灯油ボイラー(TOTO・RPE46KDS)修理の備忘録

 先日、設備屋さんがいらしてくれて、壊れていたボイラーを修理(分解清掃)してくださいました。
次回からはひとりでできるように、備忘録を残しておこうと思います。


 ボイラーは家の北側、かなり冷える場所にセットされています。半年以上前から不調で、晴れた日は太陽熱温水器の温水に頼り、曇りや雨の日は近くの温泉に行くことにでどうにかやり過ごしてきたのですが、厳冬期になりこのまま壊れたままボイラーを放置するとボイラー内部が凍結してしまう恐れもあり修理をお願いしました(以前、電磁ポンプが壊れた際、ボイラーメーカーに電磁ポンプが欲しいと電話したら、サービスマンなるひとがすぐに来てはくれたのだけれど、簡単な点検をしただけで部品がないから直らないと言われた上、高い出張料を請求され、もし新しいものに変えるのであれば今回の出張料はサービスになりますなどと言ったもんだからお金を払って早々に帰ってもらったことがありました)。

↑ボイラーの左側、黒いテープの巻かれたパイプが太陽熱温水器の配管。太陽熱による温水の温度が足りないときに加熱できるように、温水器を通ったあとボイラーに入って各部に給湯されるようになっています。ボイラーの左側、黒い大きなコブのようなものの内部に、温水器からの温水と井戸水とのミクスチャーバルブがあって、ボイラーに入るお湯が60度以上にならないようになっています。また、太陽熱温水器からの配管には実験的に凍結防止ヒーターを巻きつけていません(その代わりに塩ビ管ではなく凍結しても壊れにくい架橋ポリのサヤ管を使用)。やはり一番凍結しやすいミクスチャーバルブの部分で、何度か凍り詰まったので(金属なので冷えやすいからだと推測)、その部分を着なくなったフリースの服をグルグル巻きにして、その上から黒のテープを巻きつけました。おかげでそれ以降は、氷点下10度の朝もどうにか水が蛇口から出てくれるようになりました。
ちなみに、ボイラーの上の黒いものは、サントリーから飛んでくるウイスキーのカビ。白州、鳥原の名物で、白樺を黒樺にしてしまうほどの威力があります。

↑今回分解清掃したのはTOTOのボイラーで品番はRPE46KDS。2年くらい前にヤフオクで2万円(+送料6000円)で中古品を購入したもの。
 まずはフロントのカバーをあけます(上部のビスを2本緩めるだけ)。

↑内部はこんなふうになっています。ゴチャゴチャしていて一見手を付けられなそうですが、主要部分を隠すようについている電気回路の基盤を外すとその奥にいろいろ見えてきます。

↑基盤を外すには、まず手前のアース線を外します。次に基盤下部中央にあるスクリューを1本外すと基盤は外れます(たった1本のスクリュで止まっているだけでした)。

↑外した基盤はそーっとぶら下げておきます(ヒモで吊っておくと安心かも)。基盤を外すとその裏に電磁ポンプなどの主要部品が現れます。

↑赤い矢印の部分が電磁ポンプで、緑の矢印のあたりには霧化用のノズルや点火用のイグナイターなどがあります。そして黒の矢印が送風ファンのためのファン。

↑ノズル付近をアップで見るとこんな感じ。手前のカプラーがふたつ付いているもの(緑の矢印)が温度センサーで、左の黒いものはたぶん炎のセンサー(青の矢印)。炎のセンサーは外してみると燃焼室側がレンズになっているので、そこにカーボンが付着していると誤作動を起こすのでブレーキクリーナー&ウエスで磨きます。
銅のパイプが2本刺さっている部分がボイラーの心臓部とも言える霧化ノズル。赤の矢印のネジを外してまずプレート外し、銅パイプ2本を上に引き上げてから固定ネジ2本を外すと外れます。外してみたらこの部分には黒いビニールシートのようにタールが固着していました。また、ノズルは分解可能で内部に細かなメッシュのフィルターが付いているので、そこも詰まりがないか確認が必要です。先端部分はかなり小さな穴が空いていて、その内側にスワールを産むための小さな三角錐のような部品が入っています。このあたりも分解したついでに掃除しておきます。
そしてノズルの奥の部品がイグナイターで、燃焼室側にはノコギリクワガタの大顎のような突起がありここで火花を散らします。この部分のカーボンも落とし磨きました。

↑そしてこちらは電磁ポンプ。作業が前後しますが、大掛かりに掃除する場合はまずは、ポンプを外し、その後、ノズルやイグナイターなどを掃除したほうが作業性が良さそうです。ポンプが外れれば、缶体の一番上のフタ(副燃焼室のようなところ)ごとはずせる可能性があります(ただしノズルなどは缶体についている内に外したほうが外しやすいかも)。
ポンプは手前がフィードポンプで、奥が噴射ポンプ?でしょうか?(機種によって二種類のポンプを燃焼状態や風呂焚きなどに応じて使い分けていることもあるようです、詳しい方、分解清掃の方法を含め、補足いただけるとありがたいです)。ふたつのポンプの間(赤の矢印の部分)にもメッシュのフィルターが付いていてここも忘れずにチェックが必要です。

↑ポンプの取り外しはマウントボルトではなく、その上の手前のステンのタッピングスクリュー2個を外すと奥側にはスクリュがなくハマっているだけでグニュグニュやると抜けてきます。ただし同時に配管も外す必要があります。

↑入口側の配管は、クリップで止まっているだけなので、手でこじるだけでクリップを外すことができます。ノズル側はふたつの配管を抑えているプレート(を固定しているネジ)を外し、細い銅パイプを上に引っ張り上げると外れます。

↑送風ファンはサイドのスクリュー2個を外すと内側はハマっているだけなので外れます(絶えず振動が加わるクルマに比べ、メンテナンス性が重視されている印象)。

↑缶体の燃焼室部分(銅ではなく亜鉛メッキの部分)はプレート上の留め具で固定されていて、スクリューを外した後、プレートを手前に引くとプレートが外れ、缶体から分離することができます。ただしこの部分には不燃素材でできていると思われるパッキンが入っていて切れやすいのそれを切らないように注意が必要です。。

↑缶体の内部にもフィンが付いた銅のパイプが配されていて、ラジエターのような構造になっています。内部は、ゴテゴテ。ススとタールのようなものでフィンが完全に詰まってしまっていて、排気が隣の排気筒の方に流れることができない状態でこれでは稼働しないのも当然、という感じ。
フィンの間の詰まりを取りのぞいたのですが、ワイヤーブラシでは長さが足りず、自動車のワイパーゴムの芯として使われている細長いスチール板でフィンの間を突き、高圧エアで吹き飛ばしながら掃除機で吸う、という方法でどうにか6割型フィンを復活させることができました(修理当日は写真を撮る余裕がなかったので、あとからチョコっとばらして写真を撮っただけなので、申し訳ないのですが肝心の缶体内部の写真などはありません)。
おそらくこのゴテゴテのタールは、ボイラーの燃料として灯油に天ぷら廃油を混ぜていたことが原因と推測されます。

↑今回はそこまでで、次回やることがあったらそのときにはパイプを外し、缶体の下部も外して掃除をしたいと思います。
また、缶体周辺にはたくさんのセンサーが付いていて、本体は壊れていないのにそれらの誤作動で使えなくなってしまうことも多いようです。白いカプラー状のものたちがそれで、エラーメッセージに従いセンサーを特定し、点検することで比較的簡単に直ることもあるようです。

↑この写真の水色の部品もセンサーのひとつ。下にお皿があって、ボイラー内で灯油がこぼれた場合、この部分で灯油を吸い上げ、油漏れの警報を発し、ボイラーを止めるためのセンサー(「油漏れ」のエラーメッセージはこのボイラーの場合800番)。電磁ポンプを外す際、燃料がこぼれるとここに油が流れ、エラーになってしまうことがあります。その場合は、センサーを外して油をエアで飛ばし、ドライヤーで暖めます。水色の部分の下部にオンオフスイッチがあって、それがオフ(下に下がった状態であればエラーは出ないので、水色の部分の固定ネジでも調整可能でした。


 実際にはこんな感じで順調に作業が進むわけではなくて、他にも燃料タンクや配管の清掃など、今回は故障の原因と思われるところがいくつもあって、それを直しては組み直し、試してみたけどしかしまだエラーメッセージが出るので再び分解&清掃ということの繰り返しで、しかしそれでも諦めずに作業を行うプロの作業に感銘しました。小林設備さん、お忙しい中、本当にありがとうございました。蛇口をひねると雨の日でもお湯が出て、お風呂に入れるという幸せに、心から感謝しています。