Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


言葉をこえて伝わるモノとコト Eco Theater Caravan

●お知らせ●
フィリピンの少数民族の少年少女を招いて行われる予定だったエコシアターキャラバンは、今回の震災のことを考慮し、4月17日の開催は中止(延期)となりました。


 先日、明野の「くじらぐも」で、4月17日に行われるエコシアターキャラバンのプレイベントが行われました。ミュージシャンのkuriが、フィリピンの山岳民族を訪ねたときのことを紹介する、というのがその日のイベントでした。kuriのおふたりは、とても素敵な生き方をしているのですが、それはまた別の機会に紹介させていただくとして、今回は先日のプレイベントと4月17日のイベントのことを紹介させていただきたいと思います。
 先日のプレイベントでは、フィリピンの現地で行われたお祭りの様子、現地の人たちの暮らしぶり、日本との悲しい歴史のこと、それに素晴らしい棚田のことと、それから生まれたkuriの曲を披露していただきました。
 これまでガレージビルダーというムックの中でも紹介させていただいたことがあるのですが、kuriのmihoさん(旧姓イギさん)のお父さんであるイギオヤジによって一羽一羽、手作りされた幸せの白い鳥というのがあります。廃材の白い薄板をくりぬいて手作りされたモビールのような金属製の白い鳥で、なぜかこれを手にすると幸せなことが起こるといわれている不思議な白い鳥なのです。この白い鳥をなんと1000羽、現地の棚田に飾りつけ、そこで舞踏を舞い音楽を奏でて、現地の人たちに見てもらい、感じてもらう、というイベントだったそうです。
 それを聞いて思い出したのは、山田周生さんの言葉でした。周生さんは、自ら考えたBDFの精製装置と共に天ぷら廃油だけで世界一周をしています。その周生さんが、英語もロシア語もまったく言葉の通じない遊牧民のテントに泊めてもらった際のこと。言葉は通じないのだけれども、言葉が通じないが故に、表情やしぐさなどの映像によって言葉をかわす以上の多くの情報が伝わってきた、というような話でした。似たようなことが英語の通じないボルネオの田舎町でもあって、そのときのことを思い出し、ガラにもなく妙に感動してしまったのでした。
 相手が敵であるのか味方であるのか? あるいは好意をもってくれているのか、それともそうではないのか? 言葉を使うとそうした伝達は容易ではあるのだけれど、容易である分、簡単に分かりあったような気になってしまいます。ところが言葉がまるで通じないという状態になると、それぞれが相手が何を伝えようとしているのか?ということを受け止めようとする姿勢はよりいっそう真剣なものになって、おたがいの感受性はギリギリまで研ぎ澄まされ、ひょっとすると言葉以上に深く通じる、ということがあるように思うのです。
 4月17日には、ルソン島の山岳少数民族である、彼ら、彼女らがやってきます。出生証明もない、という人もいたりで、ビザを取るのもたいへんだったりするようですが、そんな彼ら彼女らが、体を使ってどんな表現をしてどんなことを伝えてくれるのか? いまからとても楽しみにしています。

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山岳少数民族の子供たち(14〜17歳)による演劇公演とkuri&Juna AManToの舞踏ライブ、直井保彦の棚田を撮ったギャラリー展示、それに幸せの白い鳥も飛びます。すべてボランティア出演で、会場設営などを手伝ってくれるボランティアスタッフも募集中。前日16日にも彼ら彼女たちと共に、ステージを作る予定です。モミガラを燃料とする「ぬかくど」(モミガラかまど)でご飯を炊いたり、天ぷら廃油で走るクルマを展示したりもしたいと思っています。ギブ&テイクではなく、ギブ&ギブン。基本的には入場無料で行いたいと思っています。ただし、エコシアターキャラバンを支えていくため、感動した分のカンパをいただけたりすると、それはとてもうれしいです。

↑これがイギオヤジ作の幸せの白い鳥。

↑これがイギオヤジのコスモス!

↑ついでにもう一枚。これはイギオヤジ作の自作道具たちの柄の部分。80歳を過ぎて、この柔軟な発想力と天性とも言える美的センスにはマイる。