薪をどうやって家まで運び込むか? 薪ストーブを使う人にとって、結構、重要なテーマだったりします。
昔は一輪車でバラバラに運び、一輪車をテラスに置いて、そこから家の中に運び込んでいました。でも、これ、非常に効率悪いです。
次に考えたのは、薪を運ぶための薪バックでした(最近は道具入れとして便利に使っています)。
ストーブの脇にこのバックを固定するための枠を作り使っていたのですが、小さな小屋で時計型ストーブの頃は良かったのですが、家ができ本格的な薪ストーブを導入した頃からは、薪バックでは絶対容量が不足し違う用途で使われることが多くなりました。
カートに載る大きさの専用の木枠を作ってそれでテラスまで運び込んだり(薪は思いのほか重いので、これだとひとりではカートから木枠を降ろせなくてあまり使い勝手が良くありませんでした)、あるいはテラスまでレールを敷いてトロッコで薪棚ごと移動するという方法やモッコを使ったロープウエイ方式、あるいは茶室のにじり口のようなトビラをストーブの脇に作っておいてそこに薪棚ごと移動してくるとか……さまざまな妄想を抱きました。そのために手に入れたのがアタッチメントをつけることでホークリフトにもなるランドメイトという重機でした。前はブルドーザー、後ろはユンボ(バックフォー)でクレーンにもなるというアウトリガー付きのタイヤローダー(足が速い)で、ブルのバケットに取り付けるアタッチメントもあって、それを付けるとホークリフトにもなるというマルチタレントな重機でした。しかもなんだか、古くてカッコイイ! これこそ、田舎暮らしの最高の相棒、と思い清水の舞台から飛び降りたつもりで、手に入れたのでした。ケチでそんなに物欲は強くないほうだと思うのだけれど、これを手に入れた夜のうれしさといったらありませんでした。
でもこれ、もの凄い多機能というのは、それだけ壊れる部分もたくさんある、ということでもあり、使っている時間よりも、修理している時間の方がはるかに長くて、しかもホーク用アタッチメントの脱着をするくらいだったら手作業で薪を運んだほうがはるかに楽……ということで、ホークリフトで薪棚ごと移動という妄想はいつの間にかなくなっていました。(ランドメイトはいま友人の岡さんのところに嫁入りし、徐々に調子を取り戻しつつあります。そのうちお披露目できるかも?)。
というわけで次に考えたのは、もう少し堅実に、段ボールの箱に入れて運ぶという方法でした。テラスにストックしておき、一箱ずつストーブの脇まで運び込みます。
剛性を出すため、段ボール箱のふちはマチを付けて折り曲げ、持ちやすいように取っ手も付けました。でも、段ボール箱だと2年くらいしか持ちません。
で、最近は薪運び専用の箱を木で作りました。
↑これが、基本形。当初はもっと頑丈なタイプを作ったりもしたのですが、頑丈にすればするほど重くなり、細い材を使って軽くすればするほど壊れやすくなります。持ち手のところは切り出し小刀で大きめに面取りしてあります。それだけのことなのですが、そこを握るたびになんだかいい感じ。
↑木の箱に入れ、軒下に並べておきます。
↑軽トラでもいいのですが、でも小まわりが効くので一輪車が便利です。せっかく薪を使うのだから、化石燃料を極力使いたくないし。一輪車一台に、三箱載ります。一回に6箱くらい運びます。それが二日から三日でなくなります。今年は一日に3箱燃す日が結構多いんだよなぁ。