今年のゴールドマン環境賞にはアルゼンチンのソフィア・ガチカさんが選ばれました。娘の病気に不信感をいだいた母親が地道な調査活動をはじめ、それが大統領を動かし、大統領の命令による調査で、他の地域よりも41倍も癌の発生率が高いその原因がグリフォサート系農薬の影響であるとということが認められ、今回の受賞につながったようです。この映像の中にも出てきますが、アルゼンチンで使われていたグリフォサート系農薬というのは、モンサントの除草剤ランドアップのことです。
世界的にも稀なくらいに硬度が低く、素晴らしくおいしい天然水を産出するここ八ヶ岳西麓でも、この農薬(除草剤)は大量に散布されていて、しかもランドアップはこのあたりのホームセンターでは毎日毎日、繰り返し宣伝され販売されています。売り場には小型のモニター付きの再生装置が設置され、映像入りのコマーシャルがエンドレスで流れています。音と映像を繰り返し流すことで商品のことを無意識の内に消費者の脳内に印象付けるという、いかにもモンサントらしいイヤラシイやり方で販売されています。
ちなみにフランスでは、「ランドアップが生分解性で、土壌に蓄積されず、人や環境に有害な影響を及ぼすことがない」というのは、「虚偽であり誤解を招く」という判決を最高裁が下し、日本のような宣伝はできなかったりします。
インドやスリランカ、メキシコ、アルゼンチン、そして日本……、自国以外の国のことを植民地のように扱うこの米国企業のやり方にそろそろ我々日本人も気が付いたほうがいいのかもしれません。
ただ、米国人はみんなこんななのか?というと、そういうことでもなくて、たとえばこのゴールドマン環境賞という賞、アメリカの篤志家によって作られた賞でもあったりします。