断捨羅ない選択 「一斗缶で遊ぶ」?

 モノをため込まず、いさぎよく捨てて、少ないもので気持ちよく暮らす「断捨離」という(片付け術の)本が売れているそうです。でもどうも、我が家の生活はこれの逆、断捨れない生活が続いています。モノやコトに執着し、廃車や廃材、それに粗大ゴミなどのガラクタに囲まれ、都会だったらこれはまるでゴミ屋敷。田舎なので広い土地が安く借りれるから、その土地の広さでかろうじてカモフラージュされているのでした。

 でもね。多くのことをお金で解決するのであれば、確かに、少ないモノでも気持ちよく暮らせると思うのです。おいしいパンを食べるために小麦のタネまきから始めるのと、市販のおいしいパンをお金を出して買うのとでは、必要なモノや道具の数は大きく異なります。お金に頼らず、ヒトが生きるための衣食住をできるだけ自分で行ない、ていねいに暮らそうと思うと、どうしてもモノや道具は増えてしまうように思います。いまの日本で大切なのは「いますでにあるモノ」あるいは「捨てられてしまっているモノ」を上手に活かしながら暮らす、ということではないか?と思っていたりします。
 新車のプリウスを買うよりも、中古のパオをていねいに長く乗ることの方が大切なのではないか?と思うのです。中古のパオはもうすでにこの世にクルマとして存在しているわけです。一方、それがいくらエコロジーなクルマであっても新たにプリウスの新車を一台作り上げるには、多くの資源と、膨大なエネルギー、それに大量の温暖化ガスが必要になります。自動車の製造や修理に携わっている人はこのことを身を持って感じているはず。にもかかわらず、安くて優秀な年式の古い中古車が(海外も含めて)流通しないように、それらを強制廃車するため、我々が払った税金から強制廃車のための懸賞金(しかもその名前が「エコカー補助金」というのだからスゴイ)を捻出してしまうのだから驚きました。本当にエコロジーを考えるのであれば「乗車定員が5人以下のクルマの排気量は1300㏄を超えてはいけない」という法律を作ってしまえばいいのです。


↑ちなみにこのクルマたちは最大4人乗れて、排気量は360㏄です。500㏄のペットボトルよりも小さな排気量のエンジンでも、こうして全国から走ってこれるのです。さらに、この中の一台、イムレさんのスバル360(うしろから2台目)は今年の夏、東京から出発して、北海道からフェリーでウラジオストックに渡り、ユーラシア大陸を横断して、(イムレさんの生まれ故郷である)ハンガリーのブタペストまで走破したのでした。燃費も今のターボ付きの軽自動車よりもはるかに良かったりします。

 いまもうすでにあるもの、あるいは、捨てられてしまっているモノをうまく使って楽しむ、ということが、必要なのではないかと思うのです。でも、みんながそんなことをしたら、日本の経済は立ち行かなくなってしまう!という人がいます。本当にそうでしょうか? みんながそんな暮らしをすることができたら、みんながお金に頼らず楽しく幸せに暮らしていけるようになるとも思うのです。「大量生産大量消費をいつまでも続けていかないとダメ」というひとは、実はかなり少数で「みんなが困る」のではなく、それによって特別な恩恵を受けている「その人たちが困る」ということなのかもしれません。
 というわけで、今回はほんのささやかな抵抗は「断捨羅ない選択」です。

 天ぷら廃油を燃料としてクルマを走らせていると、知らぬ間に、ガレージに一斗缶がたまります。燃料の天ぷら廃油はレストランや食堂などからいただいてくることが多いのですが、こうしたお店ではサラダオイルを一斗缶で購入しています。したがって廃油も空いた一斗缶に保存されていることが多いのです。たまってしまう一斗缶をどう処理したらいいか? ということが、天ぷら廃油仲間のメーリングリスト(WVOのML)で話題にのぼりました。そこで今回のオールドタイマー誌の自給知足のページではそれをちょこっと考えてみました。
↓で、こんなのを作ってみました。大きい方のトレイは一斗缶、小さい方は4リットルのオイル缶がベースです。

↓持ち手のヒモが付いているので、持ち運びも便利。木ネジやボルトナットを小分けして収納するには牛乳パックが重宝します。

↓そしてそれぞれを「引き出し」として、棚に収納することができます。引き出しの取っ手は、近くの川で拾った流木。

↓これは一斗缶ではありませんが、持ち運びのできる道具入れとしてはこんなタイプも便利。この茶色い布製バッグは、かなり長い薪でも運ぶことができたりします。

一斗缶を使った工作のポイントは、切断面の折り返しではないでしょうか? 断面がD字型になるように折り返すと、縁で手を切ることもなく、ゴミもたまりません。そのあたりの手法を次号のオールドタイマー誌(10月26日発売号)で細かく紹介しています。というわけでやっとこさ、仕事がひと段落しました。どうにか明日(あれ、もうとっくに今日だ)は、ジモリに行けそう。ギリギリだけど間に合ってよかったぁ。