かーなり前に紹介した「トートバッグ風取っ手付き工具箱の作り方1」の続き、後半です。
麻袋、切端、燃料ホースなどの廃品を使って写真のようなトートバッグ風の取っ手付き布が完成したら、次は、中に入れる箱を作ります。
↑野地板で枠を作り、底は下からコーススレッドで固定。木口が見えてカッコは悪いのだけれど、コーススレッドの張力に頼ったこの組み合わせのほうが、底板の側面に釘やネジを打つより強度がでます。さらに強度が必要な場合は、鉄の帯を使います(昔の木製のコーラのケース仕様)。
そして箱が完成したらこれに、お酢などを使って作った浸透性の自作塗料を塗布します。
↑塗った当初はこんな感じで、年輪が少し強調されたくらいにしか見えないのですが、少しすると、下の写真の用に着色されます。
ひと晩おくと、こんな感じ。塗料の基本材料は、お酢と鉄。仕組みとしては、木に含まれるタンニンを酸化鉄を使って黒染めしているのではないかと思うのですが、見事に着色されました。作り方を含めてこの塗料のことは改めて別のページで紹介したいと思います。
塗装が終わったら、最後に取っ手を付けます。
近くの河原から拾ってきた流木にダボ用の穴をあけます。直径は10ミリ前後、深さは(取っ手の厚みににもよるけど)5〜6ミリくらいがいいように思います。
それとは別に、適当なパイプを用意します。今回は色の具合が良さそうなので折れてしまったビニールトンネル用のアーチ材を使いました。これを適当な長さに切断し、コーススレッドを通し、カラーとして使います。
カラーを通し、コーススレッドで取っ手を固定します。
取っ手側に厚みがある場合は、下の写真のように、裏から固定する方法もあります。今回は箱の側面板の厚み薄かったのでビスの部分だけ二枚重ねにしました。
テキトーな木の枝の先端部を少し削り、テーパー上にしてダボ穴に打ち込みます。テーパーがいい具合だと接着剤は不要。ちょっと心配な場合は、木工用ボンドをちょこっと塗っておくと木が収縮してもダボが落ちません。
また、枝は虫の活動が少ない冬に切った枝を春までに乾燥させたものがベターですが、立ち枯れた広葉樹の枝の芯材や流木なども虫が出にくくていいと思われます。
打ち込んだら、余分な部分をノコギリで切り落とします。このときノコの刃のアサリで母材側に傷が突いてしまいがちなのですが「ノコの側板側に厚紙やテープを貼る方法」「片側のアサリを玄能で軽く叩いてなくしてしまう方法」「側板から少し離して切断し、ヤスリで擦って仕上げる方法」などがあります。
取っ手の取り付け完了!
同様にして、鹿の角を取っ手として扉に取り付けることもできます。
そして完成。
箱に入り切らない道具や材料などのナガモノも運びやすいし、布の部分は機械を分解する際のシートにもなるし、このスタイルの道具入れ、意外と使いやすいと思います。
「トートバッグ風取っ手付き工具箱の作り方3」につづきます。