと黒米は普通。モチ(ココノエモチ)は成長が少し遅い(節間が詰まり徒長しにくい)。同じ田んぼに同じ日に田植えする場合、播種日を調整するという方法もありそう。

●補植用の苗は、田んぼの外周を歩きながら、適所に適量を投げ込んでおくといい(したて投げで投げるときれいに根側から着地する)。

②水稲栽培の備忘録(毎年更新) (選別脱粒→播種→催芽→出芽→緑化)

量は少しなのですが、広島の秦さんからいただいたハッピーチルドレンという名前のバスマティ系香米を栽培しています。
ハッピーチルドレンは秦さんが、つくった品種。まだ形質固定がしっかりされていないので、千歯扱きを使って穂についているモミの状態を見ながら脱粒をしました。

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ハッピーチルドレンは福岡正信さんのハッピーヒルと、香り米の交雑種。ハッピーヒルの子どもたちということで「ハッピーチルドレン」と名付けられたのでした。
広島から白州に渡ってきて、4~5世代目だと思うのですが、収穫したお米はこんな感じです。長粒系、短粒系、色の濃いもの薄いもの、いろいろな形質のお米が混ざっていてこのまま食べても美味しいのですが、品種固定をするため、穂を選んで播種しています。

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これらすべてがハッピーチルドレンなわけですが、ウチではその中から、色の濃いきつね色をしたものを選り分けています。
(広島の秦さんは、どのタイプを残しているのだろう? もしかしたら広島のハッピーチルドレンと山梨のハッピーチルドレンとは違ったものになっている可能性があります)。

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手前が子孫を残す方の穂。奥は美味しくいただきます。

その後、温湯消毒。
種モミをお湯に漬けることで、いもち病、ばか苗病、立枯れ細菌病などの種菌を殺すことができると言われています。農薬を使うよりも効率もいい、との説も。

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種モミを入れたときに急激に温度が下がらないように、大鍋をかまどにセットし、温湯消毒を行いました。

一般に60度で10分、58度では15分などと言われていますが、今回は平均して59度くらいだったので、12分くらい漬けこみました。ただしモチ米(ココノエモチ)は、温湯に弱いとのことなので10分できりあげました。
このとき注意したいのは温度計の精度。
温度計は意外と誤差が大きく(特にバイメタルや放射温度計)、最低でも二種類の温度計をセットし、併用するのが良さそうです。

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温湯消毒が終わったら、次は水に種モミを浸け込みます。10度以上、13度未満の温度の水に7日~9日間、浸種します。このあたりのデータについて詳しくはこちらを参考にしてください。
いつもは玄関に置いているのですが、今年は暖かく13度近くあったので、半地下の作業場で浸種を行いました。

4月16日、7日間の浸種を終え、催芽に移りました。
催芽というのは、種モミに暖かな温度刺激を与えることで、発芽に向けて一斉に目を覚まさせる作業。手植えのときは半月から一ヶ月くらいかかって植えていたので、成長の早いものから植えることができたのですが、田植え機での田植えでは、一日で田植えが終わってしまうので、芽の出方を揃えておく必要があるのです。

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催芽は、コールマンのクーラーボックスの中に熱帯魚用のヒーターをセットし行いました。水温を30~32度に保ち、20時間行うとちょうどいい状態になるといいます。いまどきの熱帯魚用ヒータは1500円くらいのものでも、サーモスタッド付きで温度設定ができて優秀です。

30度前後のぬるま湯に20時間前後浸けると、種モミは鳩胸状に膨らみ、ほんの僅か、白い芽(たぶん根)が出てきます。

白い根が0.5ミリくらい見えたら播種のベストタイミング。そのため20時間後が夜中にならないようにタイミングを見計らって催芽を始める必要があります。

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催芽が終わったら苗箱に土を入れ、冠水した後、タネを蒔きます。

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この日は、ミツバチの採蜜などとも重なり、大忙し。
今年は苗箱で22枚、播種しました。ウチは自給用のため1反ちょっとで、一箇所あたりの植え付け本数も少ないので、苗箱の枚数は少ないのですが本格的な農家は数百枚播種、などというところもあります。


その後、床暖房のある、母の家に苗箱を移動。苗箱と苗箱の間にスペーサーとして木をはさみながら積み重ねて加温します。

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下からは床暖房、上からは電気アンカ+サーモスタットの組み合わせで加温しました。

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キャンプ用の断熱シートで覆い、温度をできるだけ一定にして出芽を促します。25度~30度くらいがいいとのことで、適温を保つことができると2日半(60時間)くらいで1センチ程度目が顔を出すと言われています。今年は、なぜかなかなか温度が上がらず、最初の日は20度弱で少し低めでした。

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そして3日後、上の箱はまだあまり芽がでていませんが、下の方はかなり出ていたので、これで終了。
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土も市販のものやガケ土、コンポストで作った自作倍淀などいろいろに変えて実験をしています。上の写真では右が市販の床土で左は自作品。
ちょっと失敗だったのは、途中で、上下を組み替えることをサボったこと。上の方はまだまばらなのですが、下の方はかなりしっかり出芽していました。

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これくらいに出揃ったら、積み重ねを解除し、苗箱を地上に並べます。去年までは路地にビニールトンネルだったのですが、昨年、ビニールハウスをいただいたので、今年からはハウスの中で育苗。

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それまでは暗闇で育ていたので、一気に、強い光に当てると生育障害がでることがあるとのことで、圃場にあった緑のメッシュを掛けることにしました。
ということで、やっとどうにか、出芽までたどりつくことができました。ほっ。
でも実は去年は、このあと、苗を強い日差しで焼いてしまい、大失敗しているので、このあとも気を抜けないのですが……。

ということで、お米づくりは、手間はかかるけれども、なんとか身のまわりにあるものを駆使すればお金はあまりかかかりません。2年目からは、タネも買う必要はなく、前年に収穫したお米がそのまま来年のタネになります。
家族が1年間食べる分のお米+醸す分のお米、それに豆があってそれらをうまく醸せば、ご飯とお味噌汁をいただくことができるのです。
そしてなにより、お米づくりは楽しい! 日本の地方はいま、高齢化が進んでいて休耕田や耕作放棄地が増えています。いまは「大変」なときですが、大変は「大きく変わる」とき。自分が食べるお米を自分でつくるこの楽しさをもっとたくさんの人が味わうことができるような世の中になると、いいなぁ。

お米づくりに関して、この先の作業は、また少し季節が進んだらアップしたいと思います。



 











2020年、春

ウメとアンスは終わってしまったけれど、いまは、サクラとモモが満期。
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そして野良坊菜の最盛期。

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この季節が巡ってくるたび、毎年、いまが最高! と言っていたのだけれど、
今年は、言えません。

 

それでも季節の進行により、今年もいつものように田んぼの準備が始まりました。

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種モミの浸種と催芽が終わり、きょうからは播種の作業。

 

虫たちの活動も活発になってきました。

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玄関の前ではコツバメが待ち構え、人が通るたびに周囲を飛びまわって歓迎してくれます。


ミツバチたちの活動も活発になり、冬を越せなかった群れの採蜜と並行して、蜜蝋用に蜂の巣を蒸し、きょうは分蜂用待ち受け板を4つ吊るしました。

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この軒先のすぐ下に巣箱があります。

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こちらは、ハチたちが止まりやすいように、木を剪定してしまいました。人の都合のいい場所にネット付きの集合板を吊るし、もう一箇所は、いかにも蜂球を作りそうな幹の周囲の枝を切り落として目立たせると同時に、木の高いこづ枝に集合できないように、木の上部をバッサリ。自分の家の木だからできることとはいえ、モミの木には申し訳ないことをしてしまいました。

断崖の七里岩の雑木林たちがなんとなく全体に少し赤みを増してきました。芽吹く直前、落葉樹たちの芽は、少し赤みを帯びたつぼみのように色づきます。
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虫やヘビやクマのことが好きではない人もいるだろうし、自然とお隣り同士の暮らしはお金では解決できないことも多く、「足るを知る」、あるいは「不便を楽しむ」というくらいの心意気が必要だったりはするので、誰にでもオススメ!という生き方ではないかもしれないけど……、でもヒトは、もう少し分散して棲息した方がいいような気もします。