完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的でていねいな暮らし方が可能で、身近なところで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも一種の哺乳類として自然の生態系の中で
他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくて、いくらお金を得られたとしても、たぶんいつまでたっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうぞ、よろしく。


テントウムシの日


 雨があがり、空気が澄んで、なんだかこんなところに暮らしているのが、申し訳なく思えるくらいに美しい……そんな秋の日、山の中の一軒家に彼女たちは集まってきます。


 昆虫は変温動物なので成虫で越冬する虫たちにとって、これから訪れる冬は過酷で厳しいものだったりします。主役はナミテントウ(アブラムシを食べます)ですが、そのほかにもカメノコテントウ(クリノオオアブラムシを特に好んで食べます)、クサギカメムシ(植食性)、オオトビサシガメ(イモムシや毛虫などを捕食します=とはいえ、手で捕まえるとヒトを刺すこともありかなり痛かったりします)など、まったく別の科の昆虫たちが肩を寄せ合ってひとつのカタマリになって集団越冬します。成虫で越冬する虫の体液はアルコール分が高くて不凍液に近い状態にあるとも言われていますが、それでもカタマリの外側で越冬する固体は中の方の固体に比べて温度が低く、犠牲になるとも言われているし、中の虫と外の虫とが定期的に交代するなどという観察例もあったりします。
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家の壁にたくさんのテントウムシたちが集まってきて、屋根裏へと侵入します。


 この地に越してきてから15年、毎年、この時期になってはじめて、「あー、今年も間に合わなかった……」と後悔してきた「テントウムシハウス」なのですが、のどもと過ぎれば……で、今年も当日まで、すっかり忘れてしまっていたのでした。15回も後悔してきたのに! というわけで今年はとりあえず、簡易的なプロトタイプを作って様子をみることにしました。その日になってあわてて作ったのでした。

↑越冬するテントウムシカメムシのためのダンボールハウスです。
屋根も外れるし、入り口近くもガバッと開くので、内部を観察することができます。

 でも、なかなかうまく入ってくれません。入り口の周囲に壁があるのがよくないみたいでした。そこで方向転換してしまう個体が多くいました。集まってきたテントウムシたちを観察してみたら、まず壁に集まってきて、壁に沿って歩いているうちに、集団越冬場所への入り口を見つけ、そこにモゾモゾ入っていくという感じでした。
 また、ダンボール(特に紙のガムテープ)は滑りやすく、もう少し表面がザラザラしたテクスチャーの素材が越冬小屋にはよさそうです。
 収穫もありました。撮影のためカメノコテントウを入り口近くに無理やり配置してみたのですが、そしたら他のテントウムシもそれを見つけて近づいてきたようにも見えました。
 どうも英語は読めないようなのですが、絵文字には反応しそうで、入り口近くにテントウムシの絵を描いてあげると良さそうです。果たして、こんなダンボールハウスにもテントウムシたちは入ってくれるのか? 入ってくれた場合、中と外とで場所を譲りあったりすることがあるのか? 今年の冬は、また楽しみがひとつ増えたのでした。