薪ストーブで美味しいパンを焼くための備忘録

 冬は外の石窯ではなく、家の中の薪ストーブでパンを焼いています。酒かす酵母のパンが美味しく焼けたので、忘れないうちに記録しておきます。

 今回使用した酵母は「にぎり酒の酒かす酵母(写真左)」と「酒かす豆乳ヨーグルト酵母(写真右)」の合わせワザ。
 発芽玄米酒の酒かす(30g)に残りご飯(30g)と水(40g)を入れ、二日ほどかけて起こしたもの約100g、それに酒かす豆乳ヨーグルトの中種(小麦と同量ずつ混ぜて3〜4日継いだもの)を約100g、それに小麦粉500gを混ぜて約8時間、お風呂の残り湯の上に発泡スチロールの箱を浮かべて一次発酵させました。
 その後、パヌトンに入れて1時間弱、二次発酵。本当はもう少し二次発酵させたかったのだけれど、薪ストーブのオキが弱くなってきてしまったので、二次発酵は少し少なめでした。
 これをオキの状態にした薪ストーブの燃焼室に入れて焼きます。最近は、オーブン付きの薪ストーブが増えていますが、もしかしたら開口部が大きなワンルームの薪ストーブの方がクッキングには向いているかもしれません。我が家では、このストーブでサンマ、焼き鳥、お好み焼き、それに12インチのダッヂオーブンも入るのでとても重宝しています。

 石窯もそうですが、薪ストーブの燃焼室で上手にパンを焼くには火力調整がポイント。最低でも20分かけて焼きあがるようにしないと、表面はこげているのに中がまだ焼けていないパンができてしまいます。そのためにはあまりオキが強過ぎないこと。でもそのあたりの調整は難しいので火力が強すぎる場合はパンの表面に霧吹きで水をスプレーするなどして調整します。
 そしてもうひとつのポイントは、最初、下火強めで、下を焼き固め、最後に上面をこがします。最初から上面が焼き固められてしまうと窯伸びできず、底面がパンクしてしまったりします。
 そのためには、まずは普通に五徳の上に、鉄板にのせたパンを載せ、その後、底面が焦げる少し前にテラコッタの板やレンガなどを鉄板と五徳の間に入れて底面の火力を調整すると共に、ストーブの天井に近づけることでパンの上を焼きます。

 今回使用してうまく言ったのは、柄のないフライパン。これまではレンガを三つ鉄板の下に入れていたのですが、フライパンだと瞬時にかさ上げできるのでパンの温度を下げずにすむことと、空気層ができるので断熱効果にも優れているようでした。
 タイムスケジュールとしては、最初の3分は鉄板にのせたパンを五徳の上に直接のせ、3分たったらテラコッタの板を入れると同時に、鉄板(=パン)の前後を交代します(ストーブの奥のほうが焼けやすいので)。
 次に焼き始めから7分たったら、フライパンをテラコッタ板と鉄板の間に挿入し、そこでまたパンの前後を交代。15分後にもパンの前後を交代させ、20分過ぎにもパンの前後を交代。またこの間に焦げすぎてしまいそうな部分があったらそこに霧吹きで水を吹きかけます(今回は不要でした)。そして焼き始めから25分たって焼きあがったのが、この写真。

 今回使った薪は、クルミとクヌギの粗朶(そだ)。手の腕くらいの太さのもので、炎が立たなくなってオキの状態になってからパンを焼き始めました。ほのかに薪の香りがついて、酒かす酵母のパン独特のモチモチ感と薪ストーブならでは香ばしさでとても美味しいパンになりました。