Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


生まれるところは選べないけれど……。

ヒトは生まれるところは選べないけれど、どこでどう暮らすかは、(ある程度)選ぶことができます。そこに住まずに通う、という選択肢も含めて。

(仕事を含めて)現代の技術をうまく使えば、好きな土地で暮らすことができると思うのだけれど、素敵な日本の田舎はなぜかどんどん過疎化しています。
山里に暮らしてみてしみじみ思うのは、昔ながらの山仕事だとか、あるいは伝統的な農法(や場所によっては漁法)だとか、あるいは古い集落の佇まいや里山の景観などがいま急速に失われてしまうことへの危機感でした。
さらには、この青い星に生きる生き物のひとつとして、暮らしていけることの喜びまでもが失われてしまいがちであることが、なんだか、なんともモッタイナイ! という思いでした。

皆が皆、田舎で暮らすことがいいとは思わないけれど、いまの日本の田舎の失われ方、尋常ではなく、モッタイナイと思います。

標本さんのこの記事、
そのあたりの思いがじょうずに表現されています。
いいなぁ。

suumo.jphttps://suumo.jp/town/entry/akasaki-tamaoki/

■追記■
標本さんの記事をFacebookでもシェアしたら、宮崎健太郎さんから、
過疎問題・人口減少については、この方のnote記事が非常に興味深い(恐ろしい)です。これを読むと「もうダメだ・・・」と思ってしまいますが、無理矢理にでも自分を奮い立たせて「どうすれば良いのか・・・」を考えたいですね。
というコメントをいただきました。

人口崩壊の全貌――今後、日本の少子高齢化は別次元の恐ろしい姿をとる|三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト|note

確かにかなり深刻です。
都会には人口が集中しているので、全国の平均値で見てしまうと分かりづらいのだけれど、地方、特に、山村や漁村の少子化や高齢化は深刻です。しかもいまのままでは、この傾向は加速し、社会が崩壊してしまうのではないかとの心配もあるくらい……。

ついでに、そのコメントへのわたなべの返信もここに貼っておきます。

宮崎 健太郎 さん、ありがとうございます。
いやぁ、恐ろしいですね。
25年前にこの地に移住し、山村に住んでみて、こんなにも景色がよくて、ヒトも虫も草も自然も、素晴らしいところなのに、急速な過疎化、高齢化が進んでいることに驚くと共に実感させられています。
集落の道普請などでは、60過ぎの私が「おい、そこの若い衆、ちょいと手を貸してくれ!」などと言われます。
でも、一方で80を超えた方は、草刈りに参加しなくてもいいということになっているのですが、体が動くうちはそれも寂しいから「参加させろし」と言っては刈払機をじょうずに扱っていたりして驚かされます、80過ぎですよ。
実は少しだけ、楽観しているところもあります。
実際に、山村に暮らしてみて、今の技術(主には太陽光発電ですが)をうまく使って暮せば、家賃も駐車場代もいらないので、田舎の場合、生活にほとんどお金がかからないのです。いま、合計すると1町部ちょっとの土地を使わせてもらっていますが、土地代を払っているのは一箇所だけ。田んぼも、果樹園も大家さんの好意に甘えてしまっているのだけれど、タダでお借りしてしまっています。
田舎暮しの場合、お金がかかるのはクルマや暖房&給湯などの燃料代なわけですが、これにかんしてポイントは、中古のソーラーパネル、中古の電気自動車、真空管タイプの太陽熱温水器、(ペチカやオンドルを含めた自作)薪ストーブではないかと思っています。
都会では難しいことかも知れませんが、田舎であれば外国から輸入されている化石燃料や輸入食品に頼らなくても案外楽しく、そしてかなり快適に暮らしていけます。
化石燃料を使ったエネルギーの創出は、燃料を永久に使い続けないと維持できないエネルギーですが、太陽光発電の場合は、(製造時のエネルギーペイの終わった)中古パネルであってもそれらを使って日当たりのいいところに一度システムを組んでしまえば(いい加減なメンテナンスだけで)少なくとも100年はエネルギーを作り出してくれます。さらに、電気自動車や電動バイクは、そうして作った電気を蓄電可能な動く蓄電池でもあります。
幸い地方にはいま、世界中の資産家(我利我利亡者ともいう)がたくさんのメガソーラーを作ってくれているので、FITが終わった将来はそれらが地方復活の隠れたお宝になるかも知れません(虫好きとしては森林が伐採されてしまうのは悲しいのですが)。
ミヤケンさん同様、都会に暮らしていた頃は、面白い人を見つけては、日本全国を飛びまわって取材させてもらっていて、これ以上に魅力的な仕事はそうそうない、と思って取材旅をさせてもらっていたのに、いまはもう5年以上も江戸(クルマで2時間ほどなのですが)にも行っておりません。私にとって、いまの山村はそれくらいに魅力的なところだったりします。
でもまあ、私はどうも、少し変わり者なようで、同じように思える人ばかりではないと思うし、山村や漁村に暮らすことにはそれなりの苦労があるのも確かですが、将来的にはきっと、そうしたことに気がつくヒトはもっともっと増え、いい感じで山村漁村への分散化が図られる、と密かに期待しています。

④水稲の栽培(毎年更新) 田植え以降、除草や水管理などの覚書

■トンボの羽化と土用干し■
2022年8月2日
出穂前、草取りに行ったら、未熟色である茶色のイトトンボがたくさん稲に止まっていた。去年もそうだったのだけれど、今年もアキアカネよりもひと足早く、まずはホソミオツネン(イトトンボ)が羽化した模様。しかし抜け殻は見つからない。
田植え前の代掻きの回数を稼ぐため、田植えをできるだけ遅くするのは草の管理ということでは正解で、それだけでなく、土用干しを遅くできるので、トンボの羽化を待つ、ということでも有効そうに思えた。でももう数日で出穂しそう。


⬆2022年5月30日撮影。代掻き後、わずかに残ったスズメノテッポウなどの残骸に産卵していた。ホソミオツネンは水に卵を流すのではなく、水面に出た植物の茎に産卵するようなので、代掻きの際、スズメノテッポウは少し残してあげるといいのかも。
約3か月後の8月2日にはたくさんの茶色の未成熟の成虫がいたので羽化したものと思われる。
●追記:調べてみたらアキアカネの羽化は遅くとも6月中下旬のようだった。昨年と同じくらいの量のアキアカネが羽化したとすると、毎日水見には行っているので、それを見落とす可能性は少ないので、去年はあんなにたくさんのアキアカネが羽化したのに今年はほとんど羽化しなかったという可能性がある。
代掻きの回数を増やし、雑草防除のために田植えギリギリにも代掻きをしてしまったからだろうか? あるいはエンジン田車がよくなかったのか?とも思ったけれども、さとみさんや沙羅が草の管理をしている区域は、それぞれデッキブラシ(さとみ)、人力田車(沙羅)なので、その影響ということはなさそう。今年はマイマイガもキアシドクガもほぼゼロというくらに発生しなかったが、年によってそうした増減がある、ということなのだろうか?


⬆ウチの田んぼは最上流であることもあり、入れる水を暖めるためのヌルミを作っているのだけれど、そのヌルミの土手に生えているセリにはたくさんのヤゴの抜け殻が付いていた(田んぼの中の稲にはイトトンボの抜け殻はあっても中型トンボのものはひとつも見つからなかった)。
尾端の形状、一対の尻尾の左右にも大きめの突起があるので、シオカラ系ではなく、おそらくアカトンボ系であると思われる。田んぼの中では羽化できない何かがあったということだろうか?

■田植え後の補植は案外、大切■
このところ草取りをしていて思ったこと。
間が空いていると、そこは光が入りやすく、雑草たちの格好の生育スペースになってします。その部分の草取りをするよりも補植の方がはるかに楽なので、収量をあげるためではなく、草取りの手間をできるだけ軽減するために空きスペースを作らない(補植)が大切なように思った。

■オーバーフロー■
もしも、水を止め忘れてしまったときのために、早苗を浮かしまったり水没させてしまわないためのオーバーフローを排水側につくっておくこと。
ただ、今年は一度、水を止めるのを忘れてしまい、苗を水没させているのだが、そのためか? これまでのところヒエはかなり少ない感じ(これからかもしれないけれど)。

⬆目立つところに吊るしておくこと。

■草取り■

やっぱりできるだけ小さな内、または発根した状態で芽はまだ見えないくらいのときにしっかりやっておくのが有効かもしれない。
コナギは大きくなってしまうとよく研いだ株間トールで切ったとしても、水の中で発根し再び付いてしまうようだ。
さらに、雑草が大きくなってしまうと、それを取るのも大変。手に豆ができてしまうくらいに力が必要で、大汗をかくことになってしまう。土をなぜるようにするだけで除草ができるうちにやっておくのがやっぱり正解(と毎年、この時期思う)。
大きくなってしまった場合、株間トールよりも、よく研いだ小型の半月ぐわが有効かも。

■出穂(しゅっすい)■
2022年は、8月2日だった。
この時期は「花水」とも言われていて、植物としての稲が水を多く必要とする時期なので、水を切らさないように注意する。
また、寒冷地で、幼穂形成期以降、特に穂ばらみ期(出穂前14~7日)に低温が心配な時は、幼穂が水面下となるように深水に管理するといいとのこと。

(https://www.jeinou.com/benri/rice/2008/06/170936.htmlより)

出穂後、登熟期は間断灌漑をして、根の活力を維持する。

■刈り取りのための落水■
●排水性の良い水田では、出穂後30日頃、排水性の悪い水田でも出穂後25日頃を目安に、落水する。
ただし、早すぎると、お米の品質が落ちてしまう。また、掛け流しによって地温を下げると、品質低下の度合いを減らせるとのこと。
●刈り取り作業のしやすさを優先して落水時期を早めすぎると、登熟歩合や品質の低下を招きやすくなる、とのこと(クボタ提供「みんなの農業広場」より)。

 



チタケ蕎麦、うめえー。

締切仕事が重なり、2日ほど外に出ず、家の中にこもって作業をしていました。
ギリギリまで取り掛からず、グータラしてたのがいけないだけなのですが。
で、ニッチモサッチモいかなくなり缶詰状態になったとき、一番つらかったのは、裏山に住む友人からのツイートでした。

「チチタケ、出てた」
「チタケ蕎麦、うめえ」
「すんげぇぇうまいっ!!!舌を包み込むような、まったりなめらかな感覚は、おそらく、チチタケの天然ゴム成分によるもの。。それが、独特の風味と相まって、もうこれは最強(語彙力)。。。松茸よりも高額で取引されるというのも判る。。」
というツイートでした。
ということで、締切から開放され、真っ先に向かったのが、オオムラサキがたむろっているであろう昆虫酒場でも、一刻も早い草取りが必要な田んぼでもなく、裏山でした。


このところ、夕方になると雷を伴った雨が降っていたので、今年の夏きのこは豊作のようでした。
タマゴタケは、遠くからでも目立ちます。裏山には、まんべんなく点々と発生してくれていました。



そして秘密の場所を何箇所か、周遊。
しばらく来なかったので、地形が変わってしまっていたり、倒木で林道が通行止めになってしまっていたりしました。


巨大なイグチ系キノコ(イロガワリか?)もあったけれども、管腔はキノコバエの巣窟になっていたので諦めました。

こんなのもあったけれども、特殊なキノコのアルカロイドを使わなくても日々、十分に幸せだし、ヒトの脳の構造を考えれば、薬物を使えば簡単に変容できることはあたり前だし、そしてそれは怖いことでもあるので、酒は飲むけど、この手のものには手を出さないことにしています。

それからこんな感じのキノコもたくさん発生していました。


この手のキノコ、つまりは、タマゴ型のツボのある白いキノコには触らないようにしています。もし、これがドクツルタケやシロタマゴテングタケで、キノコ鍋に1本まみれてしまっていたら、一家全滅の可能性もあります。たった1本で成人男性を殺すだけの猛毒を蓄えているキノコはたくさんあるのです。

やっぱり、もう、ちょっと遅かったかなぁ……と思いつつ、それでも探索を続けていたら、見つかりました。
クルマが通れる立派な林道の脇で、ミズナラの大木の足元。以前はよく出ていた場所でした。


これがチチタケ。

もう、バグされてしまっているのではないかと、心配したのですが、この場所のチチタケにはちょうどいいタイミングのようです。


これだけ採れれば、美味しいチタケ蕎麦がいただけます。

ただし、乳がでればチチタケではありません。乳のでるキノコは案外、たくさんあります。疑わしきは食べず、がキノコ場合は正解です。似たキノコにドクササコというのがあって、食べてしまうとかなり悲惨なことになります。

ドクササコ - Wikipedia



さて、家に戻り、さっそく調理。


チチタケの断面から白い乳が出ているのが分かるでしょうか?
これが天然ゴムの成分であると同時に、独特の旨味&出汁成分をも含まれています。
ゴムの木から出る白い液と、アカハツでチタケ蕎麦を作れないのだろうか? などという妄想がよぎります。

キレイな状態で採集し、できれば水洗いなどせず(チチタケは手で触っただけでも乳は出てきてしまうので)、調理の直前に裂いて、乳をたくさん出しナスに滲み込ませます。

採れたてのチチタケでつくるチタケ蕎麦のポイントは、サラダオイル多めでナスにチチタケの旨味や出汁をいかに吸着させるかです(だと思います)。
いつもは、暖かいうどんでいただくことが多いのですが、裏山からツイートしてきた彼女も、つけ麺だったこともあり、今回は、1日、おいて炒めた具材を冷蔵庫で冷やした後、冷やし汁そばなどで、いただきました。

 


……。
うめえ。
(語彙不足、継続中)。

冷やした方が天然ゴムは硬化し、よりチチタケらしさが出るような気がしました。
うめー。
うめえ。
うめえー。

追記:
さらにチタケそば(うどん)に興味を持った方は、以下の記事をどうぞ。
さすがは標本さん! 研究熱心でとても参考になります。

 

dailyportalz.jp

 






自動車の燃料に化石燃料を使わず、燃料代もゼロ円にする方法が少し進化したのでご報告です。

いただきものの中古のソーラーパネルに、格安パワコン(注1)の停電モード(注2)を組み合わせ、中古の電気自動車を充電することで化石燃料を使わず、さらには田舎暮しに必需品であるクルマの燃料代もゼロ円にする方法に、少し進化があったので報告します。

注1:パワコンソーラーパネルが発電してくれた直流の電気を、一般的な交流100Vなどに変換してくれる装置。ちなみにウチでいま使っているものはヤフオクで5000円で調達しました。
注2:停電モード・たいていのパワコンには東電などからの電気が途絶えた時、つまりは停電の時、晴れていればAC100Vが1500Wまで使えるコンセントがついています。そのコンセントを使うだけであれば、パワコンへの難しい配線は不要で、ソーラーパネルからのプラスとマイナスそれぞれ1本ずつをつなぐだけで使えたりするのでした。


⬆とりあえず電動軽トラと電動軽バン(いずれも中古)があれば、クルマが必需品の田舎暮しでもクルマの燃料にガソリンを使わずに済むのでした。


⬆これがパワコンと呼ばれる機械。左下の黒い●の部分にソーラーパネルからのプラスとマイナスをつなぐだけ。右下の黒い■の部分にAC100V1500Wの停電時用コンセントが付いています。中古だったらヤフオクで1万円くらいで売っていたりします。写真のものは5000円でした。


ところで、ウチで使っているソーラーパネルもほとんどが中古品。ありがたくも多くはタダでいただいたものなのですが、そのためにサイズや規格がバラバラなのです。小さいものは5Wから、大きなものは250Wまで、種類も多結晶と呼ばれるものもあれば単結晶もあったりするのでした。


電気に詳しい方に教えていただいたところ、こうした仕様の異なるソーラーパネルを組み合わせて使用する場合は、並列ではなく、直列の方が良い(薦められないけれどその方がまだまし)、とのことで、パネルの組み直しをしてみることにしたのでした。

2並列から1直列にしました。
結論を言うと、それによって、これまでは充電ができなかった朝夕や、晴れていなくても、明るい曇りの日、あるいは雨でも明るい雨の日であれば、電気自動車の充電ができるようになりました。


以下は直列1系列への組み換え作業の詳細です。

取説によると、パワコンに接続できる運転可能最大電圧(V=ボルト)は420Vでした。これとは別に最大入力可能電圧は450Vと記載されていました(どうも450V以上を流してしまうとパワコンが壊れてしまいますよ、ということのようです)。


これまでは、接続箱と呼ばれる分配器を使い、2並列でソーラーパネルをパワコンに接続していたのですが、それを整理し、許容電圧ギリギリまで直列1系列でまとめ接続することにしました。

普通の乾電池(1個1.5V)を直列に2個つなげると、1.5V+1.5V=3Vになるように、ソーラーパネルも直列でつなぐと電圧は足し算で高くなります。
そこでできるだけ低い電圧で大きな電力を発生してくれるものを優先して、1系統の直列配線の中に組みいれることにしました。


⬆いろいろな種類の中古パネルが並んでいる虫草農園の車庫の屋根。


いくつかの組み合わせの末、今回、直列に配線できたソーラーパネルは、

●シャープ NE-132AN 最大出力132W 開放電圧33.17V(26.78V) ×10枚(多結晶)
(追記:当初、このパネルのことを多結晶ではなくアモロファスと書いてしまったのですが、アモロファスは結晶模様などがなく色が赤っぽく、電圧も高くなり気味といった特長があるとご指摘いただきました。櫻井啓一郎さん、ありがとうございました)。

●京セラ R421-1(B) 最大出力145W 開放電圧24.9V(動作電圧19.9V) ×2枚(多結晶)

ネクスエナジー NERM156×156-60M 最大出力250W 開放電圧37.9V(動作電圧31.0V) ×2枚(単結晶)

開放電圧で合計してみると、

(33.17V×10枚)+(24.9V×2枚)+(37.9V×2枚)=457.3V

動作電圧で合計してみると、

(26.78V×10枚)+(19.9V×2枚)+(31V×2枚)=369.6V

開放電圧というのは何も接続していない無負荷のときの電圧のことのようなので、動作電圧での合計でよいのではないか? と思ったものの自信がなかったので、とりあえずこれで組んでみてパワコンに電気を流す前にテスターで実測してみました。


⬆実測してみたら電圧は388Vでした。
製造から20年近くたっている中古というよりも大古パネルがほとんどだから、ちょっと低めなのかもしれません(そういう意味では、太古パネルのリユースほど、製造のためのエネルギーペイはかなり前に終わっているわけで環境負荷は小さいと言えると思います)。
ブレーカースイッチ(これもヤフオク仕入れた中古)をONにして、とりあえず、これでパワコンに接続してみたところ問題なさそうでした。
追伸:その後、欲を出して京セラ(145W)を一枚追加してつないでみたところ、パワコンに「E23」のエラーメッセージがでてしまいました。
慌ててブレーカーを降ろし、パネルからの電気を遮断。
エラーコードを見てみると「ソーラーパネルの出力電圧が425V以上になったことが原因」とのことで、もしかしたら、テスターの方に誤差があったのかもしれません。安いテスターの高圧よりは誤差がかなり大きかったりするようです。なんとかパワコンは壊れずにすみました。

ということで、とりあえずは(シャープ132W×10枚)+(京セラ145W×2枚)+(ネクスト250W×2枚)=2110Wというシステムでしばらく使ってみることにしました。


⬆左端のストライプ状のものは太陽熱温水器。真ん中や右側ののっぺりしたものが太古パネルたち(いまでは珍しい多結晶)です。

ところで、これがやっぱり、なかなか具合がいいのです。


快晴の昼間は1174W(100V13A)での充電が可能になりました。これはこれまでの最高値を大幅に更新した記録で、これまでは夏至に近い快晴の昼間に10A(900w前後)で充電できたことがあった、という感じだったのが、パネルを組み替えただけ、しかもパネルの数や総電力量は減っているはずなのに、300Wくらい出力がアップしました。



でも、なによりもありがたいのは、明るい雲りの日や雨が降っていても空が明るい日、それにこれまで充電できなかった朝や夕方も(6Aではあるけれど)充電ができるようになったということ。


それには、6Aという小さな電流値から任意の電流値で充電できる中国製の充電ケーブルがとても役に立っています。


⬆これが6Aからも(任意の電流値を選んで最大14Aまで)充電できる優れものの中国製の充電ケーブル。しかも値段もリーズナブル。


なぜか現行電気自動車の100Vでの最低充電アンペアは6A(電力の実測だと約530W)で、なぜかそれ以下では充電できないように仕組まれているのです(そんな足かせがなければ多くの人が太陽光で電気自動車を充電できるようになるのになぜ?)

我が家の場合は、中古の軽・電気自動車が複数台あるので、とりあえずは、このシステムとグリッドタイインバーターで、梅雨もなんとか東電からの電気をほとんど使わずにやり過ごすことができました。同じ敷地内にあり屋根に4kWパネルが載っている母の家と合わせると、電気自動車の充電量入れても、電気の使用量よりも発電量の方が多く、母も電気自動車なので電気に関しては自給自足がほぼできるようになりました。

ウチで買った中古の軽・電気自動車で一番安いのものは40万円弱。
ソーラーパネルはほぼもらい物で、パワコンや接続箱、それに電線なども中古品。合わせて5万円もかかっていません。

パネルを組み替えたり、ここまで手間はちょっとかかったけど、パネルの接続が直列一系列でいいと分かれば作業は簡単。パネルのプラスマイナスを間違えずにつなぎ、最後にパワコンにプラスとマイナス、それぞれ1本ずつを接続するだけ(あとアースを取る必要もありますがアースが落雷を拾ってしまう危険性もあるとの指摘もあったりします)。
これでパワコンの停電時用コンセントは使えるようになります。そしてそこに電気自動車の充電ケーブルを挿して充電するだけで、化石燃料フリー、自動車の燃料代タダの生活が可能なのです(日当たりのいい田舎であれば)。

そしてこれ、素晴らしい可能性を秘めていると思いませんか?
外国から化石燃料を輸入せずに済めば、資源国の従属国にならなくてもすみます。
日当たりのいい田舎の一軒家が注目され、リモートワークと共にカントリーサイドの人気があがれば、地方の過疎化対策にもなるし、感染症パンデミックになってしまうほどの都市への人口密集も解消される可能性があります。

ちなみに、我が家の一日の走行距離を計算してみたら約50㎞。1年では2万㎞くらいでした。
1日の走行距離がこのくらいで日当たりがよい場所にパネルが設置できれば、クルマの燃料代をタダにすることは比較的簡単! ということです。
これまでは自動車を改造し、天ぷら廃油を自動車の燃料にすることで化石燃料を使わず、自動車の燃料代をタダにしてきました。でも、それだと専門知識が必要で、クルマに関わる負担も大きくなってしまいます。ところが、中古電気自動車&中古ソーラーシステムであれば、システムを組むまではちょっと大変だけど、一度システムを組んでしまえば、天ぷら廃油燃料車と違って壊れることも少なく、サビて定期的な交換が必要なマフラーやエンジンオイルの交換もないわけで、車検や維持も容易だし、日々、かなり快適で暮らしを楽しむことができるように思います。
とりあえずは、いま、田舎暮しを楽しんでいる多くの人に、ぜひ実践して欲しいことのように思いました。


⬆天ぷら廃油で走ることができるように改造したジープ。
これもこれで楽しかったのですが、でも、エンジンの改造の他、お蕎麦屋さんからいただいてきた天ぷら廃油を一度濾過したり、燃料配管やフィルターの加温、それに定期的なフィルターの点検&清掃など、メインテナンスなどに労力がかなり必要。そして最大の問題点は、田舎で暮らしている人の多くが天ぷら廃油を燃料にしてしまったら天ぷら廃油が足りなくなってしまう、ということでした。
でも、中古電気自動車&中古ソーラー充電システムの組み合わせであれば、売電の終わったソーラーパネルが今後は大量に放出されるだろうし、天ぷら廃油でクルマを走らせることに比べたらはるかに少ない労力と費用で、化石燃料フリー、燃料代タダの田舎暮しが楽しめるのでした。


■追記■
今回夏に直列1系統に変更したのですが、冬になって温度が下がってきたら、E23のえらー表示がでるようになってきてしまいました。昼間、温度が上がると、問題なく接続できるので、気温の低さによるものと思われます。
パネルを一枚、シートで隠し、その状態であればエラーは出なくなるので、やはり気温の低下でパネルの出力がアップし、電圧オーバーの表示が出てしまったということのように思われます。
直列1系列でギリギリにセットしたいという場合、夏と冬とでパネルの接続枚数を変えるか(大容量スイッチで切り替えられるようにする方法もありそうです)、あるいは冬にギリギリにセットするというのが良さそうです。
ちなみに電気自動車のへの充電が始まってしまえば、パネルに掛けたシートはとってしまっても負荷で電圧がかかっているためか、問題なく通電してくれます。

組織票を依頼されたみなさまへ。「投票に行かない!」というのもひとつの選択肢です!



組織に属する人に対して、個人による考察を放棄させた上で、これがあなたの利益につながりますと、一方的に投票先を指定するのが「組織票」です。そして、それがいま、大きな問題のように思っています。

無党派層と呼ばれる人たちに投票に行くように促すことも大切だと思うのですが、現与党政権が長く続いてしまったことで日本が現在のような状態になってしまったかを鑑み、業界団体の利益優先(そしてそれは結局のところ資本家の利益優先)で投票先を固定されてしまっている組織票と呼ばれる票を投ずる人たちに、選挙に行かないように促す、あるいは自分で考え、自分や家族や国や地球の将来のことを考えた上で投票するように伝える必要もあるのかなぁ、と思っています。

たとえば「インボイス制度」のこと、誰が誰のために反対しているのか? インボイス制度に反対している野党は、富豪や資本家のためではなく、市民のために反対しているように思えるのですが、それがどうもわれわれ市民にうまく伝わっていないように思え、制度の廃止を必要としている人が逆の政党に投票しているように思えます。たとえば道の駅などでの農家の直売はとても困ったことになると思うのだけれど(さらには指定管理が農協の場合に限り、特例が認められていたり……)。

あるいは、ウクライナでの戦争のこと、戦場となってしまった地域に住んでいたひとたちの生活や住環境はメチャメチャになってしました。「味方と敵」に分けた戦場からの戦況レポートは、そこに「ヒトの命」が介在していることを感じさせない演出までされているように思えてしまいます。
住んでいる土地を戦場とされてしまうこと、それも、生きていればまだまし、死んでしまったらそうした感情さえなくなってしまうわけで、そしてそれが戦争、それを実感させられるニュースと、まるでゲームの世界のことのように報じられているニュースが混在して届けられている毎日……。

誰が何のために何を守るために戦争を必要としているのか、所属する組織の意向に依らず、そのあたりのことをしっかりと考えてみた上で、投票してほしいです。

■会社や労働組合などの組織から、(俗に言う)「組織票」を依頼された人たちへ■

日本にしてもウクライナにしても、どうして現在のような状況になってしまったのか? そこを考えた上で、投票先を決めてもらえるとうれしいです。
あるいは指定された投票先と違うところに投票するのは「どうも後ろめたい」という人は、「投票に行かない」という選択肢もありなのではないでしょうか。

追伸:
このブログを書いたら、以下のようなコメントをいただきました。

以下は、大島新監督のドキュメンタリー映画「香川一区」で自民党陣営が行っていたと紹介されている方法。
高松市役所の直ぐ隣の貸しビル2階に地元県議名義で事務所を借り、そこに期日前投票をした人が次々吸い込まれていくという話。
その事務所では、どこの組織で誰に入れたか?を確認&記名してから帰らされるとのこと。
映画監督自らが投票人になりすまして方法を知り、発覚した手法とのことです。

組織にここまで管理されてしまっている場合は、指定通りに期日前投票に行かざるを得ず、実際に投票した名前と、その後の確認記名とを違えて書くしかないのかもしれません。

それともうひとつ。
選挙前にアンケートと称して、自動音声(風)の電話がかかってくることがあります。相手はどの番号にかけたか、つまり誰にかけているのかを把握できているわけで、組織票を依頼されている場合、こうしたアンケートには応えない、あるいはアンケートには依頼された通りに答えておく、というのが良さそうです。

ヤナギマツタケ 原木栽培 備忘録

食べたことないし、どんなキノコなんだろう? という好奇心から、植菌してみようということになったヤナギマツタケ
いろいろ失敗(本伏せが6月下旬では遅すぎ)もあって、また同じ過ちを繰り返さないために備忘録を書いておくことにしました。
はじまりは2022年の3月16日。
原木をドラム缶で釜茹でしました。


今回使った原木は、カキ、クヌギソメイヨシノだったような……。
(大切なことなのに、すでに記憶があやふや)。まずいなぁ。

ネットで調べてみたら、原木は、ネムノキがいいらしい。

1996年度~2003年度(国補・地域バイテク)
ニュータイプきのこ資源の利用と生産技術の開発

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/286085.pdf
に書いてありました。
でもネムノキの原木が手に入ることなんて、少ないように思われます(でもこの表を見ると、手に入ったらぜひ植えてみたくなりますよねぇ)

また、ヤナギマツタケは街路樹に発生することが多く、ポプラがいいとの噂もあります。

ところで、2022年はヤナギマツタケの他にも、マイタケ、ヤマブシタケなど、原木の殺菌が必要なキノコを多めに植菌したので、原木を殺菌袋に入れる頃にはすっかり日が暮れてしまったのでした。


翌日、温度が下がってから再度開封し植菌を行うので、セロテープではなく、洗濯バサミで封をしました。これは正解。
また、呼吸穴付き耐熱ビニール袋は今回、サイズ中を選択したのだけれど、サイズ大で2個ずつ入れるというのもコストパフォマンス&石油由来製品の削減という点では優れているかも。
呼吸穴付きの耐熱ビニール袋は、富士種菌から調達しました。

植菌は翌日、原木の温度が下がってから。
2日前から納豆断ちし、前の晩には入念に入浴し、体内も入念にアルコール消毒。
場所は使っていない漆喰壁の空き部屋をアルコールスプレーなどで殺菌し培養室とすることにしました。


⬆写真は光よけのシートを取った状態で、実際には遮光のため、モスグリーンのシートを掛けておきました。

2022年6月25日、なんだか梅雨が開けてしまったような暑さ。
群馬では最高気温が40度Cを超えたとのこと。
これはまずいかも、と、田んぼの草取りや畑の草刈りなどを後回しにして、少し離れたところにある培養室の換気に行きました。
で、袋の中を除いてみたら凄いことになっていたので、慌てて急きょ、本伏せを行うことに。
電トラの荷台に原木ほだ木を乗せ、本伏せするカエデの林に移動。


中はこんなでした。


すでにキノコが発生してしまっていてカオスな状態。

よく見ると食べられそうなものもあったので、せっかくだし、なんとなく食べられそうなところを見つくろって収穫し、食べてみることにしたのでした。


⬆これとか、なんか食べられそうでしょ!

キノコの味わいを知るため、お肉などの食材は入れずに、オリーブオイルとバター少々と、お醤油を少し垂らしてオーブントースターでホイール焼き。
マツタケという名称の付くキノコですが、マツタケと近縁であるというわけでもなく、それほど期待していなかったのです。
が、あまりの美味しさに、これはうまくすると高く売れるかもという皮算用、そして、次回もこんな失敗をしてはいけない! という思いと共に、いまこのブログを書いている……、という次第です。
ということで、ひとつ分かったのは、本伏せは6月中旬では遅すぎ、その前から袋の中を確認し、菌がひと通りにまわっていたら本伏せしてしまったほうがよさそうでした。


ヤナギマツタケの本伏せはどうしたらいいのか? 
ネットで調べてみたのですが、情報が見当たらず、
天然のものは地面ではなく、木の上に生えるキノコなので、
ジョレンで草を削ったカエデの林床にただ並べて置いてみました。
縦がいいのか横がいいのか?も分からないので、一部、太めの原木は横にしてみました。
手前の赤っぽいのはヤマブシタケ。
そして奥の白っぽいのがヤナギマツタケです。

秋には原木ならではの傘が大きくて香りがつよく旨味の強い子実体が、たくさん発生してくれたりするのだろうか?
もしも出たら、また追記します。

2022年7月12日追記、
おととい2022年7月10日、あたりから発生してくれました。
タモギタケの加湿用スプレーミストがかかってはいたけれども、きっかけは雨だった感じ。2022年7月12日(午後から雨)で一気に大きくなったので(傘の直径が10センチ以上のものもあったので)、夜暗くなってから収穫(そのため林床の写真はなし)。
フライパンいっぱいのキノコを天白のごま油でとりあえず、炒めて保存することにしました。


⬆キノコが大きいためにフライパンが小さく見えます。


⬆タモギタケも急な雨で、一気に出ました。
おかげで、家中、いい香り。




 

田んぼの株間除草道具「株間トール」の小改造

株間トールを小改造しました。
以前のバージョンはこちら⬇をご覧ください

musikusanouen.hatenadiary.jp

今回の主な改造は柄を長くしたこと。


そこらに転がっていた長めの端材を使ったのですが、測ってみたら3m30cmでした。
これくらい長いと片側13列、両側で20列くらいが可能。
でも、20列ずつやっているとなかなか進まないのと効率の上では片側だけでやりやすい8列ぐらいを優先してどんどん進んでいく、というのが正解のようでした。

使い方としては、できるだけ先に着水させて、そこからさきは自重に任せ、引き寄せるだけ。かなりいい感じです。
これだと水見に行ったついでに(長靴を履いていなくても)、水が貯まるまでの30分、畦道の上から株間除草ができ、水も澄んでいるので見やすいし、楽しく除草できたりします。

ついでに刃の部分も新品に交換。


刃はステンレスの端材を切って穴を開け、曲げただけ。
今回はグラインダーで研いで鋭利な刃先にすることなく切りっぱなしの状態で使ったのですが、それでもいまの草の状態であれば、十分のようでした。
草たちがもう少し立派に成長してきたらその場合は刃を付けて、カミソリのように鋭利に研いで根の地際を切る、というのが良さそうです。


こんな感じで、株間の土を削りやすいように少し角度を付けました。
あ、それと、もうひとつわかったのは、アルミのステーの部分の取付部にスペーサーを噛ますなどすることで幅も株の成長に合わせて変更可能なこと。幅を詰めるとステンレスの刃の部分は曲線になるのですが、それでも特に問題ないことが判明しました。

で、この小改造を施した株間トールを持ってカブで田んぼに向かうわけですが、3m30cmの株間トールをカブにセットするとこんな風になります。


チバラギの竹槍出っ歯も真っ青!
なーんていっても、もうだれも知らないか? チバラギ仕様の族のことなんて……。