小麦栽培の先達でもあり、天ぷら廃油仲間でもある広島の秦さんが、薪割りにタイヤチューブを使うといいですよ、とフェイスブックで教えてくれました。フェイスブックの動画を見ることのできる方はどうぞこちらをご覧ください。
で、それを真似してみたのですが、たしかに具合がいい。薪割りで何が大変か?というと、オノを振り下ろすたびに一回一回、薪を台にセットすることだったのかもしれない、とこの方法を知ってから思いました。自転車用のタイヤチューブで縛っておけば、飛び散らないので一回一回セットしなくてもOK。古タイヤに入れる方法がよく知られていますが、チューブの方が具合がいいように思います。
ただ、難点は縛るのに少々時間がかかること。そこで大型トラックのタイヤチューブを輪切りにして、巨大な輪ゴムをつくり、それを使ってみました。で、これ、かなりオススメです。
ただ、これだと、薪の太さに対する追従性に少し問題があります。小さめの薪用には、乗用車用タイヤチューブなどで小さな巨大輪ゴム?作る方法もありそうですが、でもいちいち、それに交換するのも少々面倒。
そこでこんなものを作ってみました。
材料は秦さんと同じく自転車用の廃チューブ。穴はポンチで空けました。鳩目の有り無し、両方試してみましたが、どちらでも問題なさそうです。鳩目と鳩目をかしめる工具はいまどきは100円ショップで売っていたりします(プライヤータイプのかしめ工具は強度不足なので、ハンマーで叩いてかしめるタイプがオススメ)。
空気入れ口に外れにくいようにキャップをして、それを穴に刺しこむのですが、空気入れ口の代わりにS字フックを付けた方がさらに使いやすいかもしれません。
↑こんな風に使います。
娘に模範演技をしてもらいました。
まず、オノを持ちあげるときには上の写真のようにヘッドの近くを利き腕で持って持ち上げます。これ、隠れたポイント。
そして高く振り上げたら、オノの重さを使って振り下ろします。実はこのオノ、マジックアックスと呼ばれるオノで、ヘッドの重量が5.5キロほどあります。振り上げるのには力がいるのですが、コツさえつかめば、あとはオノの重さで薪を割ることができます。
このページの一番最初の写真を見てください。手でオノを振りまわすのではなく、腰を割って全身でオノを(垂直に)引き落とす感覚です。
薪割りのポイントは、足を少し広めに開き、オノをおろすと同時にひざを曲げ、オノと一緒に腰をしっかり落とすこと。写真のように薪にオノが当たったとき、オノの柄のラインが地面と水平か、あるいはオノのヘッドの方が上にあることが大切。振りおろす際、オノのヘッドは弧を描くのではなく、垂直に振り下ろされること。その方が体重がのるし、ケガをしないということでもこれが重要です。
↑これは非常に悪い例(手ブレがひどくてスミマセン)。ヘッドが柄よりも下がっているので、薪がスカッと割れてしまうとオノのヘッドはそのあと、人の足首を割ります。
腰が十分に割れていても、握力がないと、オノが薪にあたったときに、写真のようにヘッドが斜めに傾いてしまいます。これでは薪は割れません。こうしたときのコツは、振りおろすときからずーっと力を入れておくのではなく、当たる瞬間に集中して「ギュッ」と力を入れること(のように思います)。
ボクシングや空手などでもそうではないでしょうか? バドミントンで速いスマッシュを打つときのコツはそうでした。それまではある程度チカラを抜いておいて、当たる瞬間に「ギュッ」とチカラを入れる。
またそれにはその瞬間に小さくでもいいから声を出すとかなり有効です。「ヤー」とか「エイ」とか声を出したほうが「氣」が入るのか?チカラも入るように思います。バドミントンの場合は突然、声を出すと相手の調子が狂うというのもあるかもしれません。そして、次に声を出して放つショットはドロップショット、という姑息なプレーが得意でした。
とまあ、そんなわけで、「あっ、ちょー」とか奇声を発しながら、薪にタイヤチューブを巻きつけて割ると、こんな風に薪を割ることができて、オススメですというお話でした。