宇宙の奥行きの深さを表すかのような青い空の下、エノキの枝先が黄色く色づいてきました。このところ、空気は澄み、雲ひとつない快晴が続いています。
やっとのこと、小麦とライ麦のタネまき終了。鋤きこんだ草の残渣に苦戦したけど、どうにか10月中のタネまきに間に合いました。来年、また同じ過ちを繰り返さないように備忘録として今回の作業をここにメモしておくことにします。
いろいろやってみたけど、鋤きこんだ草が多いところは、無理にゴンベイで覆土しようとせず、ゴンベイのリアタイヤを持ち上げた状態でタネだけを蒔いて、その後、手や足で覆土し転圧する、というのが正解のようでした。来年は最初からその方法でやれば、かなり効率よく作業ができる、かな?
覆土するプレートに残渣がからみ溜まってしまうと、蒔いたタネがそれに引きずられてしまい、引きづられた箇所はタネが蒔かれていないことになってしまうのです。かなり気を付けているつもりでも、大量の夏草をすきこむウチのような栽培方法では、残渣がかなり残ってしまって蒔かれていないところができてしまいます。そうしたところの補植用の苗を全体より少し先に蒔いて作ってあるのですが、それらをほじくってみたらほんの少しですが根が顔を出していました(メモ:来年は補植用のタネをもっと早く蒔いておくこと、移植で生育が遅れるからせめて10日前には蒔いておきたい……)。
ウチでは薬品を使わず、タネをお湯に漬けるという方法(←この論文、最後の考察のところだけでもかなり面白いです)で種子消毒を行っています。この方法は安上がりだし安全でいいのだけれど、温度が高過ぎたりで失敗すると全滅もありえるので、消毒を終えた種子が発根してくれるのを見るとホッとするのでした。
小麦の場合、タネまき前に種子消毒を行うと、来年春、麦が成長する頃、赤かび病などが出にくくなるとのことです。麦のカビ毒は恐ろしいので種子消毒はできるだけ行ったほうがいいと思います。
タマネギの植え付けも時間ができるとちょこっとずつ、進めています。同じことをずーっと長くやっているのはどうも性に合わないみたいで楽しくなくなってしまうので、時期がずれても問題のない農作業はちょこッとずつ楽しみながら行うようにしています。
タマネギもこれまでいろいろ実験してきたけど、寒冷地の場合、ビニールマルチを使うことより、厳寒期に霜で浮き上がった株元をしっかり押し付けてやる、ということが大切なように思えます。ビニールマルチの有り無しで比較栽培してみて、そう感じました。息も絶え絶えでもいいので根が霜で切られることなく、ヒョロ苗でもいいのでともかくどうにか春まで生き延びてもらって、そうすればその後はグングン成長してくれるという感じです。定植の際は、5センチ間隔くらいの超過密植えがいいとの説があるので、それを今回は試しています。
このあと、燻炭を敷いたところ、粉砕した草を断熱材のようにたっぷり敷いたところ、その両方など試してみようと思っています。
毎年毎年、抜けるような青空の下、果てしない宇宙に見守られながら、様々な実験的な栽培を楽しめるのも、農的な暮らしの素晴らしいところ。麦やお米は1年に1回しか実験できないけれど、でもある程度の面積で作るから、1回にいろいろな方法を並列して試してみることでいろいろ楽しむことができます。