天気予報とにらめっこしていて、「うん、きょうしかないね」と家族で合唱し、「梅雨の晴れ間」というか「梅雨の曇り間」に、麦刈りをしました。
この時期、あまり長く雨に当ててしまうと、無農薬栽培の麦ではカビが出てしまうことがあるのです。そして麦のカビ毒は侮れない毒性があり、この時期、鬱陶しい天気の日がつづくとなんとも気をもんでしまうのでした。
⇧これはライ麦。人の背よりも高いので刈るのはちょっと大変ですが、お米用のバインダーでもどうにか刈ることができます。
⇧こちらはスペルト。まだ緑色の部分が見えたりで、もうちょっと後の方が良さそうではあるのですが、今年はカビの恐怖の他にスズメによる食害がひどく、軒下にハサガケすれば追熟するだろう、ということでスペルトも刈ってしまいました。
⇧こちらは黒小麦。茎にもアントシアニンを含んでいるのか?茎も赤紫色をしています。育てている麦の中で、一番美味しいのか? この麦を狙ってスズメはやってきていて、ほとんど食べられてしまいました。次回の種採り用が確保できるか微妙なほど。自然の美しいところはそれだけ、自然が厳しいところでもあるのです。
で、バインダーを使った麦刈りのコツです。忘れないうちに備忘録として書いておきます。
まずひとつは、刈る前に、刈払機で麦の根本(片側だけ)ギリギリまで草を雑草を刈っておくこと。
それでも雑草が混じってしまうので、バインダーのハンドルに体重を載せ、フロントをウイリーさせながら刈るといい感じでした。
⇧背の低い雑草をよけるため、ハンドルに体重を載せてフロントを浮かし気味にして刈ります。
⇧刈り取った後は、こんな感じ。かなり高い位置で刈られていることが分かります。
⇧刈り取る際は、バインダーの左側の縁がギリギリで麦を拾うようにすると(右側は雑草が刈られているので)、麦の束に雑草が入りにくくなります。
そして一番のポイントは、麦が詰まり、麦束の排出がされなそうなときには、すぐにクラッチを切ってバインダーの歩みを止めること。
バインダーの前進を止めたら、刈り取り&結束レバーはオフの状態で、シフトレバーを後退に入れ、刈り取り装置は動かさずバインダーを少しバックさせます。
この状態で走行シフトをニュートラルに戻し、アクセルを全開にして、刈り取りレバーを入れ、その場で刈り取り装置だけを作動させるとうまく排出されることが多いと思います。それでも麦束が排出されない場合は、麦束を押さえているステーを外側に、カチッという音がするまで引くと排出されると思います。
今回は、一度も詰まることなく、結束ミスも2束だけで、スムーズに麦刈することができました。
バインダーは詰まる直前に、「ウッ」というような小さな音を発します。その声を見逃さず、瞬時にバインダーの動きを止めること、が一番のポイントだと思います。またこの方法は、麦に限らずお米の場合でも有効です。
⇧結束ミスも少なく、半日でどうにか終えることができた麦刈り。
ただし、この日はハサガケまではできず、軽トラをフル動員し、荷台に山積みにして、とりあえず軽トラを屋根下に収納することにして、雨が止んだらハサガケすることにしました。
しかしそれにしても、もう数日、雨が続いたら、今年の麦は壊滅的だったと思われます。麦を刈る上での一番のコツは、天候の見極め、かもしれません。