シャロムの臼井さんから、慌てた調子で電話がかかってきました。これはひょっとしてロケットストーブが暴走し、タービン発電に成功してしまったのかと思ったら、そうではありませんでした(でも、もみがらボイラーによるセントラルヒーティングは完成させてしまったようです、すごいよなぁ)。で、臼井さんからの電話です。
「わたなべさん! 見ましたか?」「やっぱり、菅直人、あの人、ヘン(=いい)ですよ」「草(=植物)がいい、とか言ってます」「え、まだ見てないんですか!」「じゃあ、早く見てください」「ガチャ」
なんだかよく分からない電話だったのですが、どうやら、先日官邸で行われた自然エネルギーの懇談会のことのようでした。ちょうどそのとき、私たちは昼なお暗い土蔵の中で「祝の島」を観て感動し、さらにはハナブサさんの話になおさら感動し、ハナブサさんから伝え聞いた小出助教の「(失われたとしてもそれは)たかが電気じゃないですか!」に涙ぐんでいたので、この自然エネルギー懇談会についてリアルタイムでは見損なってしまっていたのでした。そして、あとで録画を見ようと思ったら、なぜかiPadでは何度やっても、政府インターネットテレビというのは、見れなかったのでした(見せたくない官僚による作為か?)。
その後ももぞもぞやっていたら、「あー、ユーチューブでも観れるようになったよぉ」という話が届き、そっちに行ったら、さっそく見ることができました。そして、臼井さんがウチに電話をしてくれたなぞが解けたような気がしました。ホントにこれ、多くの人ぜひぜひ見てもらいたいです。
エネルギー政策を考える上での考え方のベースとして、この人は間違っていない……と私には思えました。にもかかわらず、政治家として内閣のリーダーになると、今の政治の世界では、あーなってしまう……ということにショックを受けました。久しぶりに菅直人が、(官僚の作った作文ではなく)自分の言葉で話しをする様子を見て、そういえばこの人、薬害エイズで国の過失を認め陳謝した厚生大臣だったんだ、ということを思い出しました。炭酸同化作用の説明のところでは、久しぶりに菅直人の笑顔を見たように思います。菅直人に代わる人としていま、この人以上に自然エネルギーに対して造詣が深い人がいるのだろうか? 他の人に代わってしまったら、いまよりもさらに悪くなってしまう可能性の方が高いのではないだろうか? こんなことをだらだら書くより、とにかく見てみてください。お願いします。
↑全体は長いので、とりあえず、ここをアップしておきます。これからちょっとシャンティクティに行って来ます。戻ったらまた続きを書きます。
●ユーチューブは8部構成になっています。全部見ていただくのがオススメですが、もしもピックアップして見るのであれば以下をぜひ。
http://www.youtube.com/watch?v=qrSWTHXTpoY&feature=related
↑2の8 サッカーの元日本代表監督の岡田武史がなんでここにいるのか? 不思議だったのですが、このひとのこと見直しました。論理的で説得力もあるし外人監督では伝えられない部分もこの人だったら伝えられていたような気がしました。もう一度監督をやってもらいたいくらい……。0分56秒あたりからぜひ。
http://www.youtube.com/watch?v=kh0IajJtOns&feature=related
↑5の8 4分30秒あたりからの菅直人によるバイオの話が始まります(伊豆の神さんもオススメ)。菅直人の本当の姿はここにあるように思うのだけれど、テレビは決してこうした姿を映しません……ひどいところだけ集めて編集し、政策ではなく、辞めると密約したのにやめない(少なくとも主権者である国民に対しては辞めるなどという話をしていない)ということばかりを報道しています。あまりにも悪意に満ちていて、これではいまだに東電や電事連に牛耳られていると思われてもしかたない、とも思えます。
このあとの6の8、7の8、8の8も全般にいいです。
特に8の8での福山官房副長官の話にも希望が持てました。もしも、菅直人をどうしても代える必要があるのであれば、後継がこの人だったら許せるような気がしました。
この懇談会、出席したひと全員が持っていた理性的な優しい気持ちと共に、司会をされた藤沢久美さんの姿勢がとてもよかったように思いました。菅直人に対してもちょっと冷たい感じで、ゲスト出席者に対しても一定の距離を置きながらも、みんなの話しを否定せず、ツイッターで寄せられた市民からの質問や意見を尊重する姿勢が、今回の話し合いが討論ではなくダイアローグとして成功したのではないか?と思いました。
それにくらべ、「原発」や「憲法9条」などをテーマにディベート番組(討論番組)で人が人を言葉で傷つける現場を見せることで視聴率を稼ごうと思っているNHKのセンスのなさに辟易します。なにしろいまだに番組タイトルとして「政治討論会」なんていう名前を掲げているのだから、あいつらホントに鈍すぎる!(あ、いけない、「それでは彼らと同じ土俵だよ」と、山野さんにまた怒られそう……ゴメン!)。