おせちと黒染め

ありがたいことに、今年もとびきり美味しいおせちをいただくことができました。

今年のヒット作は、栗きんとんに代わる「ゆで栗のシロップ漬け」(写真の左上)。これがまた美味しかった!
その日に落ちた栗をすぐにゆで、それをオリゴ糖のシロップに漬け込んでおくだけ。
保存性も良くて、お正月にいただいたら、栗が天津甘栗のように実がギュッと締まっていて、つややかで、甘さも上品で、栗がたくさん収穫できた時にはオススメです。
 そして、黒豆。見事にサビがのった番線(太い針金)のおかげで、今年も真っ黒で美味しい黒豆ができました。

↑これが今回使った雨ざらしの番線(の廃材)。工房「藁」の杉山さんが、足場丸太を組む際に使用した番線の使い終わったものをいただき、それをモビールに見立てて雨ざらしにしておいたのでした。
 ワビサビを通り越し、サビサビになった番線ですが、それを、重曹がほんのわずかに入った砂糖水に黒豆と共に漬け込み、それを3日間ほど、薪ストーブの上に放置すると、こんな風に、見事に黒染めされた番線(と、おまけに黒豆の煮物)ができあがります。
 黒豆には、アントシアニンカテキンなどが多く含まれていて、それらのタンニンがサビた鉄(酸化鉄)と反応して、鉄と豆の両方に不溶性の黒い皮膜ができるということのようです。昔の人は鉄や歯を黒く染めるために、アリマキが作る虫こぶ(五倍子)を利用していたりもしました。

↑ちなみにこの黒豆が入っている器は、ガラスを粉にして、それを石膏型に入れて焼いて作ったパート・ド・ヴェール(さとみさん作)。鉱物資源を新しく発掘しなくても、今あるものをうまく使いまわすことで、結構楽しめたりもします。
 ということで、黒染めされた番線でちょっとイタズラしてみました。
適当な長さに切って、木の枝を通し、両端をプライヤーで曲げ、ハンマーで打って鎚跡を付けます。

素材の組み合わせとして「木と鉄」というのが好きです。
お金を使わず「そこらに落ちているもので遊ぶ」というのはもっと好きです。