Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


韓国・自作ストーブ&オンドルの旅⑤ 「ドラム缶ストーブ」

韓国・自作薪ストーブとオンドルの旅④の続きです。

 Haja Centerにはもうひとつ、韓国自作ストーブを代表するドラム缶流用ストーブがありました。それがこれ。

 えいこさん、そうそう、ピカレは阿蘇のPIKALEでした!(内輪ネタ失礼)。あと、福岡から参加したもうひとりはなんと、コーイチでした。ぴたらにいたあのパクチーなコーイチです。その他の参加メンバーも濃さは抜群。ロケットストーブの一人者だったり、あの桜の山の耕太郎だったり、それぞれがスペシャリティを持っているメンバーでした。

 ドラム缶の上部に開閉可能なフタがあって、そこから薪を投入します。写真のものは上部のフタを密閉させるタイプで、やかんを使った給湯システムが併用されていました。
Drawn by 이재관 イ・ジェクァン(I・Jefan)
 Deom Turboストーブのように、トップに小さな吸気口がふたつあり、そのうちのひとつにはパイプが延長されていて、1次燃焼と2次燃焼を上から暖めながら供給するタイプもイベント会場にはありました。

Drawn by 이재관 イ・ジェクァン(I・Jefan)
 さらに、ドラム缶流用ストーブでは、上部のフタが開放されているタイプも韓国では普及していました。焚口が燃焼筒の真ん中にあるロケットストーブとみることもできます。
Drawn by 이재관 イ・ジェクァン(I・Jefan)
 Haja Centerにあったのは200リットルのドラム缶でしたが、「私はストーブだ!」の会場にはペール缶タイプや100リットルのドラム缶のものもありました。それらは追って、紹介させていただきます。
 Haja Centerに話を戻します。日が陰ると同時に、気温はグングン下がり、予想していたとはいえかなり冷えてきました。ソウルの12月の月間平均気温はほぼ0度。1月はなんと月を通しての平均気温が氷点下2.5度まで下がるそうです。そんな中、薪ストーブの作業場ではひとりの女性が黙々と作業を行っていました。

 実は彼女、「私はストーブだ!」の昨年度のチャンピオンだそうです。今年はベースバーニングタイプのストーブを出品するため、昨晩、徹夜し、そしてきょうもたぶん徹夜になるだろう……とのことでした。
 この旅の後半にお会いしたアースバックハウスを自分でセルフビルドしてしまったオモニもそうなのですが、いい意味で女性が逞しく、今回参加した女性陣も刺激を受けたようでした。目の下にクマはできてしまっていたけれど、鉄を切ったり溶接をしたり、徹夜続きとは思えない無駄のない動きで、なんだか見ているだけで感動的でさえありました。

↑これが彼女が製作しているベースバーニングストーブ。茶色い角パイプは二次空気の導入用か? 底から見ることのできる機会はなかなかないように思います。このストーブに関してはこの旅のまた別の機会に紹介させていただきます。
 そんな彼女を置き去りに、我々一行はHaja Centerの見学を中断して、非情にも夕食へと出かけたのでした。

↑日本では準絶滅危惧種であるモノアラガイがたっぷり入ったチゲ鍋と、ドングリで作った香ばしいお豆腐、それぞれに独特の美味しさがあるキムチやナムルなどの副菜(しかも副菜はお替り自由)。そして手前の白い液体は生マッコリ。ソウルでは生マッコリの500ccペットボトルが1000ウォン(約100円)で買えるのでした。

↑帰りがけに見つけた屋台の豆屋さん。手前はソラマメで、緑色のはカボチャのタネ。ナンキンマメもいくつか種類がありました。そして、奥の白いのは松の実。そう、ここはチョウセンゴヨウマツの本場でもあるのです。

↑ストーブが備え付けられていて、購入した豆をその場で炒ってくれるようでした。黒いU字型のレールに沿って黒いドラムが回転する仕組み。
 そしてHaja Centerへ戻り、再び見学の続き。Pocoさん、遅くまでお付き合いいただき、ありがとうごあいました。

↑韓国でもモバイルハウスやタイニーハウスが注目されているようで、いくつかの小さな小屋がありました。この小屋は自転車を改造して作った台車に載せることができて、川原や公園などに移動可能とのこと。左下の入口はペット用。こんなに限られたスペースなのにペット用のスペースが確保されているところが愉快。

↑こちらは、木工作業などを行うことのできる作業場。こうしたワークスペースの貸し出しを行っている、というところに先進性を感じました。特に都会ではモノづくりをしたくてもスペースがなくてできない、ということが多いと思います。こうしたワークスペースの貸し出しシステムがあれば、便利だし、楽しいし、効率的だし、そこからのつながりも増えるように思われます。


 夜も更け、寒さもかなり厳しくなってきた頃、宿泊場所であるユースホステルに戻りました。下の写真は、その途中で、目にした光景。
明日から「私はストーブ!」は始まります。どうにか間に合って欲しい……。



韓国・自作ストーブ&オンドルの旅⑥ 「私はストーブだ!」に続きます。