天ぷら廃油が燃料のジープにギッシリ6人乗り、油田に食事に行ってきました。
圧巻は大皿でものり切らない巨大なカワマスの香草焼き。小型の新巻鮭のようでした。しかもこれ、天然のトラウトだそうで、大きいのだけれどローズマリーとガーリックの香りたっぷりの香草オイルで焼いたカワマスは最高に美味しい。
↑お皿から大幅にはみ出してしまうので、尻尾は強引にL字型に曲げられているのが分かるだろうか?
他にもイワナのお刺身だとか、山菜たっぷりのコロッケ、そして山盛りの山菜や稚魚の天ぷらなどなど。クルミの芽やつぼみも初めていただきました。
こちらは定食を頼むとついてくる付けあわせ? おひたしは左上から時計まわりに、菜花、アマドコロ、ふきの若葉、ツリガネニンジン、ウルイ(ギボシ)。それぞれの特徴ある香りを上手に残した味付けで春の香りを楽しむことができました。サクラの花のような淡い色の花はニリンソウの花で、いただくと口の中にほんのりとした奄美が感じられます。その下は八丁味噌で和えたふき味噌がお豆腐の上にのっています。それに菜花やクレソン、フキノトウの入った春のお椀。どれも絶品でした。
今回、お訪ねした油田は、仙人の弟子、しんちゃんのお店「自然屋さん」。八ヶ岳横断道沿い、仙人小屋のお隣にあります。自家製農園のレストランは増えてきているけど、こちらは八ヶ岳の自然の恵みをおいしく、そして大切にいただく狩猟採集型の食堂です。
帰りに八ヶ岳倶楽部を散策させてもらいました。遊園地のような派手な遊具があるわけでなく、シックな草屋根の建物に雑木の庭、それにアート作品を組み合わせた趣味性の高い落ち着いた空間です。
そこで夏南子さんが見つけた、星砂のような冬の名残のドライフラワー。こうしたものに目を留める感性、素敵です。こうしたものに出会うとなんだか幸せな気分。忘れていたものに気づかせてもらうことができました。考えてみたら311以降、こうした余裕を失ってしまっていたようにも思えます。
朽ちて壊れた枕木の使い方も素敵でした。