Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


我が家の奇跡のリンゴ


 15年前、この地に移り住んだ際、最初に植えたのは果樹でした。果樹は収穫まで、時間がかかるから。さまざまな果樹を植えました。モモ、ナシ、リンゴ、ブドウ、プルーン、カキ、イチジク、ザクロ、サクランボ、ブルーベリー……挙げ出したらキリがないですね。そして分かったことがひとつ。これらの果樹の多くは、夏の暑い盛り、一番成長するはずのそのときに、不思議なことに葉っぱがなくなってしまうのです。犯人は、マイマイガやオビカレハなどの各種幼虫。「殺虫剤をかけないと収穫できない……」どころか、そのままの放任栽培では枯死してしまうほど虫にやられ、病気にいためつけられます。種苗会社は農薬会社とつるんで品種改良したのではないか?と疑いたくなるくらい。
 特に難しいのがリンゴです。夏に葉を全部食べられ丸坊主にされてしまうと、秋に花を咲かせてしまったり、リズムを狂わされ、木は見る見る間に衰弱してしまうのです。そんなリンゴでしたが、ようやく、3年くらい前から、運がいいとときどき収穫できるようになりました。エンドファイトが増えてきたのだろうか?
 相変わらず完全無農薬ですが(木酢液や酢酸も使いません)、竹でピンセットをたくさん作り、リンゴの枝のアチコチにぶらさげてあります。リンゴの木の近くを通るたび、毛虫を見つけるとそのピンセットで取りのぞきます。それでも、機動力に優れたカメムシたちによる攻撃は防ぐことができず、刺し口がボツボツと黒いシミになってしまいました。
 今年はさらに、木全体に網をかけ、実には袋をかけました。これで万全。カラスに失敬されることもありません。そしてようやく色付き始めた、というそのときにアナグマによる襲撃。ということで、奇跡的に残ったのがこのリンゴ。ええ、アナグマの食べ残しです。でも、もったいなくて食べられません。……この頃、少ししおれてきました。