シリアの首都、ダマスカスの夜景

 いまからちょうど10年前の2003年、イラク戦争が始まる直前のこと。バグダッドの高校生と自由の森の高校生とがビデオレターを使って話し合う(スカイプなんてものはまだなかった)という授業をその頃ジモリの教員だった中本さんがやっていて、それを筑紫哲也の番組が紹介していました。
 それまで、バグダッドという町は、砂漠の中の小さな灰色の町を想像していたのだけれど、番組で紹介されたバグダッドは東京と変わらない、いや、東京よりも洗練された美しい町のように見えたのでした。
 また、ジモリの生徒とビデオレターを通して会話をしていたイラクの高校生たちは、ホリが深く目鼻立ちが通っていて考え方もしっかりしていて、なんだかみんなブルックスシールズのようでした。

 ↑これは2012年のダマスカスの夜景だそうです。写真はブログ「In Deep」より。
 それから一週間ほどして、バグダッドは米軍によって空爆されたのでした。無差別に近い爆撃で、もしかしたら彼女たちの頭の上に落ちた可能性もあります。こうして、あの表参道のような素敵な並木のある町は破壊されたのでした。
 その番組以外、日本のテレビはまったくと言っていいほどあの美しい、ネオンにあふれた美しいを映し出すことはありませんでした。いつも出てくるのは、コンクリートむき出しの砂に覆われた灰色の町で、それはダウンタウンか、爆撃された後の町だったのでした。

 ↑2013年8月のダマスカス。Frontpage Mag より。

小学生だった娘は筑紫哲也のその番組を見て、自由の森のことを知ったのでした。そして小学校卒業と共に地元を離れ、飯能で寮生活を始めたました。そして、ジモリの授業を受けてみて初めて、中本さんが英語の教員だったことを知ったのでした。英語という教科の授業でもこんな魅力的な授業のスタイルがあるのだ、と。こうしてジモリの教員たちによって、英語を学ぶことに興味をもち、社会科を学ぶことの必要性を知り、数学的な考え方の面白さや論理的に考えることの大切さを知ったのでした。


 いままた、アメリカはシリアを攻撃するための準備に入ったと報道されています。政府軍が化学兵器を使用したことに対する報復処置のための軍事介入とのことなのですが、イラクのときと同様、化学兵器を使用したのが本当に政府軍だったのか?正確には分からない状況のようです。
 現状では政府軍が優位な状態にあるので、化学兵器を使用する必要性などまったくなくて、逆に化学兵器などの大量破壊兵器を使ってしまえば欧米軍が介入する口実を作ってしまいかねないことを彼らはよく分かっているはずだから、政府軍が化学兵器を使用するなどということはまず考えられない、と主張する人たちもいます。イラクアフガニスタンも、そして日本も、結局、戦争に勝った国が傀儡政権を使ってその国を実効支配し、利権をむさぼるというのは真実だと思います。戦争は戦争、「正義の戦争」などというのは、ありえないのです。

We don't need no more war, no more trouble.What we need is love.
この曲、ホントいいなぁ。アラブにジューイッシュ・オーケストラなんていうのもあるんですね。そしてその人たちも共演していたりします。違いを認め合いながら、こうして共演する、そうしたことが和解への糸口のような気がします。Playing for Change最高! なんとなくこの曲は特に、紛争地域の人が多い気がするけど気のせい? 現地で暮らす人の心からの叫びにも聞こえます。