Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


7世代先の人たちは、いまを生きる人たちにどういう決断をして欲しいのか?

 このところなんだか、時間の流れるスピードが加速しているように感じられます。歳と共に一日にできることの量が少なくなり、そのために時間の流れが速くなったように感じられるのかもしれません。本当はひとつひとつていねいに書きたいことなのだけれど、このままだと、このまま書きそびれてしまいそうなので、こんなことがありましたという備忘録として、列記させていただくことにしました。

 家の比較的近くに「青柳」という中央本線の駅があります。駅の近くにはヒメギフチョウが棲息していて、ホームはその一部しか舗装されていないといういかにもローカルな、いい感じの駅なのですが、そこから西に伊那の谷へと抜ける山道があります。道幅は狭く、対向車とすれ違うことのできる場所が限られているせいか、ほとんどクルマとすれ違うこともない山道なのですが、ヤマドリタケモドキの宝庫でもあり、高遠や伊那、あるいは富山などに抜けるのに我が家では好んで使う道でもあります。この日も、結局クルマとは一台もすれ違いませんでした。でも今回は珍しいことに人が歩いていました。南相馬からいらしたお坊さんとのことで、目的地が同じだったので天ぷら廃油ジープに乗っていただきました。犬もいて狭かったこともあって、お坊さんは後部座席で座禅を組んでいたのが印象的でした。
その道の頂上付近に千代田湖と呼ばれる小さくて静かな湖があります。そこは我が家のお気に入りの場所でもあり、今回の目的地でした。近くにカントリークラブができてしまいそちらの道が舗装されたので、今回は多くの人が杖突峠側からいらしたようですが、そこで、9月の8日から11日まで「小さな・いのちの祭り」というイベントが開かれました。これがまた素晴らしかった。
 小さな湖を囲むようにして、大小さまざまなテントが張られているのですが、それらは木々に隠れてほとんど見えません。湖のほとりにあるメインの会場だけが、静かな湖の湖面に映し出されていました。

 ほとんど、宣伝をしなかったイベントだったのだそうですが、全国からたくさんのひとやお店が集まってきました。そしてまたそのひとつひとつが素敵でした。写真は、お店のディスプレイのために木枠の窓を二枚も持ってきた天然酵母のパン屋さんです。みんなで食事を作って食べようという主催者による連帯感と、ひとり1日500円という廉価な参加費でも注目されるイベントだったように思います。

 沖縄、宮古から軽ワンボックスで旅を続けている西原一家にもここで再会。あのあと、北海道を旅し、このイベントに合わせて再び八ヶ岳に戻ってきたそうです。ベリーもちゃんと覚えていて、なんだか西原家の犬のようになっていました。

 9日の日曜日には、八ヶ岳南麓で脱原発のパレードがありました。小さな・いのちの祭りに若い人たちを奪われて? 風光明媚な土地に張り巡らされた電線と不自然なくらいに立派な道路が目立つ、少し寂しいパレードでしたが、新しい試みもあって考えさせられることの多いイベントでもありました。

 お忙しい中、福島から武藤類子さんにいらしていただき、二度とこのような悲劇を起こさないためにいま我々にできることについての提案をしていただきました。類子さんを小淵沢の駅から高根の会場まで、天ぷら廃油ジープでお送りするとことになり、類子さんがソーラー発電(独立型太陽光発電は311前から採用されていた)やBDFについても詳しく、それに浄化槽の管理方法などでも話が合い、充実した時間を過ごすことができました。

↑これは、今回新しく登場した、脱原発みこし。ご神体?として、八ヶ岳山麓の縄文遺跡からも出土することが多いと言われれる丸石神をいただいています。お忙しい中、久松さんが川原で見つけてくれた丸い石です。でもこれが、地球上から原発をなくしてくれるという、なんとも不思議な力を持っているのです。

↑そして、今回の目玉はこれ。こんな素敵なカブリモノまで登場したのでした。

 これらのイベントと平行して、7ジェネレーションウォークのメンバーが、沖縄から千代田湖経由で富士へと向かうウォークが行われていました。途中大鹿村で、ロバートさんのスタッフを受け取り、それを富士ふもとっぱらの「(大きな)いのちの祭り」の会場に届けます。ロバート・スティードさんはラコタ族の長老(メディスンマン)で、1990年に大鹿村を訪ね、「平和へのメッセージ」という小冊子を残しています(そこには福島の事故を予言するような記述もあったりで、驚かされます)。そのロバートさんが使われていたスタッフが大鹿村にあり、それを千代田湖の小さないのちの祭り経由で富士で行われる「いのちの祭り」に届けるということになったのでした。

千代田湖を出発した7ジェネレーションウォークのメンバーは山を降り、11日には「いのちの祭り88」の実行委員長だったおおえまさのりさんの家にお世話になりました。そしてそこには、きこりさんやさわさん、おつきさん、など重鎮たちが集まってきたのでした。写真は内田ボブさんが、ロバートさんのスタッフについて、「ロバートさん本人だと思ってやさしく扱ってあげてください」と話しているところ。

(写真:7generations walk)
 この日の行程は40キロ。夜明け前におおえさんの家を出発。早起きして少しだけ一緒に歩かせてもらいました。流川に沿って歩き、鳥原平の台地に登り、写真はちょうどウチの前の農道を歩いているところ。白い蕎麦の花が一面に咲き、朝焼けに染まるまえの黒い八ヶ岳とのコントラストが見事でした。皆と別れてから、ひとりこの道を朝日を浴びながら歩いていると、次々とさまざまな思いがあふれてきて、言葉にはならないようなすがすがしい気持ちになり、こんなに美しい地球で暮らしていることを感謝せずにはいられませんでした。
  …… No Nukes One Love