最近のヒット作、積み草堆肥を紹介します。
鎌や刈払機で刈った草をただ積み重ねるだけ。
以前からこの方式でやっていたのですが、雨が続くと加湿になりときにアンモニア(NH3)発酵をして臭いと同時に貴重な肥料分である窒素(N)が空気中に逃げてしまうのでした。それはモッタイナイので、屋根をかぶせるといいのですが、その屋根、これまで波板などで作っていたのですが、ダンボールが意外といいので紹介します。
つくり方は簡単。
①大きめのダンボールを手に入れ、それを円形に切るだけ。
⇧携帯墨つぼにマジックを組み合わせ、コンパスのようにして大雑把に円を描きました。フリーハンドでももちろんOK。
②角を丸めたマイナスドライバー(←ダンボール工作用に専用品を作ってある)を使って、傘のように折れ線を入れます。
⇧目分量でかなりいいかげんにラインを入れました。
③少し重ねて傘状にしてつなぎ目をガムテープで貼ります。
⇧真ん中に穴を開け、この部分は布テープで補強。針金で作った取っ手も付けます。
これで完成。
積み重ねやすいように真ん中に鉄パイプを刺した積み草堆肥に被せます。
積み草堆肥はC/N比が高めなので、鶏糞や米ぬかなどをときどき振りかけてあげると温度も上がり微生物たちが活性化するので、良質の堆肥に仕上がります。
逆にペクチンやセルロースなどを分解する微生物がまだ活動している最中の未熟な堆肥を施肥してしまうと、それらの微生物が生体の植物の細胞(ペクチンやセルロース)まで分解してしまい、作物の成長まで阻害し、ときに枯死させてしまいます。
また、微生物が有機物を分解するためには窒素を必要とし、C/N比が高く窒素の少ない状態では、土壌中の窒素も消費されてしまうので土壌が窒素飢餓の状態になってしまうこともあります(根粒菌も活動初期に窒素を意外と必要とするので土壌に窒素が少ないと窒素飢餓になるらしいです)。
「堆肥は完熟のものを使う」ということが作物を育てる上で大切なことだったりもします。
⇧台風をはじめ、雨風をしのぎ、堆肥自体もかなり量を減らした状態。
このまま畝に撒いてもいいのですが、虫草農園では、米ぬかなどを振り、もう一度好気発酵させてから使用することが多いです。