Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


くう、ねる、にわくそ、の、その後

 この先に、動物の糞やそれに引き寄せられた美しい虫の写真、など、があります。注意して閲覧ください。

一応、警告しましたからね……。

 はてさて、「くう・ねる・にわくそ」のその後です。
 結局、最近は「ポータブルトイレ」も「お尻を洗うお湯」も持って行くのはだんだん面倒になってしまい、ほとんど手ぶらでおもむろに新緑の林に分け入っていく、ということが多くなってきました。付近でいい感じに生長したフキの葉を数枚入手し、それですませます。これだととにかく手軽なのです。新緑の林を散歩していて、思い立ったらできるというこの感覚。一度、覚えてしまうと抜けられません。これには、ウンチングスタイルのコツをつかんだ、ということもあります。
 レッシュの4スタンスでいうと、私はうしろ重心なので、これまでは洋式便座なしにウンチングスタイルをとるということがどうにも苦手で、コンビニでかかとまでベッタリつけてウンチングスタイルでたむろっている青春真っ只中の少年少女たちをいつも羨望のまなざしで見ていました。
 私の場合、かかとまで付けると後ろに倒れてしまうのです(いたしている最中にもしもそんなことがあったら大変です!)。そんなわけで家のトイレが和式だった頃はつかまり棒があったのでそれにつかまりながら、外出先ではかかとをあげて爪先立ちで、いたしていたのでした。コレが結構つらかった……。でも、最近アウトドアでいたすようになってコツを発見したのです。かかとを浮かせる代わりに傾斜地をうまく利用すればいいのです。つまりのり面でのり下に向かって座ると、かかとまでベッタリつけても倒れないのです。しかも無理なくその姿勢を保つことができるというのはなんと素晴らしいことか!
 ……さて、そろそろ本題、写真の登場です。そんなわけで、朝、おもむろに手ぶらで林に分け入るのですが、ヒトだけ林に入ると家に残された犬がうるさいので、最近は犬と共に林に入ります。そして、ヒトがいたすとその近くに犬も寄ってきて、犬も近くですることが多いのです。テリトリーの主張なのかもしれません。
 そしてガッカリするのは、こっちの方がいいものを食べているはずなのに、なぜか犬の方がはるかに人気がある……ということなのです。
 これは「犬の」写真です(残念ながら未熟者ゆえ、なんだか恥ずかしくて「自分の」を公開する勇気がありません、その点でも、伊沢さんは偉いよなぁ)。

↑クリックすると大きくなってしまいます。
 ベージュ色でカボチャのタネのように見えるのは、すべてカメムシたちです。よくみると人面があるので、ホシハラビロヘリカメムシだろうか? でも、ホシハラビロヘリは、クズなどのマメ科植物を主な食草にしていることになっています。ただ、ひとつ思い当たるのは、我が家の犬は、クズの新芽が好物で、ありがたいことに畑に放つと人が農作業をしている間、クズを黙々と食べていることがあるのです(人のスキをついて麦やブルーベリーを食べていることもあるけど)。
 
 しかしそれにしてもこの世界、奥が深い……。先日、フェイスブックには糞の形がなくなるまで3日と書いていたのですが、最近は翌日の夕方にはほぼなくなってしまっています。しかも落ち葉までなくなっていて、この部分だけ土がむき出しになっています。

↑ここにたしかにあったのです。前日朝したものが、写真のようにあとかたもなくなくなってしまうのです。イノシシが食べてしまう、ということもあることはあるのですが、今回のこの写真の場所は一日の内に何度か訪ね、少しずつなくなっていく様子を観察していたので、イノシシやアナグマなどは関与しておりません。
 写真を良く見ると5箇所ほど、穴があいています(実際にはもっとたくさんの穴があるのですが……)。

↑掘っている最中に穴を見失わないように、穴にまずヤマイモの白いツルを差込みます。そしてその後、そこを掘り進みます。

↑穴を掘り進むには、「土削り」と呼ばれる写真のような形のカマが便利だったりします。あらかじめ穴から少し離れたところを深く掘り、そこから穴に向かって土を崩していく感じで掘り進めるのが正解です。

↑5cmほど掘り進んだところで、いました、いました。オオセンチコガネ。しかし、この固体は穴掘りの最中に何かに失敗してしまったのか? 土に埋もれる感じで死んでいました。

↑で、周囲を注意深く、削っていたら、なんと二頭目を発見。しかもこいつも土に埋もれた形で死んでいました。

↑そしてさらに、もう一頭発見!

↑そして、驚いたことに、穴掘り最中に力尽きて死んでいたと思ったこの三頭、周囲で物音がしなくなると、くるっとひっくり返り地面にもぐっていったのでした。

↑結局、かなりの部分を掘り返したのですが、糞玉も、そして糞玉を入れる小部屋も、卵や幼虫も、見つかりませんでした。いるのは土中で力尽きてしまったかのようにして土と一体化してしまっているセンチコガネでした。穴掘りの途中で休んでいたのでしょうか? それにしてもあの糞たちはどこに行ってしまったのだろうか? 糞を切り取り、穴に運び込んでいる様子は何度か目撃しているのですが……。いずれにしてももう少し、観察を重ねる必要がありそうです。

↑そしてこちらは、このページの最初の写真の犬の糞の二日目の様子。繊維質(クズだろうか?)は残っているのですが、ウンコ本体はありません。

 で、その下の落ち葉をどけてみたら、こちらにはエンマコガネがおりました。
 掘って埋めることさえやめてしまったぐうたら人間がいる一方で、勤勉な糞虫たちのおかげさまで、木漏れ日の揺れる5月の雑木林はどこまでも美しいのでした。
 お見苦しいものをたくさんお見せしてしまったので、最後くらいはちょっときれいな写真を……。

 こんなに美しい新緑の林の中で、さまざまな出来事が営まれているのです。