Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


「女王さまゴメン!」の製作と「孫分蜂」

完全に不意をつかれたのでした。
やっとこさユンボのエンジンがかかり、さて明後日のオープンデイの準備(とはいっても主には草刈りですが)を、とちょっと焦っていたところで、なんとなんとの「孫分蜂」。

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⇧気がついたら、巣箱のすぐ上のエノキの太枝にできていたハチ玉。

つい先日、継箱したばかりだし、と安心していたところでのまさかの孫分蜂だったのでした。せっかくの交尾済み母女王様に逃げられては大変、と、必死に取り込みました。
忘れない内にとりあえずの記録のために手順を書いておくことにします。


師匠に電話し、電話であらかたの手順を教えてもらい、念のため、面布と手袋をして作業をはじめました。

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まず最初に用意したのは霧吹き。霧吹きでハチ玉を十分に濡らします。これは、すぐに逃げないための裏技。羽根が濡れていると飛びにくいので、どこに引っ越しするの多数決が早く決まったとしても、ある程度の時間稼ぎができるのだそうです。
その間に、捕虫網と取り込む箱、箱を置く台、ヒモ、などを用意。

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⇧40年くらい使い続けていた志賀昆虫の42口径ネットはこのところのスズメバチとの格闘でそこらじゅう穴だらけだったのでつい先日、ネットの部分だけ新調したばかり。蜂球がネット中に落ちるとずっしり、捕虫網の枠がしなるほどの重さで、古いネットだとそのまま大穴があいて抜けていたかも! 

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⇧1回では取り切れなかったので、網の中のハチが箱の中にあらかた移るのを待って、3回ネットで取り込みました。そこまでしっかり捕虫網で捕獲しなくても、女王と本体が箱の中に入れば、近くに箱をおいておけば入ってくれるのかもしれません。

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⇧こんな感じで底板を外した重箱式巣箱を一斗缶の間に置いて、取り込みました。
42口径のネットだと箱にすっぽり通すことができるので便利でした。
蜂球をネットに落とし、その後すぐにネットを真ん中あたりで縛りハチが出れないようにしてから、底板を外してある巣箱に下から被せるというのが良さそうです。蜂球の入ったネットで巣箱を下から半分くらいまで覆い、ネットと箱の間にスキマができないようにヒモでネットを縛りつけました。
こうすると蜂球から落ちたハチは上に登っていく性質があるので、そのまま箱に入ってくれます。必ずしもヒモでしばって隙間をなくさなくても、入っていく感じでした。

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⇧あらかた入ったら、底板をしてビールケースの上にセット。この状態で、置いておくと近くをブンブン飛びまわっていたハチたちはほとんど中に入ってくれました。

 

強制的に巣箱に取りこんだ場合、その巣箱が気に入らないと逃げてしまうことがあるそうです。
そこで普通は「ハチマイッタ」という(ちょっと不遜な響きの)トラップを巣門に付けます。これは女王さまが他の働き蜂よりも体が大きいことを利用したトラップで、巣門の高さを4ミリ弱にすることで、働き蜂たちはかろうじて出入りできるけれども、女王さまは出れず、数日この状態で女王さまを閉じ込めることで、あきらめてここで巣作りをはじめてもらおう、というもの。

でも、不意打ちだったので「ハチマイッタ」など持っているわけもなく、しかたないのでそこらにあったアルミプレート(サッシの端材)で可変巣門を作ることにしました。

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⇧取り付け穴を長穴にすることで、巣門の高さを調整できるという仕掛け。
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⇧厚さ3.8ミリのシックネスゲージをつくり、それを差し込んだ状態で長穴に挿したナベネジを締め込むことで、3.8ミリの高さで巣門を固定することができるという仕掛けです。名付けて「女王さまゴメン!」。

ちょっときつそうだけど、どうにか働き蜂たちは通り抜けできて、エノキの太枝に残っていた働き蜂たちも「女王さまゴメン!」を通り抜け、箱の中に入ってくれました。

 

夕方になって落ち着いたところで、携帯電話を巣門から差し込み、内部の写真を撮りました。
「はい、チーズ!」
最近の携帯は音声入力でシャッターを切れてとても便利だったりします。

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⇧これは別の箱での写真です。

内部を撮影してみたらこんな感じでした。

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⇧下の黒い針金は二段目の重箱の巣落ち防止針金。一番上の重箱の針金は見えないほどに中にはハチがいることが分かりました。

そしてこちらは、分蜂され、残されたハチたち。もうすでに新しい女王さまはうまれているのか? それともこれから生まれてくるのでしょうか? こちらも予想以上にたくさんのハチがいます。

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⇧上から三段目の巣落ち防止用竹ひごのあたりまでハチがいます。


雄蜂が少なくなっているこの時期に、うまく結婚飛行で交尾できるか? 
孫分蜂は、残された新女王の群れの方に試練が待ち受けています。
さて、この先、どうなるんだろう?