完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的でていねいな暮らし方が可能で、身近なところで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも一種の哺乳類として自然の生態系の中で
他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくて、いくらお金を得られたとしても、たぶんいつまでたっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうぞ、よろしく。


ヤママユとアシュラム(2)

※注意:この記事の奥には、いきものの糞の写真があります。食事中の方やそうしたものに弱い方は注意してください(まあ、そんなひとはこのブログを読まないか?)。

↑これはヤママユの仲間、ウスタビガのマユ。だいぶ色が落ちてしまいましたが、その年に作られたマユはきれいな緑色をしています。マユの真ん中あたりにポツンとある小さな粒は、卵の抜け殻。どうやらこのマユの持ち主はメスだったようです。しかしそれにしても、すばらしく美しい形をしていると思いませんか?


 気温がさがり、土が凍りはじめました。完全に凍ってしまうと、スコップでは歯がたたなくなってしまうので、その前に林の中に10個くらい穴を掘ります。しかし、これらの穴は来年の春まではもちません。途中で満杯になってしまうのです。そうなると仕方がないのでツルハシを持ち出して穴を掘ります。
 これらの穴は落とし穴ではありません。犬の糞を入れるための穴です。でもたまに、落ちる人もいます。特に落ち葉が吹き寄せられ雪がうっすら積もったときが危ない。冬、我が家にいらっしゃるお客さんは要注意であります。
 ウチには犬が一頭おります。たった一頭なのですが、フンコロガシやセンチコガネが冬眠してしまうこの季節は、糞はいつまでもその場にあって分解されないので、穴を掘って糞をいけてやる必要があるのです。そしてそれらが貯まってくると、たった一頭の犬にもかかわらず「こんなにたくさんの糞をしているのか!」と驚かされるのです。もっとも我が家で飼っているのは犬一頭ですが、このあたりにはキツネやアナグマ、イノシシ、なんかも棲んでいて、なぜか好んで犬の糞の近くに糞をするので、穴の中の糞はウチの犬の糞だけ、というわけではないのですが……。
 ところで、林の中で一番多く目にするのは、シカの糞です。これは臭いもほとんどなく踏んでも被害がないので、そのまま放置しています。だから余計に目に付く、ということもあるのかもいれません。犬よりも体が大きく、しかも草食動物であるシカは、見ているとしょっちゅう糞をしています。
「自然の森では肥料なしでも、植物たちは元気に育っている……」というのは、もしかするとちょっと違うのかもしれません。ここ何年か、冬の間は穴を掘って糞を片付けているのですが、林の中で穴を掘りやすそうなところはほとんどすでに糞穴が掘られています。ここは大丈夫だろう……と思って掘ったところが、かつて跡地だったりすることも少なくありません。というわけで、林の中の平らなところはほとんどどこも、数年以内に小さなバケツ一杯分くらいの濃厚な有機肥料が施されていると見て間違いないのです。それに加えて、落ち葉も大量に降り積もり、分解されているわけで、こうして考えると縄文遺跡が、いま我々が暮らしているグランドラインよりもかなり下のほうから発掘されるということも納得できます。土石流などによる堆積がなかったとすると縄紋のGLラインから上の堆積物はほとんど堆肥のようなもの、といえるのかも知れません。

↑「鉢植え植物用の良質天然有機肥料!」として道の駅で売ったら売れるのではないか? と思ってしまうくらいに、見事な粒状のシカの糞。さすがは反芻(はんすう)動物。そういえばいまから思うとインドの田舎町でおなかを壊したとき、これに似たものを飲まされたなぁ……まさかねぇ。

 山里に棲むようになって分かったのですが、林の中では、シカなどの哺乳類のほかにも多くの生き物たちがたくさんの糞をしてそれらが堆積しているようです。そのひとつがヤママユなどの蛾の仲間の糞。先日紹介したクスサンの糞も、糞だけをピックアップするとかなりの量になるのです。

↑舗装道路に落ちたクスサンの糞。虫ケラなどとバカにしてはいけません。数日で路面が見えなくなるほどの量だったりします。

↑ほうきで掃き集めると、この通り。すぐにちり取りはいっぱいになります。モッタイナイからこれは畑で使っています。これも上手に乾燥させたら、野菜の(苗の)サプリメントとして道の駅で売れるかもなぁ(笑)。即効性が高いのに、肥料やけをしにくい……あーでも、これには希望的観測という先入観が入っています。
 でも、こうして考えると人間だけが「食べものを食べたものが育っていたいた場所に還元せず」それどころか、海の向こうから野菜や肉やくだものを運び込み、それを食べ、その排泄物は水と一緒に川や海に流してしまっているのだから、日本の川や海が富栄養化してしまうのは当然なことですね。
 フードマイレージやウッドマイレージだけでなく、排泄物やゴミをできるだけ遠くに運び出さない排出物マイレージやうんこマイレージという考え方も必要かもなぁ。そうそう、そういえば、自由の森の生徒有志「プロジェクトうんこ」が我が家に再びやってくるそうです。「プロジェクトうんこ」というのは、自分たちの排泄物の行方を追う学びだそうで、なんだか面白そうでしょ。

 いけない、いけない……あー、きょうもこれでタイムリミットです。この調子だと、アシュラムまではなかなかたどりつけないなぁ、かなり遠いい道のりになりそうです。スミマセン。