娘の留学先(……というと、なんだかとってもリッチな響きだけど、授業料+1日三食の食事代+宿泊費を加えても日本の大学に行くより安いんですけどね)の関係で、フィリピンに知り合いが増え、バギオの「ストーリーシェア」という(ちょっと素敵な名前の)英語学校のスタッフの方から、フィリピンのエコビレッヂで見かけたという「もみがらかまど(=ぬかくど)」の写真をフェイスブックで見せていただきました。
↑これが、ソレ。とてもスタイリッシュな「ぬかくど」なのです。しかもよく見ると、不思議なところがたくさんある。まず、この写真で見ると中筒に穴が開いていません。えー、これでなんで燃えるの? という疑問が最初に沸きあがったのでした。
もうひとつはドラム缶に溜まっている燃えカス。未燃のもみがらも混ざっているのですが、主体はグレーの灰ではなく、黒い燻炭なのです。 ということはもみがらを直接燃やしているのではなく、蒸し焼きにして燃焼ガスを発生させ、それを燃やしている模様。
細かなディテールをぜひ知りたい……、とお願いして、追加の写真を撮って送ってもらいました。
そして届いたのが以下の写真。ちょっと驚きの凝った構造でした! すごくよく考えられています。炎もかなり青いし、燃焼後のもみがらが灰ではなく、燻炭になっていたので、どうしてだろう?と思っていたのですが、この構造で納得できました。
↑これは横から写真、スロート状の下部に外気を取り入れるための穴が開いています。
↑スロートの底と底板の間にはスキマがあって、レバーを操作し底板を動かすことで、燃料カスを下に落とす構造のようです。
↑そして驚いたのが中筒の構造。中筒は二重になっていたのでした。二重の中筒の外側の筒の吸入穴は上部まで開けず、下部だけに配置されています。蒸し焼きされたもみがらから発生したバイオガスを中筒の下側の穴から取り込み、なおかつ中筒が二重になっているのでそのガスの上昇気流を使って下からの空気(酸素)をベルヌーイを使って混ぜ、それをコンロの上部で燃焼させる、ということではないかと勝手に想像しています。
これだったらもみがらを灰にすることもなく、また、火種も必要なさそうです。やっぱりフィリピンは面白い、さすが、お米の文化の国なんですね。
ayakoさん、ありがとうございました。面白い情報あったら、ぜひまたよろしくお願いします。