格安携帯電話料金のカラクリ

 貧乏臭い話で恐縮なのですが、「先月の携帯電話料金が家族で3台使っていて9円でした」という話を書いたら、「カラクリを教えて欲しい」とのことでコメントいただいたので、ここでちょこっと紹介させていただきます。

 携帯電話会社では、新入学の時期に新しい顧客の囲い込みのために「学割キャンペーン」というのをやっています。いまもちょうどドコモがそれをやっているようです。たぶん他の通信会社も似たようなことをやっているはずです(「auの学割auは基本料ゼロだけでなく、家族でなくてもau同士の通話もゼロ円だそうです)。
 これがまた滅茶苦茶なキャンペーンで、学生のいる家庭で、本人に限らず家族が携帯電話の新規契約をすると、3年間基本料金が無料になる(しかも去年のキャンペーンは新規加入の場合、電話機もゼロ円でもらえる)というものでした。ウチもそのときたまたま娘がフィリピンの語学学校に行っていたので、その学生証を掲示したら通りました。
 新規契約なので番号ポータビリティは使えません。つまり携帯の電話番号は変わってしまうわけですが、電話番号が変わったことを友達に一斉メールで知らせればいいわけだし、しかも古い電話番号にかかった電話に対しては自動音声で新しい番号の案内をしてくれたりもします。だったら、番号が変わってもいいや、ということで、古い番号を捨て(解約し)、新規契約にしました。
 これで基本料金(いろいろな割引があり780円でした)は3年間ゼロ円になったわけです。さらにドコモの場合、家族間通話は何時間話しをしてもゼロ円。同一世帯ではなく離れて住む家族も家族として登録できるので、横浜に住む義弟やオフクロなんかと長電話をしたとしても通話料はゼロ円だったりします。
 ウチの場合は携帯電話をあまり使わないのでいざというときに家族と通話ができて、かかってくる電話を受けることのできる電話があればそれでよしなので通話料は毎月ほぼゼロ円だったりします。
 普通はこれにプラス、インターネットやIモードの回線使用料(パケット)がかかります。そしてこれが曲者(くせもの)なのですが、私としてはネット接続を携帯回線(3G)で使わなくてもいいのではないかと思っているので、ウチの携帯電話たちは普段は(3Gでは)ネットに接続できないような設定にしています(パケ放題ではないので、誤ってつながってしまうと大変な料金を請求されることになってしまうので)。
 でも外出先でも緊急のメールはオンタイムで受け取りたいし、あるいは送信したりもしたかったりします。ところが便利なことに、ネットにつながらなくてもSMSとかいう携帯電話番号を使った格安メール(外国ではテキストと呼ばれているもの)があって、これはほとんどお金がかかりません。100文字前後の短い文章しか送れないのですが、長い文章を送るときはいくつかに分けて送ればいいのです。パソコンからもスカイプクレジットなどを使うと携帯番号宛にSMSメールを送ることができます。
 そんなわけでメールもどうにかなるのですが、でもこれだと出先で携帯回線(3G回線)を使ったインターネット接続はできません。でもそんなにどこでもいつでも便利にネットにつながらなくてもいいと思っているのでそれほどの不自由は感じなかったりもします。


 やっと日本でも普及してきましたが、我が家では外出先でのネット接続は、フリースポット(タダでネットが使えるスポット)を使っています。高速道路の大きなパーキングエリアにはたいていフリースポットがあるし、どうせ運転中はネットを見たりメールを読んだりはしないのだから、パーキングエリアのベンチでコーヒーでも飲みながらメールチェックすればそれで十分だったりします。最近、とくに便利なのはセブンイレブンフリースポットで、このあたりだとほとんどのセブンイレブンフリースポット化されていて、携帯回線よりもはるかに速い速度のネットがゼロ円で使えます。出先であってもセブンイレブンさえ見つければ、映像付き国際電話を通話料ゼロ円で使えるわけです。
 すみません、いまちょっと調べてみたらセブンイレブンフリースポットはどこでも全店ということではないみたいです。でも、田舎のセブンイレブンはかなりの率でフリースポット化されています。
http://webapp.7spot.jp/internets/shops/index
↑このサイトでフリースポット化されたセブンイレブンの地図検索できます。


 これを使うには最初だけ、会員登録が必要で、登録すると一日一回くらいのペースでセブンイレブンから広告のメールが送られてきます。それがちょっとわずらわしいのですが、受信トレイの近くに「プチ迷惑」というフォルダーを作り、メーラーのフィルター機能を使ってセブンイレブンをはじめとしたこの種の広告メールは「プチ迷惑」に自動的に入るようにしています。
 広告メールを受け入れることで、大量の重い写真ファイルもゼロ円で瞬時に送ってくれる「宅ふぁいる便」というとても便利なサービスがあるのですが、ここの広告メールもこの「プチ迷惑」のフォルダーに自動的に入るようになっていたりします。


 話がそれました。そんなわけで、外出先でのネット接続は、ワイファイ専用端末(ウチの場合は古いアイポッドタッチやアイパッド、ノートPC、香港から買った台湾製の怪しげな格安シムフリースマホなど)を使ってフリースポットを利用し、もしも天ぷら廃油自動車があらぬところで動かなくなってしまった際の救援用などに携帯電話を持っている、という感じです。そしてこちらからかける長距離電話や国際電話はセブンイレブンなどのフリースポットや自宅のワイファイ環境からスカイプなどを使うということで、ついに先月は携帯を家族で三台、しかも通話やメールなど意外と便利に使っているのに、請求書の金額は9円だったのでした。
 ちなみにフィリピンなどもコンビニの多くがフリースポットとなっていて、シムフリースマートフォンタブレット端末をワイファイ専用のように使い格安でネットにつなぐことができ、スカイプカカオトークを使うことで国際電話も無料化されてるとのことでした。日本から輸入された格安の中古端末に40ペソ(約70円)のシムカードを入れて使っている人が多いそうです。その一方で日本人は、新しい携帯電話を(月賦で)次々に買い換えさせられ、しかも月に3000円とか5000円とか携帯電話代を払っている人がいるんだよ、というと、かなり驚くそうです。彼ら、彼女らの1か月の生活費に近かったりするからです。
 日本の場合は、フリースポットの普及を通信会社が結託してわざと遅らせたようにも思えなくありません。でも、ここに来てフリースポットが普及してきたのだから、通信会社の策略にいつまでもはまっている必要はないように思います。
 天ぷら廃油で走るクルマがあって、フリースポットで使える端末があって、家賃を払わなくてすむ家があって、米と小麦と豆と野菜を育てることのできる畑と田んぼがあって、それに気の合う仲間がいれば、日本でもかなり安く、そして楽しく、暮らしていくことができるのです。
 当座のことしか考えず、借金を重ねてまで大盤振る舞いを繰り返し、大量生産大量消費を大前提としたバブルの再来を目指すイノセンス(無邪気)な首相による「アベノミス経済」に組み込まれないためにも、我々は賢く楽しくやっていく必要があると思います。