秋の雨があがりました。朝、窓をあけたら、美しく黄色く色づいたエノキがすぐ目の前にありました。その奥、甲府盆地の方から、谷の間を雲が次々とあがってきます。なんて、美しいのだろう……。
いまはもう、慣れ親しんだ風景だけど、ここに移って来た当初は、雲が自分の家よりも下から湧き上がってくるという景色、なんとも不思議でいつまでも見入ってしまっていました。
秋の雨があがり、雑木林の中に光が入ると、林床はさまざまな色に散りばめられ、とてもにぎやかになります。
クリタケ、なめこ、ヒラタケ、シイタケ……雨がしとしとと降ってくれたので、きのこもたくさん捕れました。いつもの年なら、うれしい気持ちが体の中に充満するのだけれど、今年はなかなかそうした気分になれません……。
そして悲しいニュースが届きました。隣県の佐久市で捕れた天然のチャナメツムダケから、規制値を超える1320bq/kgもの放射性セシウムが検出されてしまったとのことです。チャナメは天然のなめことも言われ、汁に入れるとぬめりが出て、とても美味しいきのこです。
心配になったので、きょう、収穫した原木栽培なめこでGM管の上下をはさんで測定してみました。
測定回数ごとのcpm値をグラフにしてみると、こんな感じ。ほぼ重なってはいるけれど、これだとちょっと分かりにくいですね。放射線による掃射というのは、実はこんな感じでかなり気まぐれに一時的に高かったり低かったりするのです。だからある程度の時間をかけ、その平均値で比較しないと、的確な判断はできないように思います。
そして、測定された放射線カウント数の合計を、それまでの測定回数で割った平均値のグラフが下のグラフです。総合計カウントを測定回数で割っているわけだから、時間が経過するほどに、平均値は安定してきます。これが平行線だと困るのですが、幸いなことに今回は時間の経過と共に重なってくれました。しかしもし、200回目の計測回数(2000秒=約33分)くらいまでで平均値を出してしまうと、測定結果を見誤ってしまう可能性があります。こんな風にグラフ化して測定値のアベレージのデータに上向きや下向きの方向性がないか確かめた上で、少なくともそれらが一定するところまでは計測を続ける必要があるように思います。
しかしそれにしても、こんなことをいつまで続けなければいけないのだろう……。