シュプレヒコールを誰に向けて発するのか? という問いがあります。
たとえばきょうは日曜日で国会はお休みなわけで、与党議員も省庁の官僚たちも残念なことにきょうはこのあたりにはいません。
もし、町を行きかう「関心の薄い人」あるいは「違う考えの人」たちに向けて発しているのだとしたら、そうとうに慎重に言葉を選ばないと、逆に分断をうんでしまう可能性があるのではないか? と思うことがあります。
ところで人間の脳は、ニセの笑いや悲しみであっても、それを演技やニセものであると認識できず騙されてしまいやすいとのこと。シュプレヒコールで叫ぶ言葉が、ちょっと攻撃的であったり、あるいは命令に忠実に従い行動している警官に対して乱暴な言葉を発してしまったとしたら……そしてそれが無意識のうちに自分の心を傷ついてしまっていたとしたら、なんだかそれはモッタイナイようにも思います。
そんな中で、自由の森学園の生徒や卒業生たちによる国会前での合唱、それとSEALDsを中心とした個人個人のスピーチによるアピール、新しいデモのカタチの提案であるようにも思えました。たくさんの屋台が出て、市民的不服従をレクレーションのように楽しんでいるフランスのデモの映像を思い出したりもしました。
デモの中で歌ったジモリ有志によるレ・ミゼラブルの中の「民衆の歌」こちらから動画がご覧いただけます。
ユーチューブにも「民衆の歌」がアップされました。
ちょっと面白いと思ったのは、髪の毛を赤や緑に染めるのも自由な学校なのに、黒髪率が多いこと。ちなみに自由の森には、制服はもちろん、校歌や(競争によって学ぶことの本来の楽しさを奪ってしまう)テストもありません。
横断幕も、そして、三角形の旗の飾り付けも素敵でした。
学園祭や音楽祭での彼ら彼女らのお祭りに対するアイデアはいつも素晴らしいのです。こうした若い人たちの斬新なアイデアで、デモをもっと楽しめるものとしてプロディースすることができたら人ももっと集まりそうな気がしました。自森サンバ隊も参加した浅草サンバフェスティバル(前日の29日に開催)には50万人の人が集まったとのこと。自森のサンバ隊、この日ここでもやれたら、周囲のみんなも、もしかしたら警備の警官たちも楽しめたかもね。(パシスタが先頭に立って踊りながらいけば、柵の突破なんて簡単?)
デモを市民的不服従の(ハレやかな)お祭りのようにできたら、人の心ももっとハレやかになって、さらに多くの人たちから共感を得ることができたりしないだろうか?
「ケサラ」もアップされました。
いやはや、しかしスゴイ黒髪率。不服従って深くて面白いぜ!
追伸:
フランスのデモで使われるデモ賛歌「On lâche rien(オン・ラシャ・リアン)」=「あきらめないぞ!」の動画を紹介いただきました。
こちらも、ぜひどうぞ。