耕運機の爪を幸運爪に交換。

「ここまで使い込んだ耕耘爪、初めて見たよ!」と近所の農家の方から呆れられるほどに摩耗し、チビてしまったトラクターの耕耘爪の交換作業をしました。その備忘録です。

 

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はてさて、これ(下の写真)が問題の耕耘爪。
黒くて少し曲がった「ネクタイ」のような形のモノが新品の耕耘爪で、その上下にあるフック船長の「フック」のようなものが、燃える男の赤いトラクター(そんなこと言われてももう誰も知らんよね)にきのうまで付いていた耕耘爪。
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⇧トビや、木まわしや、ログトングを作ろうと思ってここまで使い込んだ、というわけでは(残念ながら)ありません。

ところで、トラクターの耕耘爪は規格統一がされておらず、種類がいくつかあります。コメリで売っている安い耕耘爪(1枚298円税込)が合うといいなぁ、と思いつつもサイズを図ったら、取付部の幅24ミリ、厚み8ミリ、までは合っていたのですが、取り付け端部からボルト穴の端までの距離(下の写真のノギスの位置の寸法)がコメリオリジナルは19ミリ。一方、虫草農園の燃える男の赤いトラクターに付いていた刃は15ミリ前後だったのでした。

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⇧この距離(爪の端から穴の端まで)が付いていたものとコメリの廉価品とは4ミリも異なるのでした。

そんなわけで仕方なしに、ヤンマーのロータリー、RS1300用純正品を購入(正確には純正品と互換性のある社外品を購入)。
そして届いた刃を見て、驚いてしまったのでした。新品はこんな形だったのかぁ、と。

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⇧フック船長のフックとは、まるで別物のように思える形態。

と同時に届いた爪はヤンマーの純正品と互換性のある爪、とのことだったのですが、測ってみたら、端部から穴端までの寸法は19ミリでコメリの格安品と同じ寸法だったので、ここでも驚いてしまいました。
ええー、コリャまずいなぁ、と思いつつ、とりあえず取付部に挿してみたのですが……、4ミリも違うのだから合いません。でも取付部には土やゴミが入っている感じがあったので、マイナスドライバーで掃除してみることに。

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するとどうでしょう! (ボルト穴までの距離)19ミリの耕耘爪でも、ちゃんとに入るではありませんか! 
良かったぁ! ホッとして、なんだか幸せな気持ちになったのでした。 
こんな些細なことでこんなにも幸せな気分にしてくれるなんて、素晴らしい!
さすがは、「幸運爪」。 

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⇧これは結構、ナイスなネーミング。

 

 ところで幸運爪は、ボルトの軸径10ミリ、スパナサイズ17ミリのかなり頑強なボルト&ナットで取り付けられているのでした。その部分にあらかじめ浸透潤滑剤を塗布し、浸透するまで少し時間をおいてから作業を始めたのですが、しかもそれでも2分の1角の普通のラチェットハンドルでは回せないくらいに固着してしまっているものも多く、ラチェットハンドルの柄にパイプを延長して作業を行いました。

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しかしなかには、ねじ切れて折れてしまうものも。
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爪の固定はボルト&ナットで、本体側に六角の溝が切られていてそこにナットがハマり、まわり止めになっている構造なのでボルトが折れても、外すことはできるのですが。
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この部分がスタッドナットだと困るけど、ボルト&ナットによる締結なので、爪がはずれないわけではなく、その点では親切設計と言えそうです。

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⇧こんな感じでボルトが折れても雌ねじ側も外れてくれます。

なぜ、ボルトがネジ切れてしまうのか? 原因はなんとなく分かっています。
コレです。ボルトの首下長さが長すぎて、ボルトのネジ山がナットから出っ張ってしまっているのです(以前の交換の際、汎用の長めの固定ボルトを使ったのではないかと推測)。

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⇧この手のボルト&ナットを外すには、突き出ているボルト軸に浸透潤滑剤をスプレーし、その後、ワイヤーブラシでガシガシやってサビを除去してから作業をするのが定番。しかしこの部分、石などが跳ねて当たるためか、よく見るとネジ山が変形してしまっています。ナットからボルトの軸が突き出てしまっているので、その部分がサビやすく、しかも土や石や草で擦れる部分なので、ネジ山が変形し、雌ねじ部分を通りにくくしてしまっています。クルマの下回りなど錆びやすい部分でもナットからはみ出てしまう長すぎるボルトの使用は要注意です。

で、対策をしてみました。中古品ではあるけれど、軸の短いボルトに変更。

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⇧こうなっていれば、ゆるめる時にネジ切れることはまずありません。

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ちょうどいい長さのボルトが見つからないときには、こんな風にワッシャーを多めに入れて調節するという裏技もあります、が、ロータリーの爪の固定でやると、この部分に草が絡みやすいのであまりオススメではないかなぁ。

閑話休題
トラクターや管理機(小型の耕運機)などの爪の部分に糸巻きのように巻き付いた草たち、これらを取り去る際、「まわし挽きノコ」があるととても便利です。百均でも売っていて、それでも十分。鎌などを使うよりもかなり楽ちんにとれます。

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⇧ノコの背側(ギザギザのない側)を耕運シャフトのキワ、絡んだ草の中に突っ刺し、その後、ノコギリで木材を切断するように外側に向けて切っていきます。この方法だと、ノコ刃とシャフトや爪が接触せずに済むのでまわし挽きノコも傷みません。



ついでにもうひとつ、耕運爪の取り付けナットの角が舐めかかっていて空回りしてしまう場合の対処方法。

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⇧貫通タイプのマイナスドライバーを隙間に打ち込みます。これ、古い車のレストアをやっている人の間ではよくやる方法。なめたナットと六角メガネなどのレンチの間に刺す方法もあります。

耕運爪は取り付け方で耕運の形状を変更することが出来ます。今回は、標準的な平面耕にセットしました。

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追記:
とにかく平らにしたい、という思いばかりが先行してしまい、平面耕しか考えが及ばなかったのですが、「わざと溝を作るこんなやり方もあるよ」と教えていただきました。これでうまく排水路を確保してあげると、稲刈りのときの水切りも効率良さそうです。気が付かなかったなぁ。なるほどねぇ。

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⇧こんな感じで、半分、フックというでもいいのではないか? などとケチくさいことを思いながらも、一応、全部交換しました。

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⇧ある程度緩んでしまえばあとは、こんな感じのアングルアタッチメントがあるとスピードアップがはかれます。

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⇧見違えるような光景。交換前の写真を撮っておくべきだったなぁ。

写真を整理していたら、少し前だけど、爪交換前の写真がでてきたので追加で貼っておきます。

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⇧交換前はこんな感じでした。

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⇧トビや木まわし、ログトング、ティンバージャッキなどがたくさん作れそう。刃物にもいいかも(たくさんあるので欲しい方、さしあげますよ)。

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⇧そして復活した「燃える男の赤いトラクター」天ぷら廃油仕様。
2駆だけど、デフロックが付いているので、畑はもちろん、水を張った田んぼの「代掻き(しろかき)」にも使えます。このくらい古いトラクターだと、10万円以下、うまくすると4~5万円くらいで手に入ります。しかも構造がシンプルなので、素人にも修理もしやすいというメリットもあり、古いディーゼルエンジンなので天ぷら廃油で走らせることも容易、オススメです。
自給的な暮らしは何をやるにもそれぞれに時間がかかる暮らし方で、多くのことに自給的に取り組むには(残念ながら)それぞれの効率を考える必要があって、すでにこの世に存在し廃棄されてしまいがちな中古の機械をうまく上手に使う、ということも、大切というか、重要なことなのかもなぁ、なんていう思いもあります。
うまく機械を使うことで時間が節約できた分、その時間を使って別のことを自給的に行うことができるわけで……。

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⇧公道を走ることもあるので、いちおう(脱税にならないように)2タンクで燃料配管をラジエターの中を通すなどの熱交換器付きに改造してあります。でも、田んぼや畑専用機だったら天ぷら廃油と灯油の混合燃料でOK。
天ぷら廃油仕様への改造に関して詳しくは、こちらを参考にしてください。

musikusanouen.hatenadiary.jp