簡単だけど意外と高性能な石積み式石釜の作り方編1


 材料さえ用意できていれば、ほんの30分で作れてしまうという、かなりいい加減だけど、でも意外と高性能な石釜です。当初、本格的な石窯を作る前のプロトタイプとして実験的に作ったのですが、これが意外と使い勝手が良くて、改良を重ねているうちに性能もあがってきました。というわけで、今回はこれの作り方を紹介させていただきます。
■お願い■最初にお断りしておきたいのですが、石はとても重くて、しかも高温になっていても外観からはそれが分かりにくかったりします。さらに自然石は品質が統一されているわけではないので、モノによっては割れたり崩れたりする可能性があります。もしも事故がおきてしまった場合でも、申しわけないのですが、責任を追うことはできません。特に身近に小さなお子さんがいらっしゃる可能性があるような場合は、十分な注意が必要だと思います。そのあたりのことを考慮し、小さなお子さんがいない場合でも十分に注意して楽しんでいただきたいと思います。

①主な材料は、コンクリートブロックと御影石の平板です。これを上の写真のような感じで適当に並べます。ウチにはたまたま大きなコンクリートの平板が庭に落ちていたので、節約してそれをベースに使用しました。普通はこんなもの落ちていないでしょうから、ベースも御影石の平板を使ったらいいと思います。御影石の平板はホームセンターの園芸用品売り場に行くと敷石として売っています。30㎝×60㎝で厚み5㎝のものが、たしかウチの近所のホームセンターでは一枚698円でした。上記は初期のモデルで、火床(燃焼室)をかなり大きめにとってあります(一番上に写真のものはもっとスリムです)。これはパンを入れるとき、オキを取り出さずサイドによけて、火床の温度をできるだけ下げないようにしていたからで、二階建て石窯になってからは、そんな必要はなくなりました。というわけで、燃焼室はもっと小さくてOKです。パンを焼くときに使う天板(ガスオーブンなどに付録でついてくる鉄製のお盆)が入る大きさにするといいと思います。

②次に、コンクリートブロックの上に敷石を載せます。写真では、燃焼熱が火床の中で対流しやすいように入口を一段下げていますが、二階建て石窯であれば、任意のところを追加して過熱できるので必要ありません。基本的にはこれで完成。

③あとは雨よけに波板を載せ、ブロックむき出しだとあまりにカッコ悪いので、そのへんにあったレンガを側面に並べたりしました。ウチのは(外台所ができるまでの)仮設状態なので、こんな感じですが、常設の場合は周囲を粘土質の土にスサを入れたもので覆って造形するともっと柔らかでオシャレな感じになると思います。また、枕木を井桁に組んで窯を地上から持ち上げ、使いやすい高さにしてあります。

 石窯というのは、火床で木を燃やして、その燃焼熱を石に畜熱し、石に蓄えられた輻射熱(遠赤外線)によってパンやピザなどを焼くというものです。そこでまずは、石を加熱するために、30分から1時間ほど火床で焚き火をします。石を十分に加熱することが出来たら、火床の火を掻き出し、そこにパンやピザをいれ、石の余熱で焼きあげるというものです。そのため、最初は温度が高いのですが、時間の経過と共に温度は下がっていきます。かといって石の温度をあげ過ぎると、3分とか5分でこんがりキツネ色になってしまいます。ピザのような薄いものならこれでいいのですが、パンの場合、表面が先に焼けてしまい、中が生焼けになってしまいます。このあたりの調整にちょっとしたコツがあるのですが、「石窯を使ったおいしいパンの焼き方」は長くなってしまうのでこちらを参考にしてください。

 それと、このタイプの石釜だと、一度の加熱で焼けるのは、パンの場合一回が限界です。一日に二回焼く場合は、再加熱が必要だったりします。そこでこうした欠点を解消できないものかと試行錯誤がありました。そんなわけで「簡単便利な石積み式石窯」は少しずつ変化し、現在では写真のような二階建てタイプになっています。これだと追い炊きが可能だし、最後にパンの表面に焼き色をつけたいようなとき、上火の調整が可能なのです。このタイプについては「追い炊き可能な二階建て石窯の作り方」で紹介させていただいています。もしも良ければそちらもご覧いただければ、と思います。