Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


土用干し

 暑い日が続いています。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
ここ白州も、太陽が燦々(さんさん)とふりそそぎ、昼間は家の中だというのに30度Cオーバーなんてこともあったり。例年にない暑さに閉口、じゃなかった、堪能しています。
 おかげで、真空管式太陽熱温水器は連日、熱湯に近いお湯を作ってくれていて、お風呂の給湯温度の設定を39度にしておいても、薄めないとそのままではお風呂に入れないというくらい熱いお風呂を供給してくれています。ボイラー付帯のサーモ水栓で井戸水を混合しているはずなのですが、どうもそれでは間に合わないようです。
 夏はボイラーの燃料に天ぷら廃油が併用できるのですが、残念ながらこのところはボイラーが稼働する日はほとんどないのでした。
 で、せっかくのこの暑さ、太陽熱温水器で使うだけではモッタイナイ、ということで、いろいろやっています。野草を干したり、キノコを干したり(今年はジャパニーズ・ボルチーニであるヤマドリタケモドキが豊作なのでした)、この期を逃すまいといろいろ干しています。

↑ こちらは定番、梅干しの土用干し。

↑ 7月に収穫した麦は、この時期の強い太陽光を使って、しっかり干します。ここでしっかり干せるかどうかで、虫による食害率や保存性に大きな違いが出るのでした。でもきょうは、昼間に突然の通り雨がやってきて、ちょっと濡らしてしまった……。

 そして田んぼも土用干し。

↑ この時期、水を抜いて表面を乾燥させると、土に酸素が入ると同時に、地中の水を求めて根がしっかりはるので、台風などによる倒伏を予防できる、などと言われています。
 今回は機械植えで2〜3本植えだったのですが、多いもので16〜18本前後、少ないものでも10本前後には分けつしてくれています。

↑ 一部だけど、花も咲き始めました。

↑ 花が咲き始めたので、きょうで土用干しもおしまい。ぬるみを通して水を入れます(この地域は水が冷たいので田んぼの周囲に水路をまわし、用水からの水を太陽熱で暖めてから田に入れています)。ぬるみの左右に植えた畦豆(大豆)も白い花を咲かせ始めました。

↑ この田んぼで育った稲わらを切りわらにして入れているくらいで、ここ数年この田んぼは、ほぼ無肥料。冬も田んぼに水を張っておく冬期湛水田ですが、田植えの前にトラクターで一度、代かきをしています。
 家族が一年間食べる分が収穫できればそれで十分、とりすぎれば、来年肥料が切れてつらくなる、と自分に言い聞かせながらも、ついつい欲張って土用干しを試してみたり……。「足るを知る」さらには「テキトーでいい加減」は案外難しかったりするのでした。


追伸:小麦を乾燥機で乾燥させる場合の温度は55度から60度(ビール麦は45度以下)とのことで、天日乾燥による土用干しはどのくらい温度が上がるのか? 試しに放射温度計で測ってみたら、なんと60度オーバー、高い時には62度くらいになっていました(色が黒いライ麦はもっと温度が上がっているかも?) でも、広島のお年寄りが「米と違って麦は乾燥させ過ぎは絶対ない天日干しなら」とおっしゃっているとのこと。ちょっと安心。