きょう、田植えが終わりました。長井さんと久松さん、それにウチ、三家族で一枚の田んぼをやっています。冬も水を落とさない冬水田んぼです。
昨年収穫した稲穂からお米をはず、それを苗代(なえしろ)に播きます。苗が成長するまでの間、草取りをしたり、植える前には苗取りをしたり、手間はかかるけれど、でも、タネ代も、苗代(なえだい)も、たね播き用土代もかかりません。
↑田植えの終わった田んぼ。南アルプスから流れ出す川の最上流にある田んぼのため、水温がとても低いのが特徴です。そのため、水温ができるだけあがるようにと、田んぼの中にも水路(写真の右端)を作っています。田んぼの土手に沿って水を半周まわし、太陽の力で水を暖めてもらってから田んぼに入るようにしています。水路を作るのに手間がかかったりしますが、最上流の田んぼのため、上流から農薬や除草剤が流れてこない、というのがありがたかったりもします。
田植えは手植えで行います。機械を使えば半日で終わってしまう量なのですが、手植えなので、半月くらいかかってしまいます。でも、機械を使わない田植えは、鳥の声やセミの声、それに小川のせせらぎに包まれた至福の時間だったりもします。
最終日、娘は自転車に乗ってやってきました。バイクもあるし、免許もあるのに、わざわざ自転車に乗ってやってくる……トラクターがあるのに、ぎりぎりまで人力で田車を押して代掻きをしてみたり、変な親子です。自給率をあげるためには、たしかに効率は大切だけど、でも、便利なことが必ずしも楽しいわけでもなかったりします。「てきとー」で「いいかげん」というのは、案外、難しいことなのだけれど、でも、大切なことなのかもしれませんね。