写真と原稿を載せた「宅ふぁいる便」の送信ボタンをクリックしたその5分後、ジープに天ぷら廃油を給油し、安曇野を目指していました。なんでこんなにも……恋しいくらいに魅せられてしまうのでしょうか? なんともそれが不思議なのです。
安曇野=シャンティクティでは、土のう袋が積み上げられ、なんともヘンテコリンな小屋が作られつつあります。
お金の介在しない関係性……、とはいえ、ギブアンドテイクがまるでないのかというとそうでもないのだけれど、でも、金銭的な価値観をベースにおこなわれている行為ではないことは確かです。どちらかというと、ギブアンドギブンの世界。
お金という対価によって「する」のではなく、自分にできることを行うことで人に喜んでもらえるということが本当はとってもうれしくて気持ちがいい。人と人とが出会い、なにかを一緒に作り上げるという行為は、とても楽しくて素晴らしいことなのだ!という、もしかしたら当たり前のことを再確認させられているからかもしれません。
たとえば、お金という概念がなかった縄文のころなんかは、こんな感じで共同作業が行われていたのではないだろうか? でもだからといって、いまの世の中を生きていくためには、お金のことをまったく考えない……というわけにはいかないけれども……。お金稼ぎの仕事が終わり次第、一目散で駆けつけてしまうことには、こんな事情があるのかもしれません。
毎日、こんな風にして暮らしていけるというわけではないのだけれど、でも、ここに集まってくるみんなの笑顔が素敵なのです! つらいことや悲しいことが多いときだけに、余計にこの笑顔に接したくて、恋焦がれるようにしてクルマを北に走らせてしまうのです。この素晴らしい笑顔の数々、とにかく見てください。
↑屋根に棚田をのせたアースバックハウス。壁は土を入れた土のう袋を積み上げて作られいます。
↑いまからでは間に合わないのではないか?とちょっと心配だった棚田に植えられた早苗。でもその後、グングン成長し、見事に稲穂がつき、こうべをたれ始めました。
↑これはアースバックハウスの壁。なんだか壁まで、笑っているのでした。