きのこの季節


 松の木の林床にアカハツが出る季節になりました。このきのこ、独特の香りがあって、炒めるととてもいいうまみがでます。細く切って炒め、香りが出たところでライスを混ぜ、最後にバターとお醤油をちょこっと垂らすと、最高のバターライスが出来上がります。

 きょうは特大のアカハツが見つかりました。しかし残念ながら、素直には喜べません……。

 福島原発告訴団の陳述書に、きのこのことをチラッと書きました。

 今回の事故の被害のひとつは「分からない」ということにあるように思います。放射線は目に見えないので、食べ物ひとつ取ってもそれが安全かどうか正確には「分からない」。安全かどうか分からないものは食べるわけにもいかず、そこに、よりどころのない苦しい被害が発生します。
 キシメジ201ベクレル、コウタケ126ベクレル、私の住む北杜市( 山梨)でも、暫定基準値であるキロ当たり100ベクレルを超えるキノコが出てしまっています。
山梨県産きのこの放射性物質検査結果一覧1
山梨県産きのこの放射性物質検査結果一覧2
 県の担当課に問い合わせたところ、今回採取したアカハツも、いまちょうどたくさん採れているアミタケも、それに山取りキノコのメインともいえるハナイグチ( ジゴボウ) も去年のシーズンも含め、北杜市のものはまだ検査をしたことがない、とのことでした。
 この地域には山取りキノコで収入を得ている人が思いのほかたくさんいます。
 軽自動車の新車が一台買えるくらいの大金を払って「止め山」を買うということも( おととしまでは)行われていました。バクチとのことですが、それでもペイするくらいの収入があるのです。
 山取りキノコやジビエを食材に料理を出すお店もたくさんあります。風評被害といいたいところですが、調べていないのだし、調べたら出るかもしれないのだから、お客さんを責めることもできません。かといってベクレルモニターは(GMカウンターと違って)とても高価ですし、測定にとても手間がかかります。料理を出すお店にそれを課すのは筋違いだし、100歩譲ってそれをお店にお願いしたとしても、それにかかる負担を東電や政府が保証してくれる確約もありません。
 周辺の県に比べて奇跡的に影響が少なかったといわれる山梨でさえこんな状況で、福島やその周辺ではもっと悲惨な状態にいまもある、ということを( 最近は報道されることがほとんどないといわれる)西日本や北陸地方に住む人たちにも知って欲しいという思いもあります。今年、栃木県で採取されたチチタケからは、3万ベクレルオーバー(kgあたり)という途方もない値がでてしまっています。

 ところで、福島原発告訴団ですが、現状では告訴や告発に同調してくれる人が思いの他少なくて、ちょっと苦戦しています。告訴や告発は、「起訴して調べてください」と検察にお願いするもので、告訴や告発をした人が裁判を行う、というものではありません(刑事訴訟なので裁判は検察が行います)。そのあたりのことは、以前のブログで書いたのでこちら参考にしていただけるとありがたいです。
 福島第一原子力発電所で起きてしまったことを、このままうやむやにしてしまうことなく、東電の元にあるテレビ会議の映像や資料を証拠として保全し、検証を行うことはこれからの日本の方向性を決める上でとても大切なことのように思います。締め切りは10月15日でかなり日が迫ってきてしまいました。委任状や陳述書はここからダウンロードできます。
 たとえば1万人の告訴人、告発人が集まれば、裁判所も重大に受け止めざるを得ず、不起訴にはできないのではないかと思っています。どうかよろしくお願いします。