半減期の長い放射性物質降下量、積算値の公表

 米ハフィントンポスト紙は「地震津波以来、多くの報道は放出された放射性ヨウ素の濃度が関心の的となっていたが、半減期が30年のセシウム137は放射性ヨウ素の9倍ものがん発生率で、さらに深刻な健康被害が懸念される」と伝えています。

文部科学省は先月24日、福島原発の北西40キロメートルで測定された土壌セシウム137汚染レベルは16万3000Bq/kgだった」と発表しました。

 同紙はこの結果について、米アルゴンヌ国立研究所のShih‐Yew Chen氏は「16万3000Bq/kgは、およそ800 万Bq/m2と同等で、これはチェルノブイリで測定された最高値500万Bq/m2を超えることになる」と指摘したとし、これが事実なら歴史上最悪の例だと伝えています。

 文科省は、実は、いまだに隠していると思われるデータがあります。都道府県に委託して観測し公表しているデータに放射性物質の降下量の観測データがありますが、これはその日、24時間でどのくらいの放射性物質が降ってきたか?を測り、公表しているもの。しかし、セシウムのような半減期の長い放射性物質による影響は、実際には24時間の降下物の量に依存するわけではなく、3月11日以降の積算値に依存するわけです。

 これに関して文科省に問い合わせたところ、問い合わせをしてから10日以上たつのに回答はありません。一方、測定を委託されている県の担当課に問い合わせたところ、「平常時の測定は1ヶ月間、「皿」に降下物をためてから行っています。その区切りは原則、毎月始めから月末までです、とのこと。ということは、少なくとも3月末のデータは測定済みであるはず。しかも、毎日のデータは文部科学省から公表の承諾を得ておりますが、こちらのデータ(の公開)は未承諾です。という回答でした。

 放射性物質による被害は、残念ながら「ヒトの努力やがんばり」によって、どうにかできるものではありません。地表に近い小さな子供には必ずマスクをさせるだとか、妊婦は退避をしてもらうといった対策が必要にもかかわらず、放置されてしまっているとすると時間の経過と共に事態はどんどん悪化してしまいます。ましてや被曝限度の値を引き上げても土の上に降り積もる放射性物質の量は変わりません。農的な暮らしをするものとしては、作物が育つ土がどうなってしまうのか? とても心配だったりもします。一刻も早く、正確なデータを公表し、そのデータを元に公正な対策をとって欲しいと切望します。