風評報道


おっかなびっくり、春の陽だまりからカンゾウを摘んでいただいています……。根元にちかい白いあたりには、ほのかな甘みがあります。茹でて酢味噌和えがオススメ。 「カンゾウ」は漢字で書くと「甘草」。日本語というのは、素敵ですね。


「風評」を辞書で調べてみると「根拠のない噂のために受ける被害」と書かれています。ということであれば、きょうの夜8時からのNHKの「原発放射線とどう向き合うか?」という番組はひどかった。まるで風評報道と言える内容でした。
 スーパーの野菜売り場でのインタビュー、「私はまったく気にしていません」だとか「一生懸命作った野菜が廃棄されてしまうのはあまりにも忍びないから、私はおいしくいただきます」、「気にしすぎるとそれがストレスになりますから……」といった消費者の方たちの声を選んでたくさん流しているように見えました。カメラを向けられ明るい感じでインタビューに答えていた人たちのことを否定したくないけれど、でも残念ながら、これらは根拠のない楽観的な発言なわけで、連帯感からくる安心感を植え付けようとするだけの番組の作り方だったように私には思えました。
 不安を払拭するような実質的な情報はまったくなかった。たとえば、野菜はどんな種類をどんな頻度でどんな風に検査しているのか?と言った情報はまったくありませんでした。
 コウナゴのような小さな透明な魚から放射線量が多く測定されるのは測定方法によるものではないだろうか? といま多くの人が思っているはずです。ウロコのある魚の検査はどんな風に行われているのだろうか? 体表だけを測っているのだろうか? 大きな魚は内臓など部位による検査を行っているのだろうか? 消費者はいまたくさんの疑問を抱えています。それにひとつひとつていねいに答えることが、不安を払拭するためにいま必要なことだと私は思います。でも、どんな検査方法で測定しているのか?、そうした消費者の不安に答えるような取材は一切なく、農作物を廃棄する映像を何度も繰り返し流しているだけでした。
 野菜の場合、食品衛生法に基づいた検査では、実際に食べる状態での検査なので、水洗いをした後に検査測定しているものと思われます。だから水洗いすれば放射性物質は洗い落とせますというのは、まさに誤った見解、これこそ風評ではないかと思うのです。野菜を水洗いした後、検査した結果が現在公表されている値だと思われます。
 とても残念なことだけど、気持ちやがんばりでは、放射性物質が飛来することは止められません。残念だけどこれはすでにある結果なのです。だから、それを正しく受け止める必要があると思うのです。
 NHKはチェルノブイリに関する番組をこれまでたくさん作ったのだから、それをいまぜひ流して欲しい。それこそが正しい知識を仕入れ、必要以上の不安を払拭し風評被害をなくす最善の方法だと思います。




 ところでちょっと気になる情報……。
福島第一原発一号機のきょうの放射線量が急上昇しています。というか、100シーベルト/hがグラフ上のMAXだから振り切れているということかもしれません。
http://atmc.jp/plant/rad/
 窒素充填で圧力が上がったのでリリーフバルブを開いたのだろうか? 窒素を入れるとその分、窒素より軽い水素と酸素は上に登って充満し、密度が上がると思うのだけれど……そのせいで、ボン、といったのではないことを祈ります。 放出が増え、これ以上、放射性物質の降下量が積算される事態だけはどうにか防いで欲しい……。
 NHKはいまだにこの事実を報道していません。インターネットから情報をとることができない人に向けて、なによりもまず、NHKはこうした情報を事実と確認でき次第、素早く提供する必要があると思うのだけれど……。