韓国・自作ストーブ&オンドルの旅③の続きです。
というわけで韓国に来て、最初に手作りのストーブと出会ったのはHaja Center(ハジャセンター)でした。そしてドラム缶と大型羽釜を組み合わせた「연기 없는 화덕=無煙かまど」と呼ばれるタイプが手作りストーブとして韓国では普及しているということを知りました。
Drawn by 이재관(イ・ジェクァン I・Jefan)
↑これがそれ。韓国では秋、白菜が凍る前に大量のキムチを漬けるとのこと。その際、白菜の下葉などを茹でて干すのだそうですが、そのとき白菜の下葉を茹でるときなどに使われとのことでした。
内部はどんな風になっているかと言うと……、
Drawn by 이재관(イ・ジェクァン I・Jefan)
L字型の燃焼筒があって、燃焼温度が下がらないように(←燃焼効率をあげるポイント)その周囲をしっかりと断熱。つまりこのストーブ、日本でいま流行っているロケットストーブ(キッチンロケット)と似た構造をしています。
ただそれに加えて異なる点がひとつ。L字型の四角い管に沿って小さなパイプがさらにふたつ添えられ、そこから二次空気を導入することで、未燃ガスを再燃焼させる仕組みが盛り込まれているのです。また、燃焼筒の周囲には隔壁があって、羽釜の底の部分にほぼ密着した構造なので、燃焼筒をアップドラフトした熱い燃焼ガスは羽釜の底にあたり、その後、フロント側に出て、その後、隔壁の外側を通って煙突に抜けるという構造。熱をなべに伝える構造もなかなか良くできています。
↑これはHajaCenterにあった無煙かまどの一段目。トマト缶は断熱のためのパーライト(珪藻土などを焼いて作った発泡石)を節約するための工夫と思われます。
↑そしてその上に、二段目が載ります。イラストのタイプよりもさらに迷路になっていました。二段目はドラム缶の周囲にも断熱材が使われていて、燃焼温度を下げず熱交換の効率をあげる工夫が見られます。
その上に、写真左にチラッと写っている羽釜(写真のものはアルミ製ですが、鋳鉄のものもありました)が載ります。
Drawn by 이재관(イ・ジェクァン(I・Jefan)
↑手作り無煙かまどは、今もなお進化していて、こんなタイプもあったりします。滝口をJ字型にすることで、薪を自動給仕する仕組み。
Drawn by イ・ジェクァン(이재관 I・Jefan)
↑J型の場合も、二次燃焼空気を予熱していることが分かります。
Drawn by 이재관(イ・ジェクァン I・Jefan)
↑なんだか楽しそうなイラスト。でも、なんて書いてあるのだろう? ソンイル、見てたらヘルプよろしく!