↑これがオカモチとして、普通に持ち歩くときの姿。
↑太陽にパネルをかざす際は、取っ手を下げ、パネルの下に入れ、季節に合わせパネルの角度を調整することができます。
↑メインの部屋には自動車修理工場からいただいてきた廃バッテリーが鎮座しています。自動車修理工場に行って、比較的程度のいい廃バッテリーを分けていただくコツ、テストの方法、なんかも順を追って少ししたら紹介させていただきたいと思っています。
↑ソーラーパネルをはずして上からのぞくとこんな感じになっています。左の黒いボックスがインバーターと呼ばれる機械。また、右側のバッテリーの上に載っている「端子台」と呼ばれる小さな部品が今回の隠れた逸品。安全のためのヒューズと夜間にバッテリーからの電気がソーラーパネルに逆流してしまわないようにダイオードという部品が組み込まれています。
↑これがインバーターという機械。この機械にバッテリーからの電源をつなぐと、交流100V(家庭用の普通のコンセント)や携帯電話などの充電が可能なUSB電源(直流5V)に変換してくれます。市販のインバーターの配線を少し変更し、改造したワニ口クリップと端子台を取り付けてあります。強いていえばこのあたりの作業が唯一の電気配線工事らしい作業ということになると思います。
↑今回のポイントはコレ。いろいろデータ取りしたところ、38Bから55Dくらいのバッテリーであれば、5W程度のソーラーパネルを直接つなぐことでトリクル充電になると同時に、微弱の20V近辺の高電圧がときどきかかることがサルフェーション除去として(パルサーよりも)良さそうなデータが得られたのです(逆に残念ながら思いのほかパルス発生装置による効果がデータに現れませんでした……)。詳しくは、今月号のオールドタイマー誌(129号)で細かく紹介しているので興味のある人はぜひ立ち読みしてください。
↑これが定電流で負荷をかけることのできる装置。4Aの負荷をバッテリー電圧が10.5Vになるまでかけることができ、それをパソコンにデータとして取り込むことができます。
↑パソコン内ではこんな感じで表示されます。
話を戻します。今回のこの「おかもち」の特徴は、バッテリーに合わせたソーラーパネルを選択することで、チャージコントローラーを使用しない、というところにもあります。ただし、南側の側面にもうひとつ5Wのパネルを追加することができるのですが、その場合は、チャージコントローラーが必要です。
↑インバーターの下の小さな扉を開くと、中から三連のシガソケットと電圧計が現れます。直流12Vの器具も使えて、しかも電圧管理ができる、という寸法。
↑じゃーん。そして、そのさらに下の扉を開けると、小さなスピーカーが現れます。
↑スマートホーンやアイパッド、MP3プレーヤーなどのイヤホンジャックをつなぐことで、「おかもち」は音楽再生もできたりするのでした。そのための隠れたポイントがインバーターの選択でした。
インバーターは一般に冷却にファン(扇風機)を使っているのですが、音楽を聴く上で冷却ファンの音が耳障りだったりします。また、ファンのモーターが発する電磁波をスピーカーが拾ってしまい雑音が出てしまったりすることもあります。そこでファンレスタイプでUSB出力もできるインバーターを探し、それを採用したのでした(交流出力からスピーカーに給電する方法もあるのですが、ロスが大きいことと、交流にするためのスイッチングで発生する電磁波をスピーカーが拾ってしまうことがあるのでスピーカーもUSB給電のものを採用しています)。
しかもこのインバーターは交流100Vは120Wまで出力可能で、深放電によってバッテリーを傷めないようにバッテリーの電圧を監視し、電圧が11V以下になると警報音を鳴らし、さらに電圧が下がると出力を自動で止める機能もついています。
ただ、今回選んだスピーカー……ウディなデザインは気に入っているのですが、音はそれほどでもなく、その点がちょっとガッカリ。(一度、交流100Vに直すとどうしても雑音を拾いがちでロスも大きいので)USBあるいは直流12Vで使えるオススメの小型スピーカーがあったら教えててください。
■取っ手の部分のカラクリ■
↑取っ手を上に引っ張り上げた状態では、ロックが効いて、取っ手は左右に倒れないようになっています。
↑一方、取っ手を下に少しスライドさせると左右のロックは解除され、取っ手を倒すことができて、奥に倒すと太陽の傾斜に合わせてパネルを斜めに支えるステーになる、という構造。こういうのを考えるのが楽しいんだよねぇ。
「おかもち」の作り方、木工工作編」は「こちら」から。
最後にちらっと宣伝。
ここで使われている部品をベースに、キット化したものを販売させていただいております。興味のある方は「こちら」もご覧いただけるとありがたいです。