Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


野良着を考える。第一回目は 「長靴」

 突然ですが……農的で自給的な暮らしをする人たちで、機能的な野良着について情報交換したいと思いました。
 アウトドア雑誌やネット上のメディアサイトにオススメGoodsなどがいろいろ紹介されていたりもするのですが、たいていの場合、この種の記事は広告絡みやタイアップだったりで、「実はもっとオススメの製品があるんだよなぁ」と思いつつも、そのことを書きにくかったりするようです(以前、ちょこっとそんな思いをしたこともあります)。
 幸いいまはスポンサーもいないしシガラミもないので、このブログとコメント欄を使って実際に使っている人からの情報を集め、実用的な野良着について情報をシェアできたら良いなぁ、と思いました。
 ということでとりあえず叩き台として、前回のブログ「長靴の修理方法」でちらっと紹介したわたなべの独断と偏見に満ちた「長靴」たちをいくつか紹介したいと思います。


 今の時期、外仕事をするときはたいてい、メインパックブーツ(Maine Pac Boots)と呼ばれるこのビーンブーツを愛用しています。

 良いところをまず紹介すると、とにかく暖かい。そしてその割に蒸れにくい。インナーが着脱可能。
また、ヒモを緩めに縛っておけば、靴の脱着が容易であるという点も気に入っています。家で仕事をしていると、家の中と外を行き来することが多く、そうした際、ヒモをほどいたり緩めたりしなくても、かかとをなにかに軽く引っ掛けるだけで脱ぐことができ、はくときもふくらはぎ側のベロを片手で抑えてあげればスッと足を入れることができます。
 さらに、通常のビーンブーツと違ってソールがチェーンソールでなく、雪や氷や濡れた床の上でも滑りにくいビブラム風のソールという点もありがたい(すり減ったら剥がしてスタッドレスタイヤトレッド面を貼り付けられそう?)。
ただし欠点もあって、靴底に土がハマりやすく、それがそのうち落ちてワッフルのような土の塊が、テラスの上や玄関の中に散在してしまい、玄関の中がこうして持ち込まれた土で汚れます。

 この手のビブラムソール風のビーンブーツは、このモデルの他にもあるのですが、メインパックブーツやオリジナルのビーンブーツとはラバーの部分の素材が異なり、発泡ウレタン系?の軽い素材のものは、縫い目の部分でゴム側が切れてしまったことがありました。

↑ラバー部分が発泡ウレタン系?のものは、LLBeanの製品であってもラバーの部分で切れてしまい、修理が難しかったりします。

↑一方、メインビーンブーツと共通のこのラバーモカシンの素材はとても丈夫。夏の外出時はもう20年以上このラバーモカシンを履いているのですが、丈夫で、着脱が簡単で気に入っています。

↑ただ欠点もあって、LLBeanのラバーモカシンはチェーンソールと呼ばれるソールパターンで、すり減ると雨の日や雪の日、あるいは濡れた床などでかなり滑ります。


 そしてこちらは夏用の長靴。マルゴというメーカーの食品加工や給食を作ってくれる方たちが使っている(ことが多い)白の半長靴(耐油性長靴)で、真っ白であんまりカッコがよくないから、モスグリーンに塗装したら、それが禿げてきてしまい余計にかっこ悪いのだけれども、丈夫で壊れないから捨てられない、という逸品。

 半長靴はサンダル感覚でスッとはけるのがメリットです。マルゴでは同じモデルの色違いバージョンで黒もあるので、次に買うときには黒を買って見ようかと思っているのですが、夏、ほぼ毎日履いているのに切れずに丈夫です。はたして黒も、白と同様の耐久性があるのだろうか?
 
↑娘はこんな風に絵を描いてみたりしてるけど、足元が白っぽいのはそれでもなんとなくちょっとしまらない感じ。


 そしてこれはアトムの「隼人」という長靴で、田植えのときにはく長靴です。

 小学生の頃からのオールドタイマー読者で、古いテーラーや農耕車などの愛好家で、好きがこうじて?クボタに就職し、いまや鉄米の専門家である小口さんのオススメでもあります。「シーズン中は毎日田んぼ作業で仕事で使っているけど安い田植え長靴の倍持ちます」とのこと。
 内側が吸湿&速乾性に優れた素材で、靴底も空気の循環を促す構造になっているとのこと。そういえば靴底(内側)が凸凹していて蒸れない、という構造はマルゴの長靴も同じで、健康サンダル以上に凸凹がしっかりしているので慣れるまでちょっと痛いくらいでした。

↑田植え長靴を長く持たせる隠れた秘訣はブーツスタンドを使用すること(写真のものはダイソーで100円)。折れ曲がった状態でクセがつくと折れた部分からひび割れてしまいます。
 また、「田植え長靴は(紫外線などで)劣化しやすいけれども、タイヤワックスをスプレーしておくと持ちますよ」との情報を桜の山の耕太郎さんからいただきました。クレがラバープロテクトというスプレーを出しているけど、タイヤワックスの方が廉価でいいですね。


 ついでに家族が愛用している野良靴をちらっと紹介。こちらは娘が愛用しているアトムのグリーンマスター。ウエットスーツなどに使われているネオプレーン風の素材でできています。そんなに長く履いているわけではないけど、まあまあかなぁ……、とのこと。電車での移動などで折りたためる(丸められる)というメリットがあったり、田植え長靴としても使えるし(ふくらはぎのベルトをしっかり締めれば田んぼの中で脱げにくい)、結構気に入っている様子。

秦さんからのメッセージを転載します。
「グリーンマスターを愛用しています。僕が主に使っているのはショートタイプ。この長靴にヒールがないので麦踏みしても麦を痛めません。冬は暖かいのですが夏は蒸れるので履いていないです。山に履いて行くと竹の切り口などで裂いてしまいますが、ウェットスーツの補修剤で直せます。」


 で、こちらはさとみさんのアイテム。30年以上も前に買ったラバーモカシンをいまだに履いている(でも夏と冬とで靴下の厚さが違うので2つある)のさとみさんの冬のアイテムはこのふたつ。

↑5年くらい前に買ったメインビーンブーツ(インナー付き)。温存しているせいか、まだ靴底はそんなに減っていません。

↑こちらは創業1897年というラバーブーツの老舗LaCrosseの長靴で、買ったのは家を建ててた頃だから、もう20年くらい前。重いけれども丈夫で暖かくて、大雪が降ったときにはコレ、だそうです。
 
↑素材にThinsulate Ultraの800Gが使われていたり、たしかに細かな部分までなかなかしっかり作られている長靴ではあります。