Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


田舎の隠れ家食堂

「東京では手に入りにくい八ヶ岳らしい食材を!」ということで、「ミョウガの白い花」だとか「赤と緑の香りの異なる二種類のルバーブの茎」だとか「ウコギの徒長枝についた太った芽」それに「サンショの未熟果」……、ヘンテコリンなものばかり持って行ったのですが、それらを次々と生のまま口に入れ、舌の上で品定めしていた料理人がいました。これが須藤さんとの出会い。
 そのときもなんだか只者ではないなぁ、と思ったのですが、あとで聞いたら、有名レストランの料理長とのこと。でも「料理長というポジションは、自分で料理を作ることが少なくなってしまい、弟子たちが作った料理の味見係のような存在で、どうもつまらない……」とそのときは話されていました。その須藤さんが料理長という地位を捨て、韮崎から少し離れた集落の中の古民家で始めたレストランが、アラカンパーニュです。

 最初にいただいたジンジャーエールを飲んで「あー、やっぱりこの人は自分で作る、ということにこだわりたかったんだなぁ」ということをしみじみ感じたのでした。レストランでウィルキンソンの茶色いジンジャーエールが出てくると「お、この店はこだわりがあるなぁ……」と思うひとが多いのではないかと思うのですが、写真のジンジャーエール、良く見てください。ウィルキンソンはタンサンなのです。自家製のジンジャーエールシロップにウィルキンソンの炭酸水を注いでいただく、というスタイル。のっけから、すっかりヤラレてしまったのでした。

 光の感じもいかにも隠れ家風。聚楽の壁には、本物の稲穂が塗りこめられていました。

 タルトの中には、標高の高いところで育つハナマメが。
地の野菜とトルティーヤのしっとり感が絶妙な前菜。
野趣に富んだゴボウの香りが鼻に抜ける肉料理……。
スミマセン、味わうのに夢中でそれらは写真を撮り忘れました。