Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


自給知足の島、宣言!


「これまで通り原発と共に便利な生活をしたい」という人は、四国以外の土地への移住を促す、また逆に、自然エネルギーをベースに、自給知足な生き方を希望する人が移住してくることに対してはいろいろと便宜をはかりたい……沖縄に続いて、四国の知事たちが話し合いを行い、四国も島全体を脱原発、自給知足のコミュニティにしようということになった……というちょっと素敵な夢をきょう、4月1日に見ました。
 上記は残念ながら、エープリールフールなのですが、これに似た本当の話もあります。瀬戸内海、上関原発の予定地の海を挟んだ向かい側、そこにハートの形をした島があります。ほうりのしまと呼ばれることもある祝島(いわいしま)です。30年近く反対運動を続け、原発による補助金の受け取りを拒否し、そしていま、この島で「自然エネルギーで100%自立する島を目指すためのプロジェクト」が立ち上がっています。詳しくはコチラをどうぞ。
 さらに、この島は、今回の震災の被災者に対して、島内の空き家を提供するなど、いち早く被災避難のための手をあげてくれました。
 また、この島には素敵なものがたくさんあります。私は個人的に、自然石を積んだ石垣に強い魅力を感じるのですが、この島の石垣は、本当に見事で、それだけでも人を魅了するものがあります。自然石の石積みというのは、とても不思議なものでそれを積んだ人の気持ちのようなものが現れるように思うのです。急いで積んだかゆっくり時間をかけてていねいに積んだかは全体を見れば一目瞭然。しかも目地にコンクリートを入れて作られた石垣以上に、裏込めをたっぷり使い、ていねいに積んだ自然石&土極めで作られた石垣は地震に強かったりもします。

↑KuriのKatuさんから写真をお借りすることができました。これは練り塀と呼ばれる町の中の壁。土極めではないのですが、他の地域のこの種の石垣と較べてみると、意匠を考えながら、とてもていねいに作られていることがわかります。

↑こちらは棚田の石積み。美しさと共に、手作業でこれを作り上げた人のこの土地への「愛情」のようなものがなんだか、石垣からにじみ出てきているように思われませんか? 完成したときは、うれしかっただろうなぁ。人間ってすごいですね。そしてそれ以降、ここを通る多くの人に感銘を与え続けているんだなぁ。

 昨年の6月、明野のくじらぐもで「祝島を祝おう!」というイベントが行われました。原発について調べるきっかけをもらったのもこの島のおかげだったりします。そしてちょっと調べてみたらすごいことがたくさんでてきたのでした。
 たとえば福井に高速増殖炉もんじゅ」という原子炉があります。この原子炉は、地震で揺れたわけでもなく、津波で水浸しになったわけでもないのに、ナトリウムを漏出させ火災を起こすなど、自然災害なしでもつぎつぎに深刻なトラブルを起こしてしまっています。これまでが幸運だっただけで、ひとつ間違えればHUKUSHIMA並みのトラブルになりそうなことがたびたび起こっています。
 現にいまはトラブルの真っ最中。原子炉容器の中で、燃料を入れる道具をクレーンから原子炉上に落としてしまい、それを取り除くことができずに最悪の場合大きな事故につながり兼ねない状態にあります。
 動燃という組織が空中分解し、その後を受け継いだ日本原子力研究開発機構は、当初「問題ない」と言っていたのですが、落した物を引き揚げようという試みを24回も試しているのだけれどもうまくいかず、最後には原子炉容器の設計限界近くまで力を加えてみたが引き揚げることができなかったという状態にあります。もしもこれ以上の力を加えてしまい原子炉容器が破損してしまったりしたらたいへんなことが起こる可能性があります。「もんじゅ」は中性子のスピードを加速させるタイプの原子炉で、燃料はプルトニウムです。このあたりもしっかりした監視が必要だと思うのですが、なぜかこれまではほとんど報道されていませんでした。
 この原子炉は、用地買収や地元への補助金なども含めると建設に2兆円以上もかかっていると推測されています。そしてそれがいま、使われることなくこのまま廃炉になる可能性があります。廃炉になるのはいいのだけれど、2兆円というお金ははたしてどこからどのようにして出てきたお金なのでしょうか? そしてそのようなお金を簡単にドブに捨ててしまうことができる、というあたりにも原子力にかかわるお金の異様さがわかります。そしてそのお金に自分のことしか考えられない亡者たちが群がっている、というのがどうも、これまでの日本の原子力村の実情だった、ように私には思えます。