完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的でていねいな暮らし方が可能で、身近なところで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも一種の哺乳類として自然の生態系の中で
他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくて、いくらお金を得られたとしても、たぶんいつまでたっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうぞ、よろしく。


伐採木の片付けと「こん棒」

今年は雪が少ないので助かっているのですが、それでもときどき雪の予報があり、ヒヤヒヤしながらも、雪が積もってしまうとやりにくい作業を優先して日々を過ごしています。
取り急ぎ、やっておきたいのは晩秋の新月に葉枯らしで倒しておいたクヌギの片付け。

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⇧さてここで、突然ですが質問です。クヌギは落葉樹でしょうか? それとも常緑樹でしょうか?
一般に図鑑などにはクヌギもカシワも落葉樹とされていますが、このふたつのナラ科植物は常緑ではないけれど、必ずしも落葉樹でもなく、風当たりの弱いところでは春近くまで茶色の葉をつけていたりします。そんなわけで、建物の南側のひだまりに、冬は葉が落ちるから……と思ってクヌギやカシワを植栽すると、貴重な冬の日差しが遮られてしまう必要があります。造園の現場をあまり知らない建築系の設計士のみなさん、ご注意ですぞ(笑)。
そんなこともあって、秋に伐ったクヌギはそのまま次の夏くらいまで葉をつけている(クヌギ以外の落葉樹でも葉のある時期に伐ると秋や翌春になっても落葉しません)ので、葉枯らしが容易だったりします。でも、雪が積もってしまうと葉が濡れてしまい水分が抜けにくくなってしまうのでできれば雪が積もる前に屋根下に取り込みたいのでした。

ところで、薪を作るのにできるだけ化石燃料は使いたくない、ということで、最近はこれを便利に使っています。

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⇧ラチェット式の太枝切り。使い方にコツがありますが、しっかり深く開いてくわえるとラチェット機能により直径5センチくらいの枝でも切ることができたりします。

そしてもうひとつ、これも意外や便利。「こん棒!」。

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⇧普通、幹に付いた細い枝を落とすにはナタを使いますが、写真の長さくらいの「こん棒」があるとナタに代わりになります。というかナタよりも使いやすかったりします。幹についた細枝の付け根付近を、こん棒でうまく叩くと面白いように枝を払うことができるのです。ナタと違って刃物ではないので誤って人に当たっても痛いくらいでそれほど問題ないので、その分、ナタよりも大胆に振り回すことができて作業効率がいい感じがします。しかもナタのように切り口が鋭利でないし、付け根から細枝を落とすことができます。
ナタで作業をする場合も、意外と刃のついていないミネ側の方が使いやすかったりするのですが、それの応用編とも言えそうです。

長さ3mくらいに切った細い幹の場合は、左手で幹を立たせた状態で持ち、こん棒で上から下にガンガン叩き、細枝を落としていくと効率的だったりします

その場で簡単に調達できるのも「こん棒」の魅力。クヌギやカシなど重くて丈夫な枝がいいのですが、そうした樹種がなくても長さや太さで重さの加減は調整可能だったりします。

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⇧横に倒した太い幹から出ている細枝も、こんな感じでガンガン落としていきます。太くて落ちないものだけ、太枝切りやチェンソーを使います。こうしたときのチェーンソーはやっぱり電動のコードレスが便利。しかも、太陽光で充電すれば、化石燃料を使わずに済みます。

 

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⇧幹は太さによって薪用、粗朶(そだ)用、シイタケのほだ木用など用途によって長さを変えて玉切りにし、軽トラに集めます。粗朶用の細い枝はまとめてテーブルソーで切るのが効率がいいので、できるだけ長い状態で切ります。
そう! なんだかなんでも効率優先なのです。自給的な暮らしは何をやるにも時間がかかるので、余裕を持って楽しくやっていくためには意外かもしれませんが、効率を考える必要があり、ちょっと悲しいことではあるけれど、効率を最優先する必要があるのでした。

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⇧小枝たちはフェンスに沿って積み重ね、畑を囲うヘッヂにしています。獣の侵入を防ぐことができると同時に、数年たつとすっかり乾き、手で折ることができ、焚き付けになります。

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⇧こちらはシイタケのほだ木用。90センチ前後に切り、植菌まで地面に付かないように少し浮かせた状態で保管します。

そして細枝は、2~3mくらいの長い状態で運び出し、テーブルソーで玉切りに。

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⇧テーブルソーの足にレンガなどを噛まし、テーブルを少し斜めにしておくと切断された薪が自動的に一輪車に転がるという寸法。ここでも効率優先なのでした。

でも、効率を優先した上で、できることなら美しくも暮らしたい……。たとえば薪棚をきれいに美しく見せるためのコツは、細い枝もなるべく玉切りにして、ていねいにストックすることかなぁ、と思っています。その上で効率を追求すると、テーブルソーが必需品になるのでした。

ということでやっとどうにかすべての薪棚が、ほぼ満杯になりました。

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⇧このくらいの量を収納できる薪棚がこの他に、あと10箇所くらいあります。
そのくらいあると母の家と2件で、3年くらいのローテーションで薪を使うことができます。特にクヌギは、あまり細かく割らず、屋根下でしっかり乾かしてあげると火持ちがよく火力も強い、素晴らしい薪になります。
薪は軒の深い薪棚で保管し、とにかく濡らさないこと。水分含有量が10%違うだけで、その水分を蒸発させるのに燃焼エネルギーが使われてしまうので、暖かさが格段に違ってくるのでした。
そしてもうひとつ大切なことは燃やし方。燃やし方でも薪の消費量や暖かさ、火持ちの良さが大きく違ってきます。そのあたりの話もまた、暖かくなってしまう前に書き留めておきたいと思います。