まいたけの植菌と染色&金属の表面処理

今年も、マイタケの植菌を行ないました。
マイタケ菌は雑菌に弱いので、原木栽培の場合、原木をあらかじめ煮沸する必要があります。そんなわけでドラム缶をコンクリートブロックの上にセットし、その中に玉切りにしたコナラの原木を入れ、ひと晩、煮出します。

直径が20㎝くらいのコナラがベスト。10月の新月に伐採したらそのまま葉枯らしにして乾燥させ、植菌する直前に玉切りにします。

その後、コナラの原木にマイタケ菌を植えます。おいしい原木栽培のマイタケをいただくことができるかは、ここがポイント。器具はアルコール度数の高い焼酎で殺菌し、マイタケ菌以外の菌がつかないように注意しながら(植菌前は、納豆や天然酵母パンは少しおやすみします)植菌し、その後、呼吸口付きのビニール袋に入れ、菌が全体にまわり完熟ほだ木になるまで、室内で保管します。我が家では屋根裏部屋で、薪ストーブの煙突の近くの暖かい場所におきます。

で、今回、紹介したかったのは、煮出したあとの真っ黒なコナラ抽出液のこと。抽出液は、墨黒のような深い黒色で、そのまま捨ててしまうのはなんだかモッタイナイ気がしたのでした。
そこで、ドラム缶の下に再び火を起こして、お湯を加熱し、媒染剤としてサビた鉄のスコップ(酸化鉄)を投入。そしてシャツやタオルと共にひと晩放置。
↓最初はこんな感じの白いタオルとシャツでした。

真っ黒なコナラの抽出液にサビたスコップと共に漬けこみ、引き上げて水洗いしてみたら、こんな感じに染まりました。
白い普通のタオルもなんとなくいい感じ。会社名の入ったタオルも、ロゴがほとんど目立たなくなります。染めむらはあるものの自然染料ならではの優しい感じの色で、かなり気に入っております。

ドラム缶の下にはコンクリートブロックをできるだけスキマができないように写真のように並べ、風上に一箇所小さな吸気口を作って炊くと、ほんの少しの薪で大量をお湯を長時間沸かすことができます。開放型の暖炉やかまどは熱効率が悪いので、ドラム缶の下部を密閉型の薪ストーブのようにして使うのがポイント。コンクリートブロックは畜熱性も高く、カッコは悪いけどばかにできない素材。ホームセンターに行くたびに、ちょっと欠けた不良品を格安で譲ってもらっています(はい、とってもケチです)。

そしてもうひとつ、驚いたのがコレ。
媒染剤として投入した鉄のサビたスコップなのですが、見事に黒染めされていたのでした。コナラから抽出されたタンニン酸?によってパーカライジングされたのでしょうか? 金属表面の酸化皮膜処理剤としてはリン酸塩が一般的ですが、柿渋や茶がらなどのタンニン酸を使う方法も昔から知られています。その後、自然暴露で雨ざらしにしておいたところ、サビが発生したのでそれほど強い酸化皮膜ではなさそうですが、屋内で使用する鉄の道具などの表面処理、あるいは錆び除去剤としてであれば十分使えそうな感じです。

黒いラインは、コナラ抽出液の上部にたまった樹脂分が固着したもの。これだけうまくすくいとることができれば、天然の樹脂(レジン)も作れるかも?