まるで宝石のような美しさと、それでいてとても上品な美味しさの無農薬の木なり完熟サクランボを堪能しています。
花の時期、ニホンミツバチが多かったせいか? 今年はサクランボが豊作でした。
果実の中でサクランボは、無農薬栽培でも比較的栽培しやすい果樹で(でもマイマイガやオビカレハなどの幼虫は捕まえて鶏にあげる必要があります)、ちょっとしたコツさえ知れば、ウチのようなぐうたら栽培でも案外、収穫できたりします。
その秘訣は「鳥よけのアミを掛ける」こと。果樹が実る時期になったらこんな風に木全体にネットをかけてしまいます。
毎朝、美しいさえずりで南の島を思い出させてくれるガビには悪いのだけれど、中の実がまだ緑色くらいの頃に、アミをかけ、ガビやヒヨから実を守ります。
言ってみればこれがコツかも? 鳥たちは、赤くなったのを順番に食べに来るので、放置しておくといつまでたっても赤いサクランボを見ることはできず、いつの間にかサクランボの季節は終わってしまいます。これに気がつくまで数年かかったかも。
ネットとして使っているのは化繊の寒冷紗。畑でトンネルに使うもので幅180cmで長さが10mほどのもの。これを包帯を巻くように木に巻き付けます。
化繊の寒冷紗は丈夫で、虫よけネットとして畑で酷使していても10年くらいたっても破れないし、メッシュが細かいので木に被せるときに、枝がネットに刺さって絡みつくことがありません。サクランボを吸いにくる、さらには、カメムシを回避することもできます(寒冷紗の外からネットに接したサクランボをけなげに吸ってるカメちゃんがなんともカワイイ)。
包帯グルグル巻きにしたら、ツナギ目をテキトーなところで枝とともに江戸っ子ピンチ(百均で売っているアルミの洗濯バサミの正式名称?)で留めていきます。
そしてこれまたぐうたらな収穫方法。
サクランボが赤く熟したら、木の下に、家にあるありったけのザルを並べ、その後、おもむろに木を揺すります。
するとこんな感じでボタボタと、ザルの中に落ちるのでした、完熟なサクランボだけが(完熟だと甘くて美味しいし、タネの実離れもよくて保存食づくりにも最適)。
さて、こうして収穫した完熟サクランボ、生食で食べきれない分をどうやって保存するか?
以前、タネ取り器の作り方とジャムの作り方は「こちら」で紹介しました。
なので今回は、ドライチェリーの作り方。
サクランボの重量の約20%くらいのお砂糖をサクランボにふりかけ、ときどき揺すって、冷蔵庫に2日程度放置し、浸透圧でサクランボの細胞から水分をしみ出させ、シロップを作ります。その後、アクを取りながらお鍋でテキトーに煮て、シロップをサクランボに煮含ませます、あとはザルに並べて干すだけ。
こんな感じ。
そして天日に干します。
最初は水分が多いので風通しのいい直射日光の下で干し、その後、炎天下に駐車中のクルマの中で乾燥させて完成。
■追伸■
品種と購入先を知りたい、という問い合わせをいただきました。
探してみたら、この桜の木の品種ラベルらしいものが見つかりました。
品種名は「暖地」とかいうヘンテコリンな名前のようです。
ラベルには、
果重3〜5グラム、糖度11から12度、成熟期は5月下旬から6月上旬(早生種)、自家結実性があり、樹勢強健、耐病性強く作りやすい、二品種を混合しなくても実がなります。
と書かれていました。
ウチは、ほとんどの場合、果樹の苗木はホームセンターから購入していて(しかも季節外れとなった安売りコーナーが多い)、このサクランボの木のラベルにも値札があって、通常の販売価格は998円だったようです。