Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


早春のぐうたら畑

 このあたりでは5月に降る霜のことを「遅霜」というらしいので、まだ遅霜とは言わないのかもしれないけれど、寒の戻り、きのうの朝は、霜が降りました。もう少し大きくなったら収穫しようと思っていたウドの芽が一斉に下を向いてしまいました。
 最低温度はマイナス3度。ウドはやられてしまったけれど、このくらいまでだったらタラノメは大丈夫なようです(地上高の違いもあるのかみしれません)。
 これまでのところ、チキントラクターは順調。2〜3日でトラクター内の草はなくなります。そしてロフト構造の産卵箱もお気に召していただけたのか、中を除くと毎日2個、たまごがあります。

 農作業で畑に人がいる時には圃場内に放しているのですが、最近では人が草むしりをしているとイソイソとやってきて、ヨトウムシやコメツキムシの幼虫が現れるのを待ち構えています。人よりも目がよくて草の根っこを抜いたときに虫がでてくるとアッという間についばんでくれます。
 ただ、ときどきカメムシが出てくることもあって、それを食べるとしばらくはクチバシを土にこすりつけていたりして可愛いです。そのうち学習するのだろうか?

 強いて言うとチキントラクター、タイヤは必ずしも必要なかったかもしれません。ふかふかな畑ではタイヤが土に潜るので動きがイマイチで、それよりも両端をふたりで持てるように、持ち手を周囲に4つ付けたほうが移動が手軽で良かったように思われます。
 そうそう遅霜……。ナマケモノでぐうたらな我が家では、運よくジャガイモは被害をまぬがれました。植えたのが遅く、土は少し盛りあがっているところもあったりはするのですが、かろうじてまぬがれました。

上の写真はキタアカリ(植え付け前)。昨年、野辺山の佐々木さんにいただいたもの。今年はどうにか種イモを残すことができました。

去年、比較的成績が良かったので、ジャガイモは定説とは逆に芽を下に向けて植えてみたり、楽しんでします(芽を下向きにした方が土寄せが少なくても収量が稼げる?)。そのほか、●浴光催芽したものと、していないもの、●種イモを埋めた後、強く踏みしめた場合とそうでない場合、●切り口に灰を漬けた場合と付けない場合、などなど、いろいろ実験をして楽しんでいます。
 春になって実験結果が出たモノもあります。たとえばタマネギ。

 定植時、根っこを切った場合とそうでない場合、を較べてみたのですが、若干、根っこを切ったもののほうがいい感じ? でもそれほどには変わりがありませんでした。今年はビニールを使わず、草マルチだけにしたのですが、麦わらよりも、雑草たちを芝刈り機で粉砕したものでマルチしたもののほうが成長具合が感じでした。タマネギの場合、風が強く寒さも厳しいこの地では、苗がすれてしまうビニールマルチよりも、冬の間、寒冷紗を掛け、北側に畑の残渣を積んであげるといい感じだったりします。

↑手前が根切りなしで、奥は根っこを3センチくらいに切ってから定植。一番奥は、ヒトの目を盗んで、麦わらマルチから発芽した麦の青葉を食べるタイリクオオカミの仲間。

↑こちらは、残渣の山の陽だまりで無事越冬したパセリ。あと一ヶ月もすれば、山盛りのパセリにチーズを散らした絶妙なサラダが食べられるだろうか? 
 霜は降りたけれども、畑はいま、春の花たちが真っ盛りです。
ヒメオドリコソウナズナオオイヌノフグリハコベなどの野草の間にレタスやコリアンダーカモミールなどが混じっています。

↑春、花を咲かせるこの手の野草たちは、花が終わった後、枯れるので、そのまま放置しておいたほうが、夏草が暴力的なくらいに繁茂するまでの時間が稼げるように思います。

↑アーティスティックなキャベツの花。

↑熱帯のジャングルの木の上で人知れず咲く蘭の花も美しいけれども、それに負けないくらい可憐なルッコラの花。
 メスのモンシロチョウを羽化をはじめ、昼間、日光浴させているアブラナ科の苗に卵を産みに来るので、防護柵を講じました。

↑100円ショップで売っている蝿帳。メッシュが紫外線に弱いのが残念だけど、これなかなか便利です。

↑風に飛ばされないようにゴムで固定。

↑水原さんからいただいた我が家のサクラ、「駿河台匂い」も、もうすぐ満開です。ほのかに匂いのある珍しい品種。これからこの花が咲くたびに、毎年いろいろ思い出すんだろうなぁ……。