完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的でていねいな暮らし方が可能で、身近なところで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも一種の哺乳類として自然の生態系の中で
他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくて、いくらお金を得られたとしても、たぶんいつまでたっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうぞ、よろしく。


パティスとチキンティノーラ

 ルソン島の北東部にはイロカノ族と呼ばれるひとたちが住んでいて、イロカノは塩辛なしでは生きていけない、と言われるくらいに魚系の発酵食を好むのだそうです。日本を含め東南アジアにはさまざまな魚醤がありますが、塩辛好きのイロカノにもパティス(Patis)と呼ばれる魚醤があって、それを娘が買って帰ってきました。現地で食べているうちにすっかりこの味の虜になってしまったそうです。
 臭いだけかぐとニョクナムナンプラーのような臭いなのですが、スープに入れて食べてみると臭いはほとんど気にならず、独特のうまみがあります。魚醤としてはかなり上品な部類に入りそうです。

 その魚醤を使った料理をきょう娘が作ってくれました。現地でチキンティノーラと呼ばれる料理だそうです。骨付き、皮付きの鶏肉(手羽先など)をショウガとニンニクと共に炒めた後に、レモングラスやコブミカンの葉などの香辛料をいれ、煮込みます。

 作業場の窓辺でかろうじて生きているレモングラスを剪定がてらたっぷり使いました。

 そして出来上がった香り高いチキンスープをご飯にかけていただきます。

 シンガポールのフォーカーズにあるチキンライスにちょっと似た味ですが、それをさらに上品にした感じで、でも、コクはしっかりあります。鳥の油に香辛料の香りが抽出されていて、その油に魚醤を含むさまざまなアミノ酸が混在する感じで、たしかにくせになる美味しさでした。